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知事からのメッセージ 風紋 -グローバルリーダーとは?

印刷用ページを表示する掲載日:2017年7月25日更新

グローバルリーダーとは?

大分県知事 広瀬勝貞

 時代の変遷とともに教育の課題も変わってきます。先日は大分県教育委員会が、グローバル化の流れの中で国際社会で存分に活躍できる人材を養成しようと、高校生有志を募って「グローバルリーダー養成塾」を開催してくれました。県下各地から250人の学生が参加してくれたとのことで、学生の関心の高さに驚き、頼もしく思いました。


 当日配られた教材には、グローバルリーダーとして世界に打って出るには、先ず大分県や日本への深い理解が必要だと指摘されていました。大分県に本拠地を置くDRUM  TAO、和太鼓中心のグループですが、国内外で演奏活動を行い好評です。昨年はニューヨークのブロードウェイでロングランの大成功をおさめました。日本の文化の純度を高めて、グローバルに感動を呼んだのだと思います。もう一つ、これも日本文化への深い理解をもってグローバルに活躍する大分県人の話です。戦中戦後のこと、マレガという宣教師が臼杵は稲葉藩のキリシタン禁制に関する文書を収集しバチカンに送ったものが、最近バチカン図書館で見つかり、解読のために日本に協力を求めてきました。結局、県教委の文化課長さんが選ばれて、バチカン図書館で解読作業を手伝っています。バチカンの中でもこの図書館はギリシャ、ローマ以来の貴重な文書が収められていて、一般には入場不可のところですが、彼は勿論出入自由、それどころか私どもまで館長さんに迎えられて見学することができました。お陰でバチカン図書館のあの大友宗麟等が派遣した天正遣欧少年使節が描かれた「教皇戴冠式の行列」の大壁画を拝見することができました。


 教材には多様性を受け入れ協働する力も大切とも書かれています。学べば則ち固(かたくな)ならず、見聞を広めること、特にいろいろな人に揉まれてみるとよく実感できるような気がします。多様性を受け入れることも大事ですが、その前に自分自身の考えがあることが必要だと思います。外国で話をしていて気軽に「そうだそうだ」と相づちを打っていると、突然「お前はどう思うか」と意見を求められて困った経験も数多くありました。

 語学力も挙げられていました。こちらの方はチャンスがあれば出かけて行って、意を決して話の輪の中に入ってしまえば何とかなるものです。スペイン大使館勤務を命ぜられわが家のパートナーともどもスペイン語の勉強をして、いよいよ出発前日、腕試しにとスペイン人と食事をしてみたら、全く話がわからず、意気消沈したことがあります。その時パートナーに「行って慣れるほかないね」と言われ、度胸の良さに驚いたことを思い出します。確かに行ってしまえば何とか生活もできるし仕事もできるものです。語学力は度胸も大事な要素ですね-これは今でもかないませんが。

 佐伯市出身のキヤノンの総帥御手洗会長は、23年アメリカに住みついて、現地法人を立ち上げ仕事を広げてきました。アメリカですから多種多様な人がいる、その人を見定め雇用する、売り込み先を見つけるためにも積極的にパーティに出かけて話の輪に入り人のつながりを作っていく、13人から始めた現地法人を6400人(今は17600人いるそうですが)まで大きくしました。かつて、日本でさかんに経営にもグローバルスタンダードが必要と言われ、アメリカの経営方式がそっくり導入されようとしたことがありましたが、両国の事情に通じた御手洗会長が「アメリカの経営にも日本の経営にも、良い点悪い点はある、それぞれ良いところを伸ばしていくのがグローバルな経営だ」と、言っておられたことをよく憶えています。

 こうしてみると、大分県にも身近に様々なグローバルリーダーがいます。これらの先達に学んで、多くのグローバルリーダーが誕生するといいですね。

~県政だより新時代おおいたvol.113 2017年7月発行~

 

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