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特集 おおいた彩発見「大分のお宝」シリーズ其の四 大分の「里山」彩発見 守り継ぎたい、自然と人の営み 日本人の心の原風景、棚田のある里山(別府市内成)「牛」と「椎茸」と「人づくり」に生きる里山(豊後大野市朝地町温見地域)角埋山の自然や歴史とともにある里山(玖珠町森)コラム
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日本人の心の原風景、棚田のある里山
別府市内成(うちなり)
山の斜面に昔ながらの棚田が残る里山の風景は
日本人の心を揺さぶり、やすらぎを与えてくれる。
棚田は洪水を防ぐ保水機能も有し、多彩な生き物たちの楽園でもある。
耕作放棄が進む中、内成の人びとは農業を継続する難しさと向き合いながら
この美しい景観を守るための模索を続ける。
機械を運んでいる写真
棚田の写真1
棚田では機械を道に上げるにもみんなで力を合わせないとできない 5月、いよいよ千枚田の田植えが始まる
ヒガンバナの写真
田植えの様子を
ちょっと心配そうに見守る
子どもが田植えをしている写真
子どもの作業を見ている写真
9月下旬、早々と稲刈りを終えた田に
ヒガンバナの赤がまぶしい
オンパクで田植え体験。里山の仕事をわずかでも知ってもらうのがねらいだ。高齢化の進む里山がしばし若やぐ
 別府市街地から南へ車で10分も走ると、谷に向かって開けた壮大な棚田の風景に圧倒される。標高200〜300mの山腹に千枚以上の水田と集落が点在する内成地区は、「日本の棚田百選」に選ばれた県内6地区の一つ。「千枚田」に水が満ちる田植え前、田に張った水に映る「田毎(たごと)の月」が美しい夜、真っ赤なヒガンバナが稲穂の海を縁取る初秋のころ。それぞれの季節や時刻に息をのむような景観が広がり、訪れる人を感動させる。
 しかし、この地で60年間米作りを続けている後藤武正さん(76)は言う。「ヨソから来た人はスゴイなぁっち感心するけど、ワシらは別に誇りにも思わん」
 それは見慣れているからだけでなく、棚田での米作りがいかに大変かを知れば合点がいく。急斜地にあり曲がりくねって狭い棚田では、高度な機械化や大規模化が進まず、耕耘(うん)機やトラクターが導入された現在も、平地と比べて農作業に多大な労力を要する。平地なら1町歩の田植えに半日〜1日だが、ここでは1週間かかるという。「機械が入れん所は手で植え手で刈る。わけーし(若い衆)はそげん所には植えるなっち言うが、そうもいかん」
 経済効率だけ考えるとやって行けず、担い手の減少もあって近年は耕作放棄も目立っているが、「収入が引き合わんでも、生きてる限りは自分の田を守っていかんと」。何より「棚田の米はゼッタイ美味しい」ことが自慢だ。山間で寒暖の差が大きく、水はけのいい土地がうまい米を育てる。上手(うわて)に工場などもなく、標高350mの石城寺(せきじょうじ)から湧(わ)き水を田に引くので安心だ。
 同地区では1999年に棚田百選に選ばれたのを機に、翌年、「内成棚田と村づくりを考える会」を結成。景観保全のため耕作放棄で荒れた田の草刈りなどを行ってきた。武正さんは三代目会長を務める。
 南向きで水に恵まれた内成では、江戸時代初期にはほぼ現在のような石積みの棚田が築かれたといわれ、昭和30〜40年代は130戸前後で農業が営まれていたが、現在90戸余りのうち農家は約60戸。大半が兼業農家で、「ほとんどジイさん、バアさんばっかり(笑)」。
 そんな中、後藤幸彦さん(53)は、長年勤めた県の職場を2年前に退職し、生まれ育った家のある内成で農業を始めた異色の存在だ。米作りの傍ら、別府の体験・参加型観光イベント「オンパク(別府八湯温泉泊覧会)」にもかかわり、棚田を散策して地元の米や食材を使った田舎料理を食べてもらうエコツアーや、田植え・稲刈り体験などを企画・実施。新しい視点で棚田の景観を見直し、都市生活者との交流により地域活性化をめざす。この見事な棚田を有する里山をどう守り、生かしていくか、これからが本番だ。
石城寺、清水の写真 後藤武正さんと後藤幸彦さん 棚田の写真2
創設約1200年の歴史を誇る古刹、石城寺の下には清水が湧く。この湧き水が棚田を潤し、石城川に注ぐ 「よそから来て、空いた田んぼをやってくれる人が増えるといいんじゃが」と後藤武正さん(左)。
「農作業を共同でできるようなシステムを考案中」と後藤幸彦さん
「耕して天に至る」と形容される棚田の一段一段には、農家の人たちの汗と涙が込められている
内成棚田と村づくりを考える会
別府市大字内成1836
TEL0977・25・6628(後藤)
柿の写真

棚田のある里山の風景1
棚田のある里山の風景2
棚田のある里山の風景3


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