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産業構造の変化・商店街伝統産業・地場産業農林水産業技術産業

大分の産業 【伝統産業・地場産業】

地域に根づいた伝統産業・地場産業
 地域の資源や歴史的背景のもとに生まれた産業が伝統産業や地場産業である。大分県には戦前から酒造・醸造業などの伝統産業や、セメント業、造船業などの地場産業が地域経済を支えている。産業構造が大きく変化する中でも、そうした地場産業、伝統産業は地域にしっかりと根づいている。
 日田市は杉の産地を背後に控えており、江戸天領の時代から杉材の生産が盛んである。古くから木材の生産地・集散地として栄えたことが、木材関連の産業を生み出す土台となり、現在も製材品、家具が製造されている。しかし、日田家具の産地としての歴史は比較的新しく、応接セット、食卓、イスなどの木製脚物家具を中心に、昭和30年代から産地として成長してきた。大分県の家具製造品出荷額の44%は日田市が占めている。
 大分県は竹の生産量が全国一。別府およびその周辺の竹製品製作は、室町時代から始まったといわれているが、地元に良質な竹材があることと観光土産としての需要があることから、発展してきた。昭和54年には、別府竹細工として伝統的工芸品の指定を受けている。また、この竹製品は別府市の一村一品の品目となっており、年間販売額は10億円を超えている。製品は伝統的な網組の技術を生かした花器、盛篭を中心に、食卓小物、装身具、民芸玩具など、3000近くの種類に及んでいる。

地場産業は地域を潤す
 良質な水を背景とした酒造業は県内各地で盛んであり、数え挙げればきりがない。とくに宇佐、日出の麦焼酎は、そのソフトな飲み口が若者の口に合い、それまでイメージの良くなかった焼酎をさわやかな飲み物に変え、昭和59〜60年の焼酎ブームの火付け役となった。この大分の麦焼酎は、鹿児島の芋、宮崎のそば、熊本の米と並んで、全国に通用するブランドとなっている。出荷額でも鹿児島の焼酎を追い抜いて全国一となっており、大分の一村一品の代表的な産品である。
 臼杵市は、醤油、みそ、清酒、焼酎工場があり、醸造の町として古くから知られており、味噌、醤油は九州でもトップの生産量を誇る企業もある。臼杵の味噌、醤油は、地域性の高い商品であるにも拘わらず、九州一円にその販路を広めており、このため臼杵市の食料品製造業出荷額は大分市に次いで多い。
 津久見市には、背後に推定埋蔵量45億トンという石灰岩の大鉱脈があり、また、重要港湾の指定を受けた天然の良港もあり、セメント関連の産業が盛んである。工場からは、セメントの他各種石灰岩製品が、国内はもとより東南アジア、中近東など世界各国へ輸出され高い評価を得ている。その他、日田の小鹿田焼などの伝統工芸、県南の造船業などが地場産業として、雇用の場となっているとともに地域経済を潤している。
 
日田杉


下駄


竹細工









日本酒と麦焼酎


臼杵の味噌蔵





県南の造船業(コンテナ専用船進水式・佐伯市)


ムレとツル
大分地方には山をムレ、川沿いの平地をツルと呼ぶ地名が多く、日本でのムレ・ツル地名の分布の重心となっている。ムレには群、牟礼、村、埋などの字が当てられ、県内に40座近い。ただ集落にムレが付く場合は群れ=村の意。ツルは鶴崎、津留などで、水流と関係している。県北では鶴、県南では津留、玖珠・日田地方では釣の字が多く、他に弦なども。ツル地名を数えていったらきりがない。