本文
災害に強いまちは、「住宅の耐震化がすすみ、避難や救助のための道路や公園・広場が整備されている」といった、施設や環境が安全で快適な状態で維持されていることが大事ですが、それだけでは万全とはいえません。
大切なのは、その地域で暮らす人たちが、日頃から防災を心がけ、お互いに助け合いながら安心して生活ができることです。
災害に強いまちをつくるためには、日頃から、隣近所のつながりを大切にし、いざという時にお互いに助け合える関係を築いていくことが大事です。
地域で行われる防災訓練などには積極的に参加し、日頃から地域の人たちと連携がとれるようにしておきましょう。
★大分市賀来かた昼消防団
池邉武則賀来分団長(大分市消防団)
「かた昼消防団」には、小学5・6年生と中学生が参加しています。消防団員の不足がきっかけとなり、消防団への理解を深め、未来の消防団員を育成しようと地元自治会、学校、消防団が連携して平成12年に発足しました。
「春と秋の年2回、子どもにも大人と同じ放水訓練や救命講習、消防車での防火広報などを体験してもらいます。昨年は、炊き出しにも挑戦し、防災士、自治会、PTA、地域の方も参加して150名ほどで訓練しました。住民がお互い顔見知りになり、道で声を交わせるようなコミュニティができるといいですね。」と、池邉分団長。
「現在は、かた昼消防団の卒業生4名が消防団員として活躍中。防災訓練は継続が大切。今後も楽しみながら地域防災に取り組んでいきます。」と話している。
★佐伯市内町少年消防クラブ
「内町少年消防クラブ」は、昭和62年に地区の小学生により結成され、防災活動だけでなく、佐伯春祭りや神社の清掃など地域活動にも取り組んできました。特に冬の防災活動では、隣町の佐伯市向島「ムササビ少年消防クラブ」と連携をとりながら火災予防の広報活動を行っています。
「年間を通じて地域の活動にも取り組んでいて、全員が地域の方と顔なじみです。登下校時などよく声をかけてもらいますし、消防クラブを中心に、大人もつながりができています。」と、代表の岡本恵さん。
「子どもたちが活動することで、地域住民の方たちの防災意識も高まっています。少子化で隊員数は減っていますが、長く活動を続けていきたいです。」と話している。
《地域消防アドバイザー育成・登録事業》
県では、今年度、地域の防災力を高めるリーダーとして地域消防アドバイザーの育成を行います。地域消防アドバイザーは、子どもが参加する消防クラブを結成し、防災訓練や環境美化等の地域活動を行いながら、地域のつながりを深め、地域防災力を高めることを目指しています。
災害が起こったときは、自分の力で適切な行動ができるように「防災力」を身につけておくことが大切です。
まずは、日頃から、一人ひとりが自分の身は自分で守るという意識をもちましょう。
お住いの地域の避難場所や避難経路、緊急時の連絡先など家庭や地域で確認しておきましょう。
災害時に必要なものは、日頃から準備しておきましょう。
※乳幼児や妊婦、高齢者などは必要な物が変わってきます。状況に応じて準備してください。
※避難場所は、市町村のホームページ等で確認できます。避難場所には、多数の避難者が集まりますので、家庭で待ち合わせ場所を確認するときは「○○広場」だけでなく「○○広場の西口」など、具体的な場所を指定するようにしましょう。
災害が起きると様々な情報が出回りますが、噂話や不確かな情報に惑わされず、正しい情報を入手することが大切です。テレビやラジオ、行政などから発信される正確な情報を入手し、正しい状況を把握するようにしましょう。
★情報収集の方法
(1)テレビのデータ放送
データ放送で河川の水位や雨量などの情報を見ることができます。
❶NHK大分放送にチャンネルを合わせる。リモコンの「d(データ放送)」ボタンを押す。
(機種により表示が異なります)
❷メニューから「防災・生活情報」を選ぶ。
(2)県民安全・安心メール
登録しておくと県内の災害情報や避難情報が電子メールで配信されます。
登録は、「e@bousai-oita.jp」に空メールを送信します。
(3)おおいた防災ポータル
県ホームページ内に設置していて、気象や地震、土砂災害などさまざまな災害・防災関連情報を見ることができます。
また、気象庁や市町村の防災情報へのリンクもまとめています。
※そのほか県が運用しているSNSでも、危機管理に関する情報を発信しています。
大分県(@oitapref) おんせん県おおいたTIMES(@onsenken.oitatimes)
避難するときは、地域の皆さんで声を掛け合いましょう。
高齢者や乳幼児、障がいのある方や妊婦さんなど、災害時に支援や配慮が必要な方が周囲にいる場合は、避難に協力をお願いします。
避難情報は、市町村から発令され、緊急度に応じて3段階に分かれています。
(1)避難準備・高齢者等避難開始
●避難に時間を要する人(高齢者、障がいのある方、乳幼児等)とその支援者は避難を開始しましょう。
●その他の人は、避難の準備を整えましょう。
(2)避難勧告
●速やかに避難場所へ避難をしましょう。
●外出することでかえって命に危険が及ぶような状況 では、近くの安全な場所への避難や、自宅の中でも より安全な場所に避難をしましょう。
(3)避難指示(緊急)
●まだ避難していない人は、緊急に避難場所へ避難をしましょう。
●外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、近くの安全な場所への避難や、自宅の中でもより安全な場所に避難をしましょう。
問 消防保安室 ☎097-506-3158/防災対策室 ☎097-506-3155