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110番について

印刷用ページを表示する 更新日:2015年10月23日更新

 みなさんは「110番」のことについてご存知ですか?

 子どものころから耳にしている電話番号ですね。
 警察だけでなく「○○の110番」などと、お店の名前に使われているくらいに有名です。

 最近は「フリーダイヤル」「何でも相談ダイヤル」のように思って利用する人もいるようですが、それは間違いです。

 警察では、みなさんに「110番」について正しく理解してもらい、有効に利用していただきたいと考えています。

 そこで、このページから、知っているようで知らない「110番」のことを説明しておきます。

110番って何?

 「110番」は何のために設けられたダイヤルなのか知っていますか?

 「110番」は、緊急の事件・事故の通報用の緊急電話なのです。

 最近は 
  ・ 警察の電話番号がわからないから
  ・ どこに電話をかけていいのかわからないから
という理由で「110番」をダイヤルする人が増えています。

 しかし、「110番」は「何でも相談窓口、フリーダイヤル」ではありません。

 このような利用が増加すれば、本当に「緊急の事件・事故」の通報をする人の電話が受付できなくなり、警察が困るのではなく「みなさんが迷惑する」ことになります。

 ・ 「緊急の事件・事故」の通報用の「110番」
 ・ 
相談・問合わせ用の各種ダイヤル

は、きちんと使い分けてください。

どこにつながるの?

 「110番」にダイヤルしたら、どこにつながるか知っていますか?

 あなたが、もし、大分駅前の公衆電話から「110番」にダイヤルしたとします。
 すぐ近くに駅前の交番がありますが、「110番」ダイヤルは「大分県警察本部の通信指令室」につながります。

 大分県内のどこからでも「110番」にダイヤルすると「大分県警察本部の通信指令室」につながるようになっています。

 「110番」がスタートした当時は携帯電話などありませんでしたから、電話をかけた場所を管轄する警察署に「110番」ダイヤルがつながる仕組みで作られていました。

 ところが、
 ・車社会となり、犯罪の広域化、スピード化の傾向が進み、事件発生警察署だけでなく、周辺の警察署や隣接都道府県警察とも連携を取りながら捜査を進める必要が高まった。
 ・緊急重大犯罪が発生した場合、都道府県警察のパトカーや白バイ、ヘリコプター、警備艇など、陸海空の警察官に無線指令手配を行うなど、都道府県警察全体の警察官を動員して捜査等を行う必要があるときに「110番」通報の情報などを取りまとめて全体に指令するまとめ役が必要になった。
 ・移動電話(自動車電話、携帯電話など)が利用され始め、どこからでも電話がかけられるようになってきた
などから、現在では各都道府県警察本部の通信指令課(室)に「110番」が集中されるようになっています。

携帯電話からは?

 携帯電話から「110番」に電話するとどこにつながるのかご存知ですか?

 実は、携帯電話から「110番」にダイヤルすると、その携帯電話の電波をキャッチした中継局の所在地の都道府県警察本部の通信指令課(室)につながります。

 ですから、まれに隣の県の「110番」につながるケースがあります。これはシステム上、仕方ないことですが、特に県境付近で起きるものです。

 実際に、大分県の通信指令室には、陸続きで福岡、熊本、宮崎県から、海を越えて愛媛県の「110番」が入ってきます。逆に大分県の県境付近で「110番」にダイヤルすると隣の県の通信指令課(室)につながることもあります。

 事件・事故の通報の際に、まず場所を、それも「町名」だけでなく、省略しないで「都道府県、市町村名」から話してくれると場所がわかりやすくなります。

 もし、「110番」が隣の県につながったばあいでも、「110番」をかけなおす必要はありません。通信指令課(室)で管轄都道府県警察に電話を転送できます。

お金がかかるの?

 「110番」ダイヤルの約6割が携帯電話からになっており、携帯電話の普及が進んでいることがよくわかります。

 携帯電話は便利なものですが、その通話料金が高めなので通話料金を気にする人も多いようです。通常、電話をかければお金がかかるのはあたり前のことです。

 しかし、「110番」は「緊急の事件・事故」の通報用の緊急回線ですから、通話料金はかかりません。これは携帯電話からのダイヤルでも同じです。
 通話料金は発生しませんから、あわてず落ち着いてお話してください。

 ただし、通話料金が発生しないからといって、「総合案内」「フリーダイヤル」ではありません。
 「タダでできる相談ダイヤル」「免許証の更新手続き案内ダイヤル」などでもありません。
 「緊急の事件・事故」の通報用に設けられた特別の緊急電話なのです。

 「ちょっと電話番号を聞こう」「タダだから電話しよう」なんて思って電話をかける人が増えると、回線がふさがって本来かかってくるはずの緊急通報電話を通信指令課(室)で受付できなくなります。

どんな時にかけたらいいの?

 「110番」通報は内容が千差万別です。

 たとえば、

 ●青 刑事関係
  ・強盗、殺人などの凶悪な事件
  ・空き巣、万引きなどの窃盗事件など
 ●青 交通関係
  ・ひき逃げ、当て逃げなどの逃走事件
  ・死亡事故や道路を通行止めにしなければならないような重大事故
  ・軽傷事故や物損事故など
 ●青 災害関係
  ・火災や風水害(天災)など
 ●青 その他
  ・不審者の通報、人が倒れているなど

 緊急の事件事故を通報する時にかけて下さい。

  これ以外に  
  ・間違い、いたずら、無言電話
  ・電話番号の問い合わせ、相談など
不要不急の電話がたくさんかかってきます。

 現在、大分県内では、1日に200~300件の「110番」通報が入りますが、この半数以上が不要不急の電話です。

  「110番」にダイヤルするときは、
  緊急の要件なのか?警察に通報しなければならない事件・事故の情報なのか?を、ちょっと考えてみてください。

何を話せばいいの?

 「110番」に何度もダイヤルしたことのある人はまれで、ほとんどの人が初めてです。

 事件・事故に遭遇することも、目撃することもまれなことですし、こんな時に落ち着いて話しなさいと言われても「できない」と言われそうです。

 不安や心配で、心に浮かんだことを、とにかく、たくさん話してくれる方も大勢います。
 たくさんお話してくれるのですが、話が飛ぶし、何を伝えたいのかわからない、ヒステリックになって電話を切ってしまうこともあります。

 しかし、話してくれないと、警察は何が起きているのかさっぱりわかりません。

 では、「どうしたらいいんだ!」と怒鳴られそうですが、通報している人が色々と考えてお話してくれなくても大丈夫なんです。

 最初に「何が起きているのか」を簡潔に話してくれれば、「110番」の方であなたに質問します。
 「110番」の方で通報内容に応じて必要なことを聞きますし、質問の受け答えをしている間にパトカーなどに手配を行っているのです。

 通報者の中には、「色々聞かないで、とにかく早く来い」と怒り出す人もいますが、心配しなくてもパトカーがあなたの所に向かっています。

 たとえば、あなたが「110番」にダイヤルすると

 (110番) はい 110番です。何がありましたか?

と聞きます。

 この時にあなたは、

 (あなた) ・交通事故です。  ・泥棒に入られました。

と答えてくれれば、「110番」の方から必要なことを聞き始めます。

 あなたが、その質問に答えている間にパトカーがあなたの元に向かって走り始めています。

なぜ110番なの?

 「110番」というダイヤルですが、なぜ「1」「1」「0」なのか知っていますか?

 元々警察の通報用ダイヤルは全国統一ではありませんでした。
 これを昭和23年に統一して、通報用ダイヤル「110番」ができたのです。

 「1」「1」「0」に決まった理由は、当時のダイヤル式電話で

  「かけやすい」 ・・・・「1」(最初の番号)
  「おぼえやすい」・・・・「1」(最初の番号)
  「間違いにくい」・・・・・「0」(最後の番号)

を組み合わせたことです。

 これが全国統一の緊急の事件・事故受付ダイヤル「110番」のスタートです。

海外では?

 日本では緊急通報ダイヤルとして
  「110番」  警察
  「119番」  消防・救急車が有名ですが緊急ダイヤルは世界共通ではありません。

 たとえば、アメリカでは緊急ダイヤルは「911」です。
 そして、アメリカでは緊急ダイヤルは警察と救急が同じ番号なのです。
 ですから、アメリカの緊急ダイヤルでは最初に「事件か?救急か?」と聞いてきます。

 警察署と消防署は別の組織になっており、国内では警察と消防が連絡を取り合っていますが、主たる業務が異なっています。
 みなさんが、日本国内で通報される場合は、警察と救急の緊急ダイヤルを上手に使い分けてください。

 「110番」で全部してくれればと思われるでしょうが、急病人(脳梗塞など一時的な措置が重要なものなど)や病人の搬送先の病院を専門医がいる病院にしなければならないような生命の危機がある場合は一刻も早く、安全に、適切な処置を求められるものですから、「119番」に電話する必要が高いのです。

 また、凶悪重大事件であれば人命救助も大事ですし、逃走する犯人を一刻も早く捕まえなければ、さらに被害が拡大する恐れもあるから「110番」に電話する必要が高いのです。

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