おおいたの風 Vient



目次
特集 
  人が輝く 暮らしが輝く ベンチャービジネス
  大分の素晴らしい食材+イタリアの食文化で楽しい「オオイタリアン」を!
  新しいもん好きは祖父の代からの性分、
うちはどんどん変わってます
  素晴らしい仲間が一番の財産。生涯現役で、みんなと楽しいコトをつくっていきたい
  ベンチャー企業を支えるもの、その究極は人
対談
  御手洗冨士夫キヤノン株式会社社長
     VS 広瀬勝貞大分県知事
大分県ならではの魅力を生かした
新しい「地方」づくりに向けて
おおいた文学紀行 湯布院
  津村 信夫  鄙の歌
先人の軌跡
  不毛の大地を沃野に変えた疎水づくりの大恩人
  南 一郎平 −宇佐市−
大分県立芸術会館ギャラリー
  田能村竹田 「董法山水図」



倉田径文 プロフィール
毛利 甚八 (もうりじんぱち)
ライター、 漫画原作者、写真家
1958年長崎県佐世保市生まれ。日大芸術学部卒。大学卒業後からフリーライターとして「ナンバー」「BE-PAL」「サライ」などでルポやインタビューを手がける。1986年より漫画「家栽の人」の原作をてがける。現在、『毎日新聞(西部版)』に「時間を探す旅」(文と写真)を、「季刊刑事弁護」(現代人文社)に「事件の風土記」(文と写真)を連載中。単行本に漫画「家栽の人」(小学館)、漫画「地の子(つちのこ)」(集英社)、ルポルタージュ「宮本常一を歩く」(小学館)、インタビュー集「裁判官のかたち」(現代人文社)などがある。
国東の風景とヴィラ・フロレスタ
毛利 甚八

 私は3年前の2001年3月に、東京から大分県豊後高田市に仕事の拠点を移しました。漫画原作者として、ライターとして日本全国を歩いた経験から「地方に足をつけた視点で何かを書きたい」と願っての転居でした。
  国東半島は私にとって大変魅力的な場所です。ひと言で言えば、今も国東のどこかの谷筋に立つだけで、中世の山河がかなりハッキリとイメージできます。熊野磨崖仏の不動明王のとぼけたお顔や、真木大堂の大威徳明王の豪快なノミさばきが、数百年前の人の心を冗舌に語っています。このような滋味深い土地を、私は奈良県の吉野山中や山形県の出羽三山のほかは知りません。国東半島の風景にゆっくり身を浸すことで、自分の感性をより幅広いものに変えることができると考えたのです。
  こんな私のお気に入りは、真玉町にあるヴィラ・フロレスタという第三セクターとして生まれた施設です。谷をはさんで猪群山の雄大な山容をみつめることのできる立地に、長期滞在型のコテージとレストラン「アロマ・ミア」、愛らしいハーブ園がついています。レストランの料理は消費者の健康志向を十二分に納得させられるものであり、味も値段も申し分ありません。最近は「雑穀とキノコのドリア」に夢中です。
  この施設をつくられたのは兵庫県から移り住まれた竹中夫妻で、その見識とセンスは素晴らしいものです。
  そして、なによりも、この施設はスペイン風でありながら、国東の風景とうまく融合しています。施設の配置や形・色を厳選することによって、風景を破壊するエゴイズムが上手に取り除かれているのです。国東半島の奥ゆかしい風景を変えることなく、そこに調和して豊かに暮らす方法論がさりげなく提示されているのがヴィラ・フロレスタで、竹中夫妻は、私にとっては地方をお手伝いする方法を考える時の貴重な先輩であり、真玉町にとっては大切な恩人と言えるのでしょう。



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