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少雨・高温対策マニュアル(花き)

印刷ページの表示 ページ番号:0000292109 更新日:2022年6月29日更新

少雨対策 

 1.発生の様相

    空梅雨で自然の貯水量が少ないときや長期間にわたって降雨がないときに土壌が過乾燥となり、干ばつの被害が発生することがある。花き生産ではほとんどの場合かん水施設を整備しているので、大きな問題にはなりにくいが、水田の通水期間の前後やかん水施設の整備されていない畑地などの場合には問題になることがある。
    乾燥が長期間続くと、日中にしおれて朝には元に戻ることを繰り返し、ついにはしおれが回復しなくなって枯死する。また、強い乾燥では、枯死にいたることもある(特に生育初期)。枯死しなくてもこのような状態が続けば、下葉の黄化や、葉や花が小さくなったり、節間が短くなる、花弁の伸びが悪い等生育が不良となる。
    施設内では、気温の上昇も重なってしおれやすい。〔高温の項を参照〕
 
 
2.対  策
(1)干害を受けやすいところでは、事前に深耕や十分な有機物(完熟堆肥等)を施用し、保水力や根張りをよくしておく。
  
(2)露地花きについては敷ワラ、敷草等マルチの励行により、土壌表面からの水分蒸発を抑制する。この場合、生育初期のものはコオロギ等の食害が考えられるのでこれらの予防も合わせて行う。また、生育後期に達している水田転作の キク等は畝間かん水を行い、うらごけ等の品質低下を防ぐ。
 
(3)定植直後及び生育初期のものは、かん水回数が多くても一回のかん水量が少ないと、根が地表面近くに多くなり干害  を受けやすくなる。そのため、1回のかん水量は深さ10cm以上に達するよう十分量をかん水する。
 
(4)花木等の樹木類は、干害対策としてかん水を行った場合は、次の降雨までかん水を継続する必要がある。
 
(5)収穫は気温の低い早朝に行い、低温貯蔵庫等に入れる。また、高温によって開花の進むバラやグラジオラスなどは1日に2~3回収穫する。
 
(6)乾燥すると、ハダニ類、アブラムシ類、アザミウマ類等の発生が多くなり、特にハダニ類の多発が考えられるので、初期防除を励行する。また、うどんこ病が発生しやすくなるので、圃場をよく見回り少発生時に防除を行う。
 
(7)新規の水源を確保してかん水する場合、チューブの目詰まりを防ぐフィルターや水質のチェックを必ず行う。溜ま  り水を使用する場合は、緑藻による目詰まりや細菌病に気をつける。また、防除には溜まり水は使用しない。
 
(8)根本的な対策として、畑地では用水、灌漑施設の導入を検討する。

 

 

高温対策

1.発生の様相
    昼温が30℃を越す高温期には、生育が不良となる。とくに夜温が下がらない場合の影響が大きい。昼夜温の差はおおむね10℃程度あることが望ましいが、差がほとんどない場合、キク、バラ等では著しく生育が不良となる。
    夏期の施設では、風通しが悪いこともあって、高温による障害が発生しやすい。また、乾燥によって被害が助長される。
 
2.対  策
(1)露地、施設栽培とも高温が続くと乾燥しやすいので、十分にかん水をする。かん水量は少量を多数回行うより、1回に 20mm以上の水量で十分に与える。
 
(2)施設栽培では高温障害を受けやすいので、換気を十分に行い日中の施設内気温の上昇を極力抑える。草丈等にもよるが、施設のサイドビニルはできるだけ高く開放すると効果が大きい。そのほかに寒冷紗の展張や石灰乳のガラス面塗布等による遮光が良い。
  平坦地のカーネーション、シュッコンカスミソウ、トルコギキョウ、シクラメン、プリムラ類など高温障害を受けやす いものもあり、遮光率は種類によって異なるが直射の30~50%遮光を目安とする。 なお、遮光は施設外遮光や開放した肩と肩の間の平張りが効果が高く、時間は長いときで10時から16時の間とする。
 
(3)定植直後及び生育初期のものはかん水回数が多くても一回のかん水量が少ないと、根が地表面近くに多くなり干害を 受けやすくなるため、一回のかん水は深さ10cm以上に達するよう十分量をかん水する。
 
(4)高温、乾燥時には、ハダニ類、アブラムシ類、アザミウマ類、うどんこ病等の多発が考えられるので、初期防除を励行する。
  
(5)収穫は気温の低い早朝に行い、低温貯蔵庫等に入れる。
 

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