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味 [きらすまめし] [Vol.20] 2008. SPRING
きらすまめし
今回、紹介するのは「きらすまめし」と「黄飯」。「きらすまめし」は江戸時代から伝わる臼杵の郷土料理、「黄飯」は南蛮の文化の影響を受けた料理だそうです。私が大好きなこの料理を歴史や由来と共にレポートします。
倹約令が生み出した「きらすまめし」
 
   臼杵にきたらぜひ食べてもらいたいのが「きらすまめし」。「きらす」とは臼杵の方言でおからのことを言います。醤油に漬け込んだ魚の切れ端に、この「きらす」をまぶして作られたのが「きらすまめし」だそうです。まぶすことを「まめし」ということから、このような名前がついたとか。もともと江戸時代の倹約令のときにできた料理だそうです。
   倹約令とは、凶作や参勤交代などで藩の財政が厳しくなったときに出された、衣食住を質素にしなさいという決まりです。お刺身を作ったときの魚の切れ端と、豆腐の搾りかすである「おから」を使って作られました。その時代は質素とされていた料理が、今では健康面でも味の面でも人気の料理になったなんてビックリですね。

体にも心にもおいしい料理
 
   私はこの料理に大分の特産品のカボスをギュッとしぼって食べるのが大好き! 新鮮な魚のうまみが、素朴なおからの風味と爽やかなカボスの香りにマッチして、お酒を飲むときのおつまみにも最適! 作り方もとっても簡単なので、臼杵の豊かな海で獲れた魚を使って、いつか「きらすまめし」作りにチャレンジしたいと思います。
   厳しい生活の中で、こんなにおいしい料理を生み出してくれた江戸時代の人達に感謝ですね。
 
 
小庭園が見える趣のある部屋でいただきました   郷土料理が食べられるほか、みそせんべい「みそか」などのお土産品もたくさん
  マグロが入っています


南蛮貿易時代のアイデア料理
 
見た目も華やかで、おもてなしの気持ちが伝わってきます
     今回頂いた御膳の中には、自家製のみそで作ったみそ汁や鯛みそ、卵黄のみそ漬けなど、臼杵で昔から食べ続けられている物がたくさんありました。
   その中の一つ、クチナシの実で黄色く色付けされているのが「黄飯(おうはん)」です。どこかで似ている料理を見たことがありませんか? 実は、大友宗麟が南蛮貿易をしていたときに入ってきた、サフランで色付けしたご飯に魚介類を炊き込んだ「パエリヤ」にアイデアを得て作られたと言われているものなのです。臼杵では、昔からダイコンやニンジンなどが入った「かやく」(けんちん汁)を「黄飯」にかけて食べています。これも倹約令が出されていた時のもので、お祭りやお正月、お祝いなどの特別な日に振る舞われたおもてなし料理です。今の赤飯(お祝いの時に食べる、もち米に小豆を混ぜて蒸しあげたもの)と同じような役割を果たしていたものなのですね。
   皆さんもぜひ、臼杵の豊かな食文化を楽しみにきてください。


小手川商店

臼杵市浜町1組
TEL:0972-62-3333 営業時間:8時30分〜17時(食事は10〜15時) 定休日:年中無休


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