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平成25年4月11日 大分県立美術館に関する知事臨時記者会見

印刷用ページを表示する 更新日:2013年4月17日更新

                                         日時:平成25年4月11日(木)15時30分~
                                         場所:第一応接室

発表する知事

司会 それでは定刻になりましたので、ただいまから大分県立美術館に関する臨時の知事記者会見を開催させていただきます。では知事、お願いいたします。

広瀬知事 今日は皆さんありがとうございます。
 2月18日の定例記者会見で、大分県立美術館の館長予定者、新見隆氏ということを発表させていただきました。今日お越しいただいていますので、後ほど直接ご挨拶をしていただくというのが一つ、もう一つはロゴとシンボルマークが出来ましたので、それについても発表させていただきたいと思っています。
 まず新見さんを紹介させていただきます。昭和57年に慶応大学の文学部をご卒業後、西武美術館やセゾン美術館の学芸員として多数の展覧会を企画され、平成11年から武蔵野美術大学芸術文化学科の教授をなさっておられます。平成23年、パナソニック汐留ミュージアムで開催されました企画展「ウィーン工房のモダニズムの装飾的精神」という企画展の企画業績が認められまして西洋美術振興財団の「学術賞」を受賞されるなど、いろいろ実績をお持ちです。
 そういう幅広いご経験と見識を大分県立美術館で活かしていただきたいということで美術館の館長をお願いしたところです。
 それでは新見先生からご挨拶をいただきます。

新見 いまご紹介いただきました新見でございます。よろしくお願いいたします。
 どういうお話しをしていいのかわからないですが、広瀬知事はじめ大分県の皆さんに抜擢していただいてというか、本来、県立美術館を新しくするということでしたら、僕の大先輩とか、いろんな業績の多い方々が請われるのが普通かなと思いました。そして僕自身も武蔵野美大というところで常勤で教えておりますので、こちらに常に住んで仕事することが出来ないので、と思っておりました。
 坂さんの建築を、皆さんご存知だと思いますが、非常に斬新で豊かで、これからの美術に非常に大事な、いろんな人に開いていく、美術を難しく考えずに多くの人に楽しんでもらう、そういう新しい美術館だと思うんです。ですから、この美術館を運営して本当に活気づけていくのは多分若い奴じゃないと難しいんじゃないかと思われて、僕のような若輩の者を抜擢して下さったと思います。
 ですが、とにかく、この美術館を絶対に成功させないわけにはいきませんので、大学にはおりますが、99%大分県民になったつもりで、この仕事をさせていただこうと考えています。
 どういう美術館にしたいかということは一言では申し上げにくいですが、簡単に言いますと、僕自身は大分そのものに世界性があると考えています。大分の風土とか豊かな人間性、そして、ユーラシアとか南蛮文化を受け入れた非常に素晴らしい世界性があるのです。ですから、僕は大分県そのものがコスモポリタンだと思います。そういう素晴らしいものも遺産もたくさんあると思います。
 そういうものを、この新しい美術館をきっかけにして体験していただきたいと思います。今までの多くの美術館でのいろんな成功例は、海外で非常に高く評価されたものを日本に持って来て、お宝のように見せるようなものだったと思うんですが、それらの素晴らしい業績も含めながら基本的には出会いのミュージアムと考えています。大分の世界性がもう一度復活し、大分の文化と世界の文化が出逢う、そういう出会いの場をここに作りたいと思います。
 高山先生はじめ大分の素晴らしい作家の方々や、竹の文化、食などいろんなもの、そういう様々な違ったジャンルが出逢うようなミュージアムにしたいと思います。
 大分の世界性を内外に知らしめる、そういう美術館にぜひしたいと思いますし、そのような下地が十分ここにはあると思うんです。
 美術館というと、皆さん、大変な宝物を奉らないといけないと考えていると思いますが、それは一つの道具に過ぎません。美術館と美術を使って、一人ひとりの中にアートがあると、一人ひとりが豊かに生きられると、そういうことを県民の皆さん、もちろん子どもたちを含めて皆さんが感じてもらいたい。県民の文化リテラシーの拠点に僕はしたいと思います。
 そしてこれだけの大きな物を莫大な規模でお作りになるわけですから、単に文化だけが自立して偉い物として成立するのではなく、産業とか地域とか、そういう物と結びついて21世紀の最終産業としての芸術文化などの拠点にもなり得ればと思います。
 すごく大風呂敷なことを言うようですけれど、広瀬知事はじめ県の皆さんそれから、いろんな期待をしてサポートをしてくださっている皆さんの、いろんな資源をうまく使えれば、大分にしかない、他の世界中の真似を一切していない、唯一無二の21世紀の最終美術館というのが、必ずここに出来ると僕は思います。そのために自分の全人生を傾けたいと思いますので、ぜひ、よろしくご協力をお願いいたします。

広瀬知事 はい、どうもありがとうございました。
 設置者として新館長さんの熱気に圧倒されながら、大変期待を高めているところです。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 次に、大分県立美術館のコンセプトを象徴的に伝える和文と欧文のロゴタイプと、それからシンボルマークを作っていただきましたので、それを発表させていただきます。

シンボルマーク
 
 まず和文のロゴタイプです。大分県立美術館ということで、ご覧のとおり清新で現代的なイメージを生み出したデザインとなっていると思います。
 次にこれを欧文にしたロゴタイプで、Oita Prefectural Art Museumを、こういう形で作らせていただきました。これは温もりのある手書きの書体で表現しています。
 それからシンボルマークです。このOita Prefectural Art MuseumのO・P・A・Mを取りまして、次のような表示で、オーパムというシンボルマークにしています。
 Oは大分の調和、包括性と考えていいし、あるいはまた日の出の太陽と考えてもいいと思います。Aは成長する美術館、成長のシンボルで、オーパムということです。
 最後に、このロゴタイプとシンボルマークを組み合わせたものです。美術館や展覧会の広報など、こういう形で組み合わせて様々に使わせていただきたいと考えています。
 このデザインはコミュニケーションデザイン研究所の平野敬子さん、それから工藤青石さんに手がけていただきました。
 お二人はこれまで、東京国立近代美術館のシンボルマークのデザイン、N T Tdocomoの携帯電話のデザイン、また資生堂の化粧品のデザインをなさったりと、国内外で広く活躍されておられます。今日はこのコミュニケーションデザイン研究所の工藤青石さんにお越しいただいていますので、紹介させていただきます。

工藤 紹介にあずかりました工藤です。
 今回、この美術館のコミュニケーションをデザインして欲しいとご依頼いただきまして、今ご紹介いただきましたマーク及びロゴタイプのデザインをさせていただきました。
 私どもは、この場所の活動というものを何かビジュアル化出来ないかということを知事から仰せつかりました。単に記号としてだけではなく、この場所が持っている可変性とか多様性とか、まさにその場所でどういうことが行われていくのかを予感もしくは実践していくなかで、イメージさせるものを目指して、O P A M という文字を、大きさや形が少し変化することによって表現させていただいたものになっています。非常に新しい場所であるということ、そしてオリジナリティーがあるということ、そういうものをビジュアルの中に込めてデザインを作らせていただきました。
 今後いろんな形で、この文字やマークが、この場所の活動と一体となって広がっていくことを目指しております。
 もちろん正式な名称としての大分県立美術館というのはありますが、先ほどからも出ているように、グローバルな視点で、どこからでも認知できるという意味で、頭文字を取りましてO P A M、オーパムをマークとしてデザインさせていただきました。

広瀬知事 今日、初めての公開ですけれども、これから、県民の皆さんに親しんでいただければと思っております。
 私どもからは以上でございます。 


司会 それでは各社の方からご質問ありましたらお願いいたします。


記者 シンボルマークの決定で、オーパムというわかりやすい名前ですが、これは愛称というか、通称でしょうか。


広瀬知事 以前からご質問もありましたが、愛称というのは、県民の皆さんに決めていただくんだと申し上げておりますから、我々はこれが愛称だと決めているわけではありません。県立美術館を便宜上呼ぶ時にオーパムと考えています。
 これから美術館の建物が出来ていけば、県民の皆さんから他の愛称が作られるかもしれませんので、それはそれで結構なことじゃないかなと思っています。


記者  新見先生に伺います。これから展示内容とか、企画内容とか、具体的に検討されると思いますが、大分県の人に芸術や文化に親しんでもらううえで、先生はどういったところに一番重点を置いて、具体的に詰めていきたいと考えていますか。


新見 コンセプトは先ほど申し上げたとおり、出逢うということです。美術館というのは自分自身に出逢う場所ですので、大分自身に出逢うというか、大分が持っている世界性と自分の中のアートに出逢うということが目的だと思います。
 そのための道具というか、平たい言い方をすれば遊び場と捉えていただいてもいいかもしれません。それは豊かな心のための遊び場、皆さん一人ひとりが豊かにワクワクしながら暮らすための遊び場ということです。2年後の開館ですから、これから具体的に考えるのではなくて、実はもうすでにいろんなことを準備しています。もちろんそれを広報しないといけないのですが、例えば、高山辰雄先生、宇治山哲平、福田平八郎、南画の竹田、それから竹の生野先生、朝倉文夫も含めるとほとんどが近代の人で、例えばモダンということをものすごく広く捉えて展覧会を作りつつあるところです。
 具体的に例えてわかりやすく言いますと、8世紀のお寺に残されていた塑像とか木彫の重要文化財が歴史博物館にありますが、僕はそれを見た時に、これは素晴らしいと思い、博物館だけでなく美術館で大分の世界性を見て欲しいと思ったのです。その時に、海外から何かを借りて来るとすれば、クリムトの分離派期のヌーダベリタス、ビーナスの誕生かなと思ったのです。ビーナスの誕生が大分で出会うということです。何か素晴らしい名画を海外から持って来るだけというのは、それは海外に行けばよろしかろう。だから僕が考えているのは、来た物が大分の物に出会って、お互いが驚きを持ち合うというか、美術は驚きですから、そういうものが子どもさんから、美術の専門家以外の方にもわかるような出会いというふうに考えています。
 それからジャンルも出会わないといけませんから、バレエと美術が出会ったり、あるいは文学や詩とかと美術が出会ったり、あるいはデザインとか建築とか生活の中の身近な芸術が出会ったり、そういうものも作っていきたいと思います。日本の伝統とも出会わないといけませんから、開館企画の中では海外の物、それから日本の代表、大分の代表作家の方々、それから海外の名品、そして日本国内の古美術と言われる伝統的な物の中からもモダンと考えられるものを集めて、大分で日本と世界と、伝統とモダンが全部出会うというような、今までにないような展覧会を考えています。 


記者  ありがとうございました。
 もう一点ですが、建物は坂茂さんの建築ということで、かなり斬新で、従来の美術館の枠から超えた部分もあるような設計だと思います。美術展以外のところにもいろんな展示会とか人が集まって何かイベントを開いたり、そういうことを意図した設計の部分を、どういうふうに活かしていきたいと思いますか。


新見 一つはロビースペース、それから街の中、それからホールですよね。そういうものを美術館の中の企画とどう捉えるかという問題ですが、それも中の企画と連動して外の企画を行なえるように、そういうことが実際に出来るかどうかわかりませんが。
 イメージとして言いますと、大分は食文化が非常に豊かで、食べるというのは美術と結びつきやすいです。皆さんご存知のダビンチの「最後の晩餐」は壁画なので持って来ることは出来ませんが、日本国内、世界中の名品の中で食べるということを描いたものはいくらでもあります。そういうものが大分で集う場合に、外側でバザールを行って、名品と大分を結ぶような料理の講習会や、ワークショップとかがそこで行われ、あるいは食器の市があり、内外のデザインのカトラリーとかがそこで出会うとか。ですから、あまり外と中がバラバラなものをやりたいとは思っていないんです。僕はどんな小さな企画でも、例えばうどん屋にしてもお寿司屋さんにしても、美術館にしても、県政にしても、プロジェクトミッションのないものは成り立たないというふうに思いますから、今なぜそれが、大分、あるいは日本に必要なのかということが、きちっと思想としてあって、しかもそれが難しく考えなくてもわかりやすく、みんなが楽しめるというような作りにしていきたいと思います。
 具体的にはそういう感じです。
 


記者 ありがとうございました。


新見 平野さんと工藤さんは、僕はすごく信頼している日本のトップクラスのデザイナーだと思います。この「O(オー)」は、大分の「O」で、地図も丸いというか、球体のような地理的なものもあります。大分は、僕はすごく立体的な部分があると思うのです。歴史と現在と、海と山と、それから多文化に開かれている部分と、大分の立体的なビビッドの部分がこの「O」でとても象徴されていると思います。
 それから、世界性は必要ですが、やはり日本人ですから漢字は必要で、これから世界中の人が大分の美術館を中心に大分に来てもらって、この「O」の大分という漢字はこう書くんだぐらいは覚えて帰ってもらおうと思うのです。それが真の世界性だと思うのです。この漢字は普通のゴチックじゃなくて、お二人が新しい字体で作っていただいたので、これもすごくユニークだと思います。これは平野さん、工藤さんのアイデアでもあって、僕もすごく共感します。大分のアートでアートを開く、オープン、つまり大分のアートと、アートがオープンになるという、そういう読みを皆さんがしてもらったらすごく楽しいロゴになるんじゃないかなと思うのです。
 坂さんは竹篭というか、竹をイメージしているから、僕は知事さんに、竹篭っていうのでいいじゃないですかと、「大分の竹篭見た!」っていうようなキャンペーンを、羽田とか日本中、世界中にして、大分の竹篭を見ないと始まらないよというキャンペーンを羽田でするというか。香川県が、「うどん県だけではありません」という広報をされてますが、それよりも大分が世界にアートを開くというようなキャンペーンを羽田とか日本中でしてはどうかと。スカイツリーのお菓子が羽田を席巻していますが、大分のお酒の瓶とか、冬このパッケージとか、お菓子とか、全部がアートと結託して、開館時にミュージアムパッケージに変えて、それを日本中に売り歩きましょうというか。大分というのはアート立国するんだ、アートを産業化してるんだと、県民一人ひとりが文化リテラシーを持っていて、ただ単に美術館を楽しむとか劇場に来るとかではなく、本当に心の中にアートを持っている県なんだという、そういう壮大なキャンペーンを美術館を使ってやっていただきたいなと思っています。
 ちょっと大風呂敷過ぎる話しですが、でもそういうミュージアムを作るつもりで我々はおります。 


工藤 新見先生から、東洋と西洋が出会うとか、いろんなことを込めたいという話しがありました。その中から漢字と英文が一体となって新たな一つのキャラクターを生む、もちろん象徴的なマークとか一個一個のロゴタイプはありますが、その状態と組み合わさった状態もあります。先ほども可変性とか多様性ということを申し上げましたが、そういった有り様自体も、ある意味いろんな形を取ることがあります。我々としても、新しい建物とか、新しい場所をデザインの新しさでどう表現するかということがあり、それは単なる形の問題だけではなくて、どういうふうにロゴというものを捉えていくかということを考えて作っています。


記者 今、館長の構想などお二人のお話を聞かれて、改めて知事から一言お伺いしたいのですが。


広瀬知事 私は、最初、この美術館構想を申し上げた時には、芸館が古くなったとか、あるいは狭くて県美展の展示が出来ないというようなところから、新たに造り替えようかというぐらいの発想から始まったのですが、その後、構想委員会や、あるいは芸術文化創造ゾーンの形成とか、そういういろんな議論を経て、今、新見先生のお話にもあったように、県民の皆さんが、この美術館に本当に親しんで気軽に足を運んでもらい、そして多くの県民の皆さんの心にアートが入り込んでいって、そこからいろいろ福祉でもビジネスでもいいんですけれども、いろんなことがアートからスタートするというようなことも、これからの可能性としていろいろあるんじゃないか、そのような意味で、いろんなものをアートを中心に大分県の地域の活力というのを作り上げていけたらいいなという思いですね。


司会 他にございませんでしょうか。よろしいでしょうか。それではお時間ですので、これで記者会見を終了させていただきます。どうもありがとうございました。

※知事及び記者の発言内容については、単純ミスと思われる字句、重複した言葉づかい等を整理の上、作成しています。

[記録作成:企画振興部広報広聴課]
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