| 温泉国日本の中にあって、大分県はとりわけ温泉に恵まれた地域である。ここに生きる人々が太古の昔からその温泉に親しんできたことは、奈良時代に編纂された豊後国風土記に温泉や鉱泉の記述があることからみても、明らかである。 |
| ▼温泉のほとんどは火山性 |
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古来からのこれらの温泉のほとんどは、県の中央部をほぼ東西に連なる鶴見・由布・くじゅうなどの新しい火山を作りだした地下のマグマから熱と化学成分の源を与えられた、火山性のものである。その中核をなす別府・湯布院・くじゅう地域は、それぞれがわが国を代表する規模の大きな温泉地であり、それらを合わせた大分県中部地域は、世界でも有数の温泉活動域である。
近年にいたり、新しい火山活動がなく、温泉は出にくいとされていた県北や県南でも深さが1000メートル前後あるいはそれを超える深い掘削が行われ、十分に利用可能な温泉が得られるようになった。その多くは、地下水が地球内部からの熱流によって温められて生じたもので、非火山性温泉とよばれる。代表的な例は、昭和50年代から開発が進んだ大分平野の温泉であり、いまや大分市は全国でも有数の温泉都市である。 |
| ▼高温で泉質の種類が多い |
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平成12年3月末現在、県内38市町村に温泉が存在する。総源泉数は4749孔(未利用含む)、1分間当たりに採取される温泉水量は約26万リットル。これらはそれぞれ、全国の18%および10%に相当する。国土総面積の2%にも満たない大分県に、これほどの温泉が集中しているのである。
注目すべきは、源泉の約85%が42℃以上の温度を示し、火山地域には沸騰点に達する熱水や蒸気を噴出する温泉が存在することであり、また、温泉水の水質が多様で、放射能泉を除くすべての温泉が存在することである。すなわち、源泉数や温泉水量の膨大さもさることながら、高温の温泉が多いこと、泉質の種類が多いことが大分県の温泉の特徴である。 |
| ▼日本一の温泉県 |
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温泉の基本的要素は、水と熱と化学成分である。湿潤温暖気候の西南日本には、豊富な降水がある。一方、固体地球全体のダイナミックな運動の現れとして九州本島に向かって押し寄せてくるフィリピン海プレートは、九州島の下に沈み込んでマグマを発生させ、熱と化学成分の素を生み出すと同時に、九州島を南北に割いて土地を破砕し、天からの水と地からの熱・化学成分が出会う場を作り上げた。こうして、豊富な温泉が生まれた。大分県はまさにその場所に位置している。
フィリピン海プレートの沈み込みは、この一帯の地下増温率も高めたらしい。大分平野での値は100メートル当たり5・0から6・5℃とやや大きく、そのため、800メートル程度の深さで比較的高温の非火山性温泉水を採取できるのである。
このように旧来の火山性温泉に新開発の非火山性温泉が加えられて、「日本一の温泉県・大分」は、装いを新たに、その内容を深めている。 |
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くじゅう連山

別府の湯けむり(別府市)
〈全国の状況〉
源泉数の上位5都道府県
| 源 泉 数 |
| 大分県 |
4,762孔 |
| 鹿児島県 |
2,804 |
| 静岡県 |
2,289 |
| 北海道 |
2,200 |
| 熊本県 |
1,345 |
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湧出量の上位5都道府県
| 湧 出 量 |
| 北海道 |
300,920
リットル/分 |
| 大分県 |
266,228 |
| 鹿児島県 |
200,028 |
| 青森県 |
166,526 |
| 長野県 |
132,187 |
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筋湯温泉(九重町)

長湯カニ湯(直入町)
〈大分県の状況〉
源泉数の上位5市町村
| 源 泉 数 |
| 別府市 |
2,850孔 |
| 湯布院町 |
888 |
| 九重町 |
303 |
| 大分市 |
185 |
| 天瀬町 |
117 |
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湧出量の上位5市町村
| 湧 出 量 |
| 別府市 |
95,434
リットル/分 |
| 九重町 |
61,704 |
| 湯布院町 |
44,699 |
| 大分市 |
16,196 |
| 天瀬町 |
10,548 |
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