体験で気づくこと
9月30日から開催された「全国人権啓発フェスティバル」に、高齢者の人権についての知識や理解を深めていただくため、「高齢者疑似体験コーナー」を設けました。その準備の段階で、用具の提供や指導を受けるために大分県社会福祉介護研修センターを訪ねたときの体験です。
センターの担当者から、わたしたちも実際に体験してみた方がよいとの提案を受け、チャレンジすることに。おもりを入れたベストや関節が曲がりにくい装具、視野を狭くするためのメガネや耳栓などを装着して準備完了です。
階段の昇降や、トイレの使用などいくつかの体験をしましたが、視野が狭くなってとても見えにくく、かすんで見えることや、財布から小銭が取り出しにくいなど、通常だとあたり前にやっていることが思うようにできないことに、いら立ちと不安が募りました。
これまで、スーパーのレジやバスの乗り降りで、お年寄りの後ろに並んだときに、早くして欲しいなと思ったりしていましたが、疑似体験とはいえ、お年寄りにとっては本当に大変なことなんだと、理解することができました。
人権について考えるとき、体験をしてみること、その機会がない場合はちょっと想像力を働かせることで、気づきにつながり、人権尊重社会を築くことになるのではないでしょうか。
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