ようこそ知事室へ
 
  定例記者会見
日時:平成16年12月21日(火)13時30分
場所:第一応接室
幹事社 それではよろしくお願いします。
広瀬知事 それでは私の方から何点か申し上げます。
 
(大分駅付近連続立体交差事業に伴う大分駅の駅舎デザイン案について)
広瀬知事 大分駅周辺地域の高架化をやっておりますけれども、その中心となる大分駅の駅舎のデザイン案ができましたのでご披露いたします。
 昨年度から大分駅駅部景観検討委員会でいろいろ検討していただきました。この委員会には、大分市やJR九州等にもオブザーバーで参加していただいておりまして、今回の案は、関係者で協議を重ねた結果のものです。
 大分市はまちづくりのイメージとして「水と緑のまちづくり」を掲げていますが、それにふさわしい駅舎ではないかと思います。
 北と南が現在は線路で切断されていますので、それをつなごうというのが今回の高架化の目的ですけれども、そういった意味で今度の駅舎も北と南をつなぐコンコースが整備されています。
 それからできるだけオープンで透明感のある駅舎を作ろうということでやっています。
 大屋根には上に昇っていくというか、飛翔感というか、そういうものがあっていいような気がします。このデザイン案を本日より、パブリックコメントにかけまして、最終決定していくことにしております。
 
(「青少年の健全な育成に関する条例(仮称)」に係る県民意見の募集について)
 次に「青少年の健全な育成に関する条例」ですが、これもパブリックコメントにかけて次の議会でお諮りをしたいと考えております。お手元に資料をお配りしてありますが、現在、青少年の健全育成に関しましては、3つの関係条例があります。すなわち「青少年のための環境浄化に関する条例」、「青少年の飲酒及び喫煙の防止に関する条例」、「大分県青少年問題協議会設置条例」ですが、これを一本化して青少年健全育成に関する条例を作ろうということです。
 中身につきましては、青少年の健全育成について家庭、学校、職場、地域等でできることをやっていこうじゃないか、県民みんなで取り組んでいこうということが一つ。それから青少年の健全育成にとって有害な環境を作らないようにしようということです。
 今でも古物買受け等の制限があるんですけれども、古本は勉強のために使うんだからいいだろうというようなことになっていたのですけれども、古本が売買されるというようなこともあるものですから、古本も制限の対象に入れるとか、あるいは有害図書等に自殺や犯罪を誘発させるものなども含めることにしようだとか、あるいはインターネットの利用環境を整備しようだとか、そういったことで青少年の健全育成にできるだけ環境も整えていこうというようなことを明記しているところであります。本日からパブリックコメントにかけ、県民の皆さんのご意見をいただくことにしております。
 
(大野川大橋有料道路の料金割引本格運用の開始について)
 次に、大野川大橋の有料道路の料金割引の件ですが、来年1月から実施予定だったのですけれども、10日早くなり、昨日、12月20日から料金割引が本格スタートしました。
 昨日の状況は、混雑がだいぶん緩和されていたということですけれども、まだ特別回数券を買っておられない方が多いようでございます。すでにコンビニエンスストア等で売っておりますから、それを買ってお使いになると半額でスイスイ行けるということになりますからぜひご協力、ご利用をいただきたいと思います。
 また、来年の1月11日から大分自動車道と東九州自動車道も料金割引が開始されると聞いております。ETC対応の自動車対象と聞いておりますが、こちらの方もご利用いただければと思います。
 
(佐伯港大入島埋立事業について)
 それから、佐伯港の大入島の埋め立てについて申し上げたいと思います。
 これについてはご存じの方も多いと思いますけれども、いま佐伯港は大型船が入港する時、港の喫水線が低いものですから、積み荷を他の港で降ろして喫水調整をして港に入ってくるというような状況にあります。往年の水深の深い佐伯港のおもかげが、今はないわけでございまして、佐伯港に大型船がダイレクトに来れるようになることが、これからの佐伯市、あるいは県南地域の発展のためにも大事なことだと思っております。
 しゅんせつをしなければならないわけですけれども、しゅんせつした土砂は、海で拾い上げたものは海に返すということでございますから、埋め立てをせざるを得ないということになるわけでございます。
 佐伯港の再生と大入島の埋め立てが議論されまして、平成5年に改定された港湾計画の中で位置づけられ、平成9年に国の補助事業の採択が行われました。そして環境アセスメント等が行われ、地元への説明も行われてきたということであります。
 その後、漁業などの権利者からの同意を取り付けたり、あるいは佐伯市議会からの同意議決を取り付けるというような手続きを経まして、公有水面埋め立ての免許が下りたわけであります。それが平成15年の1月でありました。
 漁協の関係者、それから議会等から同意を得たと申し上げましたけれども、残念ながら大入島のきれいな海を守りたい、あるいはそこで生活している海を守りたいという気持ちで反対する方もおられたわけでございます。それはそれで海を守っていきたいという気持ちの表れだということで、大事な考え方だと思います。
 しかし、説得や説明を行いながら、昨年の11月、工事に着工しようということで、とりかかったわけですけれども、その時点では石間地区の皆さんの理解が得られず、工事を中断、中止をせざるをえなかったということでございます。
 その後、この1年ばかりかけまして、いろいろ話し合いの機会も作らせてもらいました。いろいろな反対の方々の心配事にも耳を傾けながら対応をしてきたつもりであります。
 一つはあの地区に稀少貝類がいるという話がありました。その保全のためにもここは埋め立てるべきじゃないという心配です。県では早速、調査をいたしまして、確かに稀少貝類がいるということも分かりました。しかし、だからといって対応できないわけではないということで、専門家の意見等もお聞きしながら何か対応していくことができるのではないかと考えております。
 また、地元の方々が、この石間地区を藻場として利用しておられる。その藻場について、これを守っていきたいという気持ちも地元の皆さんの切実な声でした。
 藻場が法律上の権利であるかどうかということについては、議論があります。そこのところは法的な争いがあるところでありまして、地裁の判断も出ているわけですけれども、藻場がなくなるのではないかという心配は、法的には地裁の決定によると権利ではないということでした。しかし、そうした心配にも配慮しなければならないということで、埋め立てた岸壁に藻場を作るというようなことも考えていったらいいじゃないかということもあります。
 そうは言っても、先ほどの稀少貝類や藻場の話もありますし、埋め立ては必要最小限にするということが、地元の皆さんの声にもこたえることになるのではないかということで、これまでぎりぎりの検討を行ってまいりました。
 その結果、最初の計画では、17.3ヘクタールの埋め立てということでしたけれども、これを6.1ヘクタールに縮小することを考えております。
 これはもちろん、手続き的には港湾計画の変更ということがありますから、それをやらなければいけませんが、県としてはもう、それでいこうと考えております。埋め立ての面積も3分の1に縮小するということも考えております。
 また、埋め立てた土地につきましては、県有地ということになるわけですけれども、これも住民の皆さんの意見や希望を十分に聞きながら、住民の皆さんが活用できるように話をしていきたいと考えているところでございます。
 そういうことで、稀少貝類の話、それから藻場の話、そして面積を最小限にしていく努力、加えて埋め立てた土地の活用など、できるだけの対応をして地元の皆さんの心配にこたえていきたいと考えているところです。
 そんな思いも込めまして11月14日、石間区の皆さんから抗議文が届いておりましたから、それに対して回答を文書で出させていただきました。そしてまた、それについて先方から回答をいただけるということも伺っておりますけれども、それを今待っている状況です。
 我々としましては、ぜひご理解を願いたいと思っておりまして、私自身も話し合いの機会を持ちたいということであれば喜んで住民の皆さんにお目にかかりたいという気持ちで、今いるところであります。
 この事業は、先ほど申し上げましたように佐伯市、県南地域の発展にとっても非常に大事なものであります。そして埋め立てについていろいろ心配をしておられる石間地区の皆さんの心配事にも一つひとつこたえていると思います。
 実はこの事業は、平成14年度予算に計上しているものでして、いま予算繰り越しを行っていますが、来年の3月までに仕上げなければならないということでありまして、もう着工までぎりぎりの時間になっているわけです。そんなことで最後の努力をしてみたいと思っていますけれども、ぜひ、地元の皆さんのご理解をいただいて着工をしていかなければならないと考えているところであります。
 大入島の埋め立ての問題につきましては、いろいろご心配をおかけしておりますけれども、県としましては、現在そういうことで、最後までお話をし、ご理解をいただく努力をしながらも、他方では、期限も切られてるということについてもご理解をいただきたいと思いながら対応をしているところであります。
 私の方からは以上であります。
 
幹事社 各社質問がありましたらお願いします。
記者 大入島の件ですが、地元の人の話を聞くと埋め立ては認められないという主張に変わりはないようなのですが、知事が住民と会う機会ですね。あちらに行かれて知事からあらためて、要請するというようなことはありますか。
広瀬知事 そういう機会ができれば喜んで会って、県の考え方、皆さんが心配していていたことに対して、どういうふうに我々として対応できるのか、そういうところについてもお話をしたいと思っています。ぜひ行きたいと思っているところです。
記者 着工は年明け早々と言われていますが。
広瀬知事 先ほど申し上げましたように、期限はもうぎりぎりのところまで来ています。我々も1年間かけて対応について真摯に取り組んできたつもりです。ぜひご理解を願いたいと思っています。
記者 話は変わりまして、明日詳しくわかると思いますけれども、財務省の来年度の政府予算案についてお伺いします。
広瀬知事 こういう時代ですから、厳しいものになるとは思っていましたけれども、確かに財務省原案は今の国の財政の状況を踏まえて厳しいものになっていると思います。
 ただ、そういう中で地方交付税等については、概ね昨年と同じレベルということですから、本当は昨年と同じレベルということはそれまでから比べると250億円下がったということですから、大変厳しいのですけれどもそんなことは言っていられないと思います。
昨年と同じレベルというのは、これは良しとせざるを得ないのかなと思っているところです。
 国では、厳しい予算の編成作業に入っています。それと連動して地方では、これから厳しい予算編成が進められるだろうと思っています。行財政改革の2年目に当たるわけですから、また気を引き締めて予算編成に当たらなきゃいけないと思っています。
 それから社会資本の整備関連の予算がかなり削減されていますよね。これも国の財政状況から言えば、やむを得ないところもあるのかもしれませんが、その中で社会資本の整備が遅れている大分県としては、できるだけ選択と集中で予算を持ってきてもらいたいと思っています。
記者 中でも一番厳しいのは、そのあたりでしょうか。
広瀬知事 そうですね。あとはまだ様子が分からないですので、明日、ポイントをお話しましょう。
記者 税源移譲の件で、義務教育費等、9割方使途が決まっていて柔軟性がないわけですが、それについてどうお考えですか。
広瀬知事 義務教育費については、暫定的な措置が今年は取られているということで、額としてはあまり変わらないだろうと思います。
 その他の補助金についても、あれだけ三位一体改革の議論をした結果だろうと思いますけれども、ある程度地方の使い勝手を考えながら交付金化するとか、それはまやかしだという人もいますけれども、一つの前進ではないかと私は思っています。
 三位一体改革の本元は、おっしゃるように税源移譲にあるわけですけれども、この税源移譲はよっぽど考えないと、都道府県の間で格差が出てきます。実際の税収入において、そこのところが頭の痛いところで、何か調整機能みたいなものが入らざるを得ないと思います。税制そのものに調整数値が入るか、あるいは地方交付税みたいな調整機能が発揮されるか、そういうことがありますけれども、いずれにしましても調整機能が必要になってくるだろうと思います。
記者 今年1年、行財政改革実行元年というふうに位置づけておられますが、そういった意味で、今年はまだあと10日ありますが、今年1年間を振り返っての感想と来年に向けての決意をお伺いします。
広瀬知事 今年1年を振り返ってみますと、2月に鳥インフルエンザの問題が起こり、そして夏から秋にかけて4度にわたって台風に襲われたということがありました。
 危機管理ということが現実の問題として常日頃からよく考えておかなければならない問題だなあということを痛感しました。
 次に、そういう中でしたけれども県民の皆さんが各地、あるいは各分野で安心・活力・発展の大分県づくりに活躍してもらったという感じがあります。例えば、豊かな自然を守ろうじゃないかということで「ごみゼロおおいた作戦」を展開してきましたけれども、今年はいろいろな活動が具体化したなあという感じがします。
 それから農林漁業も台風被害等が大きかったのですけれども、例えば安心院町の松本地区が地域おこしで天皇杯を受賞するなど、新しい農林漁業の芽も出て来ているんじゃないかなあと思います。
 経済産業につきましては、今年は画期的な動きがあったのではないかと思っています。
新日鐵の世界一の高炉から、東芝の世界最先端の半導体工場、キヤノンのデジタルカメラ工場、そしてダイハツ車体の竣工といったようなことがありました。ぜひこういうものを地場の経済の浮揚につなげていかなければならないと思います。
 それから、人づくり、人材育成では、1年生だけで申し訳ないのですが、小学校1年生で30人学級を実現しましたし、高等学校改革についても本格的な議論が始まりました。そのあたりが安心・活力・発展の進展というところですかね。
 次に、今年は行財政改革元年ということで、大型施設の管理費を削減するとか、公社公団の問題だとか、総人件費の問題だとか、いろいろありましたけれども、これも県民や県庁職員の協力のもと、何とかクリアできるのではないかなと思っています。
もう一つは今年は市町村合併が議論されましたね。そんな思いです。
 来年の決意につきましては、現在、いろいろな方に知恵をいただきながら長期総合計画を策定しておりますけれども、しっかりしたものを作り上げて、県民の皆さんがこれならいけると、よっしゃと思ってもらえるような、一緒に力を出してもらえるような計画を作るということです。
 行財政改革につきましても、元年というのは相当腹を決めてやるんだけれども、2年目になってたるまないよう、2年目もしっかりやれば何とか軌道にのるのではないかと、こういう思いで初心に返ってやらなければいけないと思っています。
 やっぱり来年もこの二つじゃないでしょうか。
記者 今、危機管理ということをおっしゃいましたが、今年は台風が4度も襲来し、500億円もの被害が生じましたが、来年に向けて災害に強い大分県づくりみたいな計画はありますか。
広瀬知事 今年はえらい災害に遭いました。港にしろ道路にしろ、あるいは鉄道も長い間、不通になり大変でした。災害の復旧に当たりましては、同じようなことが起きても、もう事故にはならないというぐらいの復旧を行い、復旧が即また新しい災害対策になるというようなところもありますので、そういう思いでいろいろな復旧作業をやっていくということがひとつです。
 それから農林漁業の分野はなかなか難しいところがありますが、今年の予算でもそうでしたが、例えばナシやブドウの棚をこれまで以上にパイプで補強して災害に強い物を作るという場合には補助金を上乗せするというようなことで考えていきました。できるだけそうして農林漁業についても災害に強いものにシフトしていくようにしていきたいと思っています。これはなかなかお金もかかることだし、大変だと思いますけれども、徐々にでもやっていきたいと思っています。
 それから災害といえば、来年は、国民保護法に基づく計画みたいなものをつくらなければならないでしょう。そういうこともあります。
記者 国民保護計画の策定なんですが、一応指針みたいなのがありましたけど、あらためて、それに対するご感想と、国の方では自治体と連携して訓練を行ったりとか考えているようですが、そのうえで、大分県として何かありますか。指針は3月ぐらいに決まると思うのですが、それに向けた何か要望などありましたら、お聞かせください。
広瀬知事 この法制ができるとき、私は二つのことを言ってきました。一つは、緊急時によくあるのは、忙しさから情報を関係者に伝えることがおろそかになりがちです。情報をもらって動く側の地方としては、そこのところが、何がどうなっているのか分からないということがよくありますので、情報の伝達交流というのをよほどうまくやっていただきたい。避難につきましても、自衛隊が今どこにいて、どういう対策をやっているのかなどわからなければ避難のしようもありません。自衛隊が避難で協力してもらえるのかどうか、いやそうじゃない。そこはもう最前線でやっているから、これはこっちになるんだとかいう話など、あらゆる情報ができるだけ迅速に、広範に来ることが大事なことだと思います。
 もう一つが、国、県、市町村の役割分担といいますか、責任と権限というのは。そういったこともかなり明確にしておかないと混乱を起こす恐れがあります。その辺が、これからはっきりしてくるのではないかと期待しています。
幹事社 ほかはありませんか。ないようですのでこれで記者会見を終わります。どうもありがとうございました。
広瀬知事 どうもありがとうございました。
※知事及び記者の発言内容については、単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、作成しています。
[記録作成:企画振興部広報広聴課]
【もどる】