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おおいたの蔵 ぶんご銘醸株式会社ぶんご銘醸株式会社外観と3種の酒
地元直川で作られた大麦100%の焼酎が、その名も『むぎゅ』。
佐伯市直川振興局長芦刈紀生さんの命名だそうだ。
「麦ゅう踏む」「麦ゅう刈る」という言い方からその「むぎゅ」を抽出した。
失礼ながら“お役人”にしては誠に面白い発想。
一度見たら忘れられません。
麦畑の写真
刈り入れ直前の二条大麦ニシノホシ。ほたる機械組合員の畑
刈り入れ風景
川原の写真 麦の穂の写真

本匠の水、直川の麦
 焼酎『むぎゅ』の原材料となる”二条大麦ニシノホシ“を作っているのは佐伯市直川の”ほたる機械組合“の農家7軒。
 自分たちの大麦で造られた焼酎の味はいかがかと尋ねると、山際組合長は「ワシは一滴も飲めない」。代わりに「焼酎飲みのプロがここにおる」と指名されたのが松田さん。
 「うまいです。いろいろ飲むけど、一番うまいです」と、言葉少なく語るので真実味がただよう。そばで竹下さんが「女性に好まれるわ」と添えた。
 去年までは原料の麦を10町歩作っていたが、水害のダメージで今年は3町5反になった。5月下旬のいま、ちょうど麦刈りが始まっている。
 ぶんご銘醸株式会社で一番知られた焼酎は『ぶんご太郎』だ。昭和60年から毎年のように熊本国税局の酒類鑑評会で優等賞を受けている。もともとの会社名は狩生酒造場で、当時の本匠村にあったが、県外の取引先が焼酎の名前から「ぶんごさん、ぶんごさん」と呼ぶので、4年前に直川へ移転したのを機に会社の名前を”ぶんご銘醸“に変えた。
 『ぶんご太郎』がいわばこの蔵の総領。あとに、それぞれ特徴を持った焼酎が負けじと続く。地産地消の麦焼酎『むぎゅ』は総領の『ぶんご太郎』に似てふわりと柔らかい。「水でしょう。うちの水は肌理(きめ)がこまかいんです」と社長。
 仕込みの水は、もといた本匠の番匠川のそばに掘った井戸から運んでくる。石灰の岩盤を通ってきたミネラル含有率の高い水だそうだ。冷却水は、水温が低い直川の水を使っているという。
 『むぎゅ』の生産量は一升瓶換算で年間18000本になっている。
新しい試み
 「小さな蔵ですから、いろんな酒類を造るんです。ある意味、実験的に」。狩生社長の言葉どおり、ぶんご銘醸はさまざまな新しい試みをしている。
 たとえば”参加型焼酎“。佐伯市の”唐変木(とうへんぼく)の会“というまちづくりグループが、毎年、自分たちで作った米を持ち込む。ぶんご銘醸はその米を使って米焼酎『唐変木』を造る。一升瓶換算で1500本を造り、半分の750本は”唐変木の会“へ。残りの750本は一般市場へ出すが、2、3日で売り切れるという。減圧蒸留のクセのない米焼酎だ。
 杵築市山香町からも地元産の大麦が持ち込まれる。この焼酎の名前は『どげぇかい』。製造したものをぶんご銘醸がタンクで預かっている。山香町では農協のAコープで売っているが、ぼちぼちの売れ行きだそうだ。「売れ行きがあまりよくないと、タンクで熟成が効いて味がどんどんよくなります」。狩生社長はくすぐりの効いた冗談がうまい。
「むぎゅ」の写真
ほたる機械組合のみなさん
松田さんの写真
「“むぎゅ”はうまいです」松田寿美男さん
山際組合長の写真
「麦は作るが酒は飲めん」山際唯生組合長
竹下さんの写真
「高齢大学に持って行くと、“むぎゅ”は女性に好まれます」竹下正さん
狩生社長の写真
「小さな蔵ですから、いろんな種類を造るんです」狩生幸一社長
九州で2番目の本格甘酒工場
 「ちょっと社長」。迫力のある声音で社長夫人の紀美子さんが応接室に入ってきた。
 この日は、紀美子さんが18年前から造り続けている甘酒の新工場がスタートする日だった。甘酒の製造も、ぶんご銘醸のチャレンジの1つだ。この蔵で造られる焼酎や清酒とは違って、新しい分野の甘酒では死ぬか生きるかというほどの厳しい体験をしてきた。
 「18年前に、小仕込みでちょろっと造ったときはいいのができましてね」。佐伯市の春祭りで売り切ったことも自信になり、問屋に話を持って行って問屋のPB(プライベートブランド)で全国に売り出した。ところが大量生産では大失敗。山のような返品を前に「甘酒でうちの会社が倒れるんじゃないか」という恐ろしさを感じたという。
 その後、大失敗を貴重な研究材料にし、安定した甘酒づくりを目指してきたが、どうしても欲しいのが最新の滅菌処理をするパストライザーという機械だった。その「欲しくて欲しくてたまらなかった」機械が、市町村合併に伴う県の補助金で手に入ったのだ。ピカピカの、清潔感あふれる新工場で、ちょうど山香米が真っ白い湯気をたてているところだった。こういう本格的な甘酒の設備を持つ工場は、九州で2番目になるとか。将来的には、地元の直川米を使った甘酒を造っていくという。
 その『本造りあまざけ』は、砂糖を使わず米の甘さだけというけれど、十分に甘く、かすかな品のよい香りがある。よくぞ日本に生まれける、なのだ。
 さて、ぶんご銘醸最後のチャレンジ精神は、東京農大短期大学部の醸造科で、花から取り出す花酵母の研究をしてきた東(ひがし)由花里さん。社長はこの人に大分県独自の酵母造りを期待している。「鹿児島県も宮崎県も酵母を持っていますが、大分県はこれだけ麦焼酎が盛んでも独自の酵母を持っていないんです」
 時間のかかる研究だが、東さんは十分に若い。
一時仕込みの写真1 一時仕込みの写真2

一時仕込み。(麹+酵母+水)
仕込みをしている様子
東さんの写真
花酵母の焼酎造りに青春をかける。試験室の東由花里さん
山香米が蒸されている写真
山香米から湯気がもうもう。甘酒工場スタートの日
工場内の写真 清杉さんの写真
清杉和男杜氏。もと東京農大空手部の猛者(もさ)
蒸留機の写真
蒸留機。小さな窓から見るとしぼりたての焼酎が揺れていた。
滅菌処理機の写真
最新鋭の減菌処理機を備えた本格的甘酒工場
作業風景

ぶんご銘醸株式会社
大分県佐伯市直川
大字横川字亀の甲789番地4
TEL 0972−58−5855

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