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豊かな自然は、次の世代へと受け継ぐ大分県のたからものです。
県では、ふるさとの自然環境を守りながら地域を元気にする、新たな取組を始めました。
平成15年に始まった「ごみゼロおおいた作戦」では、多くの県民の皆さんとともに、身近なごみの問題から地球温暖化まで幅広い環境問題に取り組みました。
これらの成果を踏まえ、さらにステップアップして進めるのが「おおいたうつくし作戦」です。
おおいたうつくし作戦は、地方創生の時代らしく、環境保全の活動をまちづくり・ひとづくり・なかまづくりにつなげ、美しく快適な大分県づくりを目指します。
●まちづくり【地域の活性化】
海岸清掃+婚活、花いっぱい運動+観光客のおもてなしなど、環境保全活動と他の活動を組み合わせることで、参加者の増加や地域の活性化につなげる
●ひとづくり【人材の育成】
地域や企業などで、子どもをはじめとするあらゆる世代へ環境教育・研修を行い、環境への意識を持った人を増やす
●なかまづくり【活動の基盤づくり】
県庁や県保健所・部に事務局を置く地域連絡会が、それぞれの地域に密着して活動を支援するとともに、団体同士のつながりや将来に渡って活動が続けられる基盤を作る
県では、地域で積極的に活動する団体を募集しています。
●おおいたうつくし推進隊
イベントや環境教室の開催など、地域とともに作戦の牽引役となるような活動を主体的に行う5人以上の団体を募集、任命します。
●うつくし隊
職場や学校などで身近な活動に取り組む団体の登録を募集します。人数要件はありません。
推進隊やうつくし隊の活動は、県ホームページやフェイスブックで紹介しています。詳しくは、県うつくし作戦推進課にお問い合わせください。
大分県環境教育 マスコットキャラクター「エコ助」
五百羅漢で知られる中津市の古刹「羅漢寺」。その旧参道は長い間人通りもなく、鬱蒼とした木々と苔に覆われていました。ここに花を植えることで、過疎化の進むこの地域を訪れるきっかけにしたいと考えたのが、県立芸術文化短期大学の地域総合連携研究室の皆さんです。
昨秋から草刈りやごみ拾い、苗の育成などを始め、今年の6月に学生や地域の方など約100人であじさいを植えました。「食事を振る舞ってくれたり、羅漢寺の話をしてくれたり、地域の皆さんも一緒に活動を盛り上げてくれました」と振り返ります。
竹内裕二准教授は、「学生はこれからの地域の担い手です。学生ならではのやり方で地域に携わるこうした体験が、将来につながっていくことを期待しています」と話してくれました。
研究室にて。右から竹内准教授、秦愛祐美(はたあゆみ)さん、小野桃(おのもも)さん、石田真彩(いしだまあや)さん
「きっかけはウミガメ。来たことがわかると、ご褒美をもらった気分になります」と話すのは、NPO法人 国東市手と手とまちづくりたいの海原明子副理事長。
ウミガメが上陸した痕跡を探す活動は、次第に毎朝のごみ拾いを兼ねるようになり、今では国東の長い海岸線沿いの地域や人をつないでいます。「海岸清掃の他に環境学習も行っています。話を聞くだけ、掃除するだけではなく、両方を合わせることで子どもたちも目的と実感を持って取り組んでくれています」
また、「国東が好きなので、卒業後も活動を続けたい」と言うメンバー最年少の鬼丸清樹くんは、高校3年生。海原さんは「こうしてふるさとを支える若い人がもっと増えたら嬉しいですね」と笑顔を見せてくれました。
メンバーとボランティアの皆さん。前列右から2番目が海原副理事長、後列右端が鬼丸くん
ウミガメの足跡発見!
問/うつくし作戦推進課 ☎097-506-3024