古来から集落近くの森や自然は、人びとの暮らしになくてはならないものだった。
人は森を手入れし、森から暮らしに欠かせない恵みをもらった。
周辺には田んぼやため池、用水路などが作られ、
多様な植物や昆虫、小動物たちのすみかとなった。
そんな「里山」は、私たち日本人の原風景とも呼べる景観である。
ところが戦後、特に1960年代以降、家庭用燃料は石油・ガス・電気に変化し、
田んぼには化学肥料が投入されるようになって、
里山の森は人の利用が遠のき、荒廃したり姿を消した。
そんな中で大分に守り継がれてきた貴重な里山を探し訪ね、
その豊かな景観とそこで暮らす人びとからたくさんの大切なことを教わった。 |
取材・文=井上裕子
text = Yuko Inoue
写真=竹内康訓
photo = Yasunori Takeuchi
表紙 別府市内成・夜明けの棚田風景 |
|