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『郷愁を撮る』
倉田径文
「別府ん子は湯(言う)ばっかりや」
中学、高校時代、尻の重い私たち生徒に対して先生方がよくこぼしていました。そのように面倒くさがり屋でのんき者の私が昨年映画を製作できたことは自分自身驚きです。それは何をおいても友人、知人等関係者皆様方のお力添えのたまものであることは言うまでもありません。
光陰矢の如し。気が付けば別府で生まれ育った18年間よりも長い時間を県外で過ごしていました。京都の松竹撮影所で深作欣二監督をはじめベテラン監督の助監督を務めながら映画製作のノウハウを学びました。
「俳句でイジメが解決できるか?」という奇想天外なテーマを掲げて今回の映画『秋桜』の製作にとりかかったのですが、私の父(倉田紘文氏)が俳人であったことが大きく影響しています。また、一方で俳句に詳しくない方にも人間ドラマとして楽しめるようにと構成に気を配りました。そして幸いにも「文部科学省選定作品」に認定していただきました。昨年の夏以降上映会を開いていただいた中学校、小学校の生徒さんやPTAの方からも「現実味のある問題提起で親子で共通の話題がつくれた」とご好評をいただきました。
鉄輪温泉の情緒あふれる湯けむりを借景にできたこともとても効果的でした。思春期の少年少女達が織り成すドラマのテンポと絶妙に絡み合って、大人の観客にも忘れていた郷愁をふと思い起こさせてくれたのです。
おかげさまで映画は、第二の故郷である京都の配給会社のご協力を得て、全国上映に向けての準備が始まりました。
今後も故郷である大分県の景観が色あせぬよう映画に撮り続けていきたいと思っています。
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プロフィール
1966(昭和41年)別府市生まれ。別府鶴見丘高校出身。松竹KYOTO映画塾を経て『子連れ狼』や『忠臣蔵外伝・四谷怪談』など数々の松竹映画製作に携わる。1997年に撮影所を離れるが、その後もシナリオの執筆を行い、2001年11月、映画企画製作会社・(有)ケイト・ファクトリー設立。 |
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