ようこそ知事室へ

新年祝賀互礼会にて
平成20年1月7日
  皆さま、あけましておめでとうございます。
  皆さま方には、お健やかに新春をお迎えになられたことと心からお慶びを申し上げます。
  昨年は、東九州自動車道の佐伯、蒲江、そして県境間の工事着工がございました。インフラの整備もかなり進んでまいりました。それから年末の水サミットまで、いろいろありましたけれども、おかげさまで県政としては何とか前向きに一歩を進めることができたのではないかと思っております。これもひとえに皆様方の叱咤激励のおかげでございまして、この場をお借りしまして厚く御礼を申し上げる次第でございます。
  今年、行政を取り巻く様々な課題が言われております。少子高齢化、グローバリゼーションの波、あるいは県民の皆さんの価値観の多様化、さらには環境問題への取り組み等、言われております。そして行政の体制としては「国から地方へ、地方の時代」。地方の時代にふさわしい受け皿を作らなければならないということも言われております。
  このような中、私はやはり少子高齢化が行き着いて、いよいよ本格的な人口減少社会になってくると、そのことに我々はしっかりと対応をしていかなければならないと思っております。
  昨年末、県の人口動態統計がまとまりました。一昨年から昨年の1年間、流出人口と流入人口を比べてみますと、流入人口が約500人上回る数になったということでございました。実に28年ぶりに流入人口が増えるということがあったわけでございます。これまではどちらかというと労働移出県だったわけでございますけれども、本当に久しぶりに移入県になったということでございます。
  これはいろいろ理由があるだろうと思いますけれども、やはり経済産業が振興し、そして有効求人倍率が九州トップになり、そして雇用が増えていったということが大きな背景にあるだろうと思っております。
  したがって人口減少社会でございますけれども、これを食い止めるわけにはいかないかもしれませんが、しかしこの影響をできるだけ緩和していく。できるだけ先に伸ばしていくということはできるわけでございます。経済、産業を振興し、そして雇用の機会を増やし、大分県に働きに来る人が「大分県は子育てが中々難しいと思っていたけれども結構子育てもできるじゃないか」と言われるような子育てのしやすい環境をつくり、そしてまたそれぞれの個人が努力すれば自己実現を図れるような、そういう教育の機会を設けるということで多くの人が大分県に住んでくれる。そういう努力をすることも大事ではないかと思います。
  したがって産業振興につきましても、第二次産業ばかりでなくて、第一次産業や第三次産業もバランスよく発展するような振興を図っていかなければいけない。企業誘致といいますと、製造業の生産拠点ということが頭にありますけれども、大いにこれからは農林漁業についても企業誘致を進めて、そしてバランスの取れた経済振興を図っていかなければいけないと思っています。
  子育てについては、去年大分県にお嫁に来た若い女性にお目にかかりましたとき、「大分県はなかなか子育てのしやすい環境だ」とおっしゃっておりました。「大分県のおじいさん、おばあさんは面倒見がいいですね」と言って喜んでおられました。そういう大分県にしていかなきゃいかん。
  教育の方も、30人学級を小学校の1年生、2年生でやってまいりましたけれども、これで満足するわけにはいきません。もっともっと拡大をしていって子どもの面倒をしっかりと見ていける県にならなきゃならんと思います。
  また、高等学校改革も進めて子どもたちが切磋琢磨して、そして自己実現のために力を付けていくという環境も提供していかなきゃいかんと思っているところでございます。
  また合わせて市町村とも協力をしながら、いろんな人が大分県に関心を持ち、「大分県にちょっと住んでみようかな」と思ってもらえるような、受け入れ体制の整備といったようなものも、夢を持ってやっていきたいと思っているところでございます。
  そうやってとにかく人口減少社会に急速にならないように努力をしていくと、また実際に去年、やればできるという実証もあったわけでございますから、そういう努力をしていきたい。しかし他方、高齢化が進み、人口減少が進み、そして過疎化が進む、そういう小規模集落が増えていくということもまた否めないことだと思います。
  我々はそういう地域に対して、温かい心を持ってそして適切に行政の手を差し伸べていくということが大事でございます。医療福祉の問題、とくに過疎地における医師不足、大きな問題でございます。何とか医師の確保を図る努力もしております。それだけでは中々すまないかもしれない。お医者さんが働きやすい環境をつくるために、病院同士で連携をしていくというようなことも大事になってくるかもしれません。とにかく、どこにいても県民安心して医療サービスが受けられるような体制をつくっていくこと、これもまた大事なことでございます。
  温かい心を持って行政を進めていくという意味で、もう一つ忘れてならないのが防災対策でございます。
  高齢の方、乳幼児、障がいのある方などは災害の時大変でございます。我々がしっかりと、そこのところを把握して、そして対応ができるような体制をつくっておかなければならないということでございまして、これにつきましても大いに力を入れていきたい。防災、耐震構造の建物を増やしていく、耐震改築をしていくというようなことについても、これまでと違った政策の努力をしていかなきゃいかんと思っているところでございます。
  そして、こういう積極的な人口減少対策、あるいは適切な過疎対策、もう一つどうしても必要なのは、社会インフラの整備でございます。道路の整備、あるいは情報通信網の整備、これについても大いに力を入れていかなきゃいかん。とくに、この社会インフラの整備、これから人口が減っていきます。そうしますとそれをやるだけの力も衰えていくわけでございます。今の10年が大変に大事な時だと思います。この10年をとくに念頭に置いて社会インフラの整備にも大いに力を尽くしていかなきゃならんと思っているところでございます。
  今年はもう一つ、大分県で国体と、全国障害者スポーツ大会が開催されることになっております。我々としては県民のスポーツの振興、レクリエーションの振興、そして県民みんながこれを楽しむことができるような大会、そしてその中で、せっかく全国から、たくさんの人が来てくださるわけですから、そういう人に大いに素晴らしい大分県をアピールする機会にもしていきたいと思っております。
  県民の皆さんのご参加をいただいて、そして大いに大会を盛り上げていきたいと思っているところでございます。
  いろいろ課題も多い年でございます。また、いろいろ楽しみも多い年でございます。皆さんと力を合わせて「住んで良かった、住んでみたい」と思われるような大分県をつくってまいりたいと思います。ぜひ皆さん、今年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。