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知事からのメッセージ 風紋 -大分の底力

印刷ページの表示 ページ番号:0000122601 更新日:2011年3月23日更新

大分の底力

大分県知事 広瀬勝貞

 AKB48というアイドルグループのことは知っていましたが、そこに大分出身のメンバーがいることは知りませんでした。指原莉乃さんと言ってブログのトップ画面には大分県の地図が載っているし、よく故郷のことを書いています。若い人に大いに大分県の認知度を高めてもらっていると思います。
 私が驚いたのは、そのAKB48の総合プロデューサー(立派なキャリアの持ち主ですが)の指原評です。「あまり目立たず、あまり期待もされていないが、やらせてみると意外に良い。しっかりやってくれる」、何かズバリ我らが大分県のことを言われているような気がします。
 神仏習合や下って南蛮文化などで名をあげながら、その後しばらくは鳴かず飛ばずで今日に至っていましたが、伝統を守り、文化を磨き、新しい活力を取り込んで意外や意外、底力のある地域を作っているのではないでしょうか。
 少し目をこらせば、豊後南画や豊後絞り等の伝統文化もあります。現在の日展の理事長は大分県出身の中山忠彦先生ですが、画壇では福田平八郎、高山辰雄、宇治山哲平、岩澤重夫、彫刻では朝倉文夫、陶芸では河合誓徳、竹工芸では人間国宝生野祥雲斎とビッグネームが次々と思い浮かび、大分県出身者の層の厚さを実感します。
 スポーツの方もこの大分県に、大分トリニータはじめ4つのプロスポーツがあると知っている人は少ないのではないでしょうか。大分トリニータの不振が気になりますが、「選手とともに走り、磨く」をモットーとする元気いっぱいの新監督の下、平均年齢22.3歳という、それこそ「成長する」チームとして、これから「結構やるね」と言われるような活躍をしてくれるのではないかと思います。
 経済的にもあまり目立たない存在でしたが、今や鉄鋼、化学、造船、自動車、機械、半導体と日本の中核産業のそれも先端工場が立地し「意外とやるね」と言われるまでの底力を付けていると思います。こうした経済の土俵を拡げ活発な経済活動を促し、九州一の有効求人倍率をさらに高めていきたいものです。
 だれもが故郷大分県を思うとき、頭に浮かぶのは優しい思いやりのある人のつながりだと思います。互いに支え合い助け合って安心して心豊かに暮らすことのできる地域そのものが大分県の底力です。そんな中で日本をリードする多くの人材が育ってきました。今年の新春対談で大分県から日本一になった方々の話を伺いました。地域資源を巧みに活用し、知恵を絞って付加価値の高いものをつくっていく姿に感動しました。県内には多くの日本一、もっと多くの日本一を目指す人々がいます。こうした人をしっかりバックアップして大分県の可能性を現実のものにしていきたいですね。

新時代おおいたVol.75