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  あすへの話題-転凡成聖 
新年に当たって、臨済宗相国寺派管長有馬頼底師から「転凡成聖」という詞(ことば)をいただいた。凡を転じて聖と成す、ありふれたものでも世に優れたものにすることができる、大事なことはその転換のエネルギーなのだという。
 凡人中の凡人としては、凡から始まって事と次第によってはすごいことになるというところが嬉しい。今年もそんな気持で意地をはりながら凡を貫こうと思う。
 中央から地方へ権限も財源も移して、自主自立の地方自治を創りあげていく時代がやって来そうである。地方はそれぞれ持ち味を活かして魅力ある地方づくりをしていかなければならない。ありふれた素材に磨きをかけて、ナンバーワンというのは難しくてもオンリーワンのものを創りあげていきたいものだ。
 中津江村はいくらでもある山村の一つに過ぎないが、ワールドカップサッカーの際のカメルーン代表との出会いをきっかけに、サッカー練習場、サッカー練習場には全国から合宿客がおしかけて来るし、記念のブランドをつけた村の産品は好調な売れ行きを誇っているし、何よりも村民が当たるところ敵なしの元気を出している。
 県北に豊後高田という小さい市があるが、客足が減ってリニューアルできなかった商店街が逆転の発想で往年の姿そのままを「昭和の町」と銘打って、昔なつかしい商品を並べて大変な人気を博している。
 禅に縁の深い茶道の祖千利休も「茶の湯には梅寒菊に黄葉み落ち…」と変哲もないものを舞台装置に並べて茶を組み立てよと言っている。地方づくりはどこにでもある平凡な素材の中から宝を探しだし、創りだすことかもしれない。
日本経済新聞1月7日夕刊掲載
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