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森林のはたらき
「森林」は私たちのくらしを守っています。
光合成によって養分や酸素を作っている植物は生産者、この植物を食べる動物、その動物を食べる動物(私たち)を消費者といっています。
また、枯れた植物や死んだ動物を腐らせ、再び植物の栄養にしている微生物や菌類などを分解者といい、この三者の役割がうまく行われているのが森林です。
さらに、森林は次のような働きも持っています
水 を 育 む : | 山に降った雨は、森林の落ち葉がスポンジのように含み、それからゆっくりと川に流れ出すことで、安定した水の確保が出来るのです。また、洪水や渇水の防止をする働きがあります。 |
災 害 を 防 ぐ: | 森林の根は、からみあって土をかかえこみ、地面を覆う落ち葉や下草が雨などによる表土の浸食、土砂の流出、山地の崩壊を防ぎます。 |
森林浴の場所を提供: | 人が森林の中を散歩することを「森林浴」といいます。 森林の中にはいると緑やすがすがしい空気を感じます。また、木から出ているフィトンチッド(細菌などから植物が身を守る作用のあるもの)は、私たちの心を落ちつかせたり、なごませたりします。そんな森林浴の場所を提供しています。 |
豊かな漁場の提供 : | 森林は、水面に陰をつくりプランクトンや藻を育てることで、魚が集まって来ます。また、流れ込む水の汚濁を防ぎ、養分の豊かな水を供給し、魚の繁殖を助けます。 |
私たちのくらしを守る森林を無秩序に切り開き、開発すると、水問題や山地災害、環境問題などいろいろな形で私たちの日常生活を脅かす原因になってしまいます。
そんな無秩序な開発によって大切な森林の働きが損なわれるのを防ぎ、私たちの生活環境を守るためのル-ル、それが「保安林制度」と「林地開発許可制度」です。