年末を迎えて 平成22年12月24日
今年も残すところ僅かとなりました。
県民の皆さんには、この一年、県政に対し多大なご支援とご協力を賜り、心からお礼申し上げます。
今年の県内景気は、昨年からの緩やかな持ち直し傾向が続くとともに、雇用面でも有効求人倍率が九州ではトップの数字をキープしてきましたが、いずれもこのところ改善の動きが鈍くなっており、先行きが気になるところです。
県では景気・雇用対策に力を入れるとともに、産業の底力強化に向けて積極的な取組をしてきました。さらなる産業集積の促進、中小企業の振興を図るとともに、「東九州メディカルバレー構想」の策定など新分野の開拓にも力を入れてきました。
こんな中、年末になって日田キヤノンマテリアルの着工決定というビッグニュースも飛び込みました。ものづくりの活性化や雇用創出の面から、本県のみならず全国的にも大変明るい話題となりました。
ツーリズムの面では経済界の皆様の多大なご協力もあり、10月末に大分・羽田間にスカイネットアジア航空の就航が実現しました。来年は大型クルーズ船の別府港への寄港や九州新幹線の全線開通なども控えており、今後は県内により多くの観光客を誘致するための知恵を絞っていきたいと思います。
春から夏にかけてお隣の宮崎県に甚大な被害をもたらした口蹄疫に対しては、農場や車両の消毒をはじめ万全の防疫体制を敷き、県内での発生を何とか阻止することができました。
その一方で“九州GGC”(もやし)や“力の源カンパニー”(野菜)などによる大型の農業参入が進み、生産額や雇用面での効果に期待しているところです。
農林水産業を巡る環境は大きく変わろうとしています。知恵を出し汗をかいてもうかる農林水産業の確立に向けて努力しなければならないと思います。
互いに支えあい助けあって安全安心な大分県をつくることも大切な課題です。
子育て満足度日本一を目指し、4月にこども・女性相談支援センターを開所するとともに、併せていつでも子育てホットラインを開設しました。こうした取組を評価いただき、先般「にっけい子育て支援大賞」に選ばれたところです。さらに高齢者が元気で安心して暮らせる環境整備、障がい者の自立・社会参画についても取組を進めていきたいと思います。
スポーツの分野では、若人の活躍が目を引き誠に頼もしい思いがしました。
心配なのは大分トリニータです。中心選手の故障や若いチームへの戦術浸透の遅れなどから、大変苦戦しました。今後、大分FCは経営の立て直しとチーム強化の両立という難しい課題を克服していかなくてなりません。今後とも県民、企業、行政の三位一体でさらにしっかりと支えていきましょう。
社会資本整備の面では、稲葉ダムの竣工、県の有料道路の無料化が実現しました。国レベルでは政権交代以来、その取組に停滞感がありますが、東九州自動車道など高速交通体系の整備など、地方の実情を訴えながら着実に進めていかなければなりません。
現在、本県を取り巻く情勢は大きく変化しています。国と地方の関係も新しい段階に入りつつあり、九州地方知事会では国の事務の受け皿を作るための新たな構想もスタートしました。
これからも「県民中心の県政」の基本を忘れることなく、県民の皆さんとともにこの変革の時代を乗り切り、夢多い未来を切り拓いていきたいと思います。
皆さんには、くれぐれもご自愛のうえ、どうか良いお年をお迎えください。
平成22年12月24日
大分県知事 広瀬 勝貞