平成22年度第1回大分県森林づくり委員会結果のお知らせ
開催した会議の名称
開催日時
開催場所
出席者
足利由希子、安達由美子、阿南春美、井上正文(副委員長)、今川敦子、瓜生田はるみ、 桑野和泉、 後藤富一郎、佐藤敏夫、佐藤宣子(委員長)、須股博信、横山太一、渡邉英敏 委員17名中13名出席
(事務局)
牧審議監、森との共生推進室:安東室長、三瀬参事、栗林主幹、山路主査、佐藤技師
税務課:本田課長、吉富課長補佐、渡辺副主幹、大野主任
林務管理課:近藤参事
公開、非公開の別
傍聴人数
議題及び結果
(1)委員会の審議事項について 質疑等なし
(2)森林環境税について 会議録のとおり
(3)税を活用した事業の取組概要について 会議録のとおり
(4)今後のスケジュ-ルについて
平成22年6月18日に第2回森林づくり委員会を開催予定
(5)意見交換について (2)(3)で意見交換
(6)その他 質疑等なし
主な審議内容及び会議録の概要
(委員長あいさつ)
今年度の本委員会ではこれまでの取組を総括し、今後どうしていくべきかをとりまとめたい。
大分県の森林環境税は非常にバラエティに富んだ施策を展開している。そのため評価も難しいので、単に定量的に評価するだけではなく、県民のご意見を聞きながらきちんと評価する必要がある。また各県の取組を見ると、森林環境の保全を中心に取り組む県と、林業の支援も同時に行う県とがあるが、大分県は森林環境の保全のためには川下対策やさまざまな林業施策も必要という考えで同時に行っているという特徴がある。
本委員会では県民目線でこれらの様々な取組を評価し、森林環境税を検証する際に単に町側が山側にお金を出すと言うことではなく、現世代が次世代に何を残せるかと言う事を考えながら議論を進めたい。
1.委員会の審議事項について(事務局)
質疑等なし
2.森林環境税について(事務局)
(質疑)
委員:アンケート結果について、農林水産祭等でアンケートが実施されており、林業関係者等の森林に関心がある方を対象としているため、結果が県民の意見としては偏っているのではないか。
事務局:アンケート回収の個人の中には県政モニターを含んでいる。モニターは公募等を行い広く県民の中から選出している。アンケート結果は個人全体と比較して若干、数値は下がるが同様の結果ととらえることができる。
委員:結果として相違はないが、方法に問題を感じる。
委員:森林環境税評価の結果の内訳を教えてください。「大いに賛成」「どちらかと言えば賛成」では意味合いが異なる。
事務局:「大いに賛成」は、41%「どちらかと言えば賛成」36%であり、合計77%の人が、賛成ということになる。
委員:資料に記載したアンケート以外に調査等は行っているのか。
事務局:H16年度の導入検討段階でアンケート等を実施している。結果は約8割が環境税に賛同していたと記憶している。
委員:農林水産祭で実施していることになっているが、水産部門では見たことはない。水産部門で実施していれば、結果も変わってくるのでは。
事務局:農林水産祭では農林部門開催時に実施しており、記載も厳密には農林水産祭(農林部門)が適切である。
委員:アンケート結果から森林環境税の認知度が低いと読み取れる。
事務局:納税方法が給与からの天引きとなっており、同様の方法で徴収する税に関しては一般的に認識度が低いと言える。
導入時や事業実施時等でPRを進めているが認知度が低いことは認識している。
法人における結果は担当者次第であり、結果は不透明な部分が多い。
委員:無作為に実施するアンケートでは回収率が3割と言われている。回収率が7割を超えており、県政モニターの意見が一般県民の意見を反映しているとは言えないのではないか。
また、PR等については学生等の低年齢層にも焦点をあてて実施していくべきと考える。
委員:税導入時にもPRの重要性は協議されていた。時間の経過とともに県民の意識が薄れている。常時、PRを行っていくことが必要と考える。一般の方の目にとまる各市町村の市報等を利用して地元で広報を進めることも検討してほしい。
アンケートについては現況で満足しないでほしい。
委員:6月に配付される納税通知書へ「森林環境税」の文言を記載してはどうか。
委員:自身もモニターとなっているが、モニターへのアンケートは1回で2~3件分が実施される。モニターも各事業に意見を提出することができるため、回答率が高いと言える。
アンケートの実施について、森づくり大会にも環境税を導入後には、多くのボランティア等が参加するようになっており、参加者が林業関係者に特定されているということはないのでは。
周知については、環境税を認知している方が周囲の人へ広報していくことも必要と考える。
委員長:事務局は他県が行っているアンケート調査様式や結果等の情報収集を行い、今後の実施について検討してください。
事務局:税を支払っていることを認識してもらわなければ、事業の意義が薄れてしまう。今後、周知を図っていきたい。
3.税を活用した事業の取組概要について(事務局)
・平成18年度から平成21年度までの4年間の森林環境税活用事業の実績について、「県民意識の醸成」「環境を守り災害を防ぐ森林づくり」「持続的経営が可能な森林づくり」「遊び学ぶ森林づくり」の4本柱の中から特徴的な事業について資料、パンフレット、及びパワ-ポイントにより説明を行った。
・平成22年度森林環境税活用事業について、資料により説明した。
(質疑)
委員:パンフレットの作成部数と配布枚数を把握しているか。
事務局:3,000部作成し、本委員会メンバーをはじめ、県振興局を通し各市町村等へ配布を行っている。
委員:パンフレットの配布範囲をもう少し広げてください。
委員長:実績報告の説明があったが、以下の点について次回整理をお願いしたい。
(1)「県民意識の醸成」の『森と海をつなぐ環境保全推進事業』については、流木の整理等の事業内容から「環境を守り災害を防ぐ森林づくり」として含めるのが適切ではないか。どういった経緯で「県民意識の醸成」に組み込まれたのか説明がほしい。
(2)実績数で報告が行われたが、間伐については必要な量内の何割が実施されたか。
また、『学校机・椅子事業』において4,672セットの配布実績があるが、これが全小中学生の何%に普及したのかという形で整理すると説得力が増すし、評価の基準としても好ましい。今後どのくらいまで必要かの議論にもつながる。
(3)この委員の中で、広葉樹の植栽だけでなく、自然回復という事業の必要性の意見があったが、ボランティアや公募事業でそのような取組がなかったのが気になった。
(4)県産材を利用した公募事業について、委員会では時間をかけて審査等を行ってきたが、数は少なくても新たなデザイナーの発掘や商品開発につながったというような成果がないか。
委員:税の導入時点にかかわってきた。実施段階にかかわっていないので経過はわからないが、資料を見ると森林づくり提案事業にかなりの額が使われており、税収に対して、各事業への交付額のバランスはとれているのか。当初の重点課題であった森林づくりの経費が税収できちんと手当ができているのか。多岐にわたる事業の実施に交付できるほど潤沢な資金内容なのか気になった。
委員:導入検討を行う当初は委員会の約7割が反対していた。しかし、現地視察(中津市)を通して森林の危機的現状を確認し、導入への賛成に納得できた。
導入当初は森林の機能回復に重点を置いていたが、荒廃した森林の立て直しができたので、いろいろな方面に税が活用されるようになったのかと思った。
委員:内容の違いはあるが、現状でも「環境を守り災害を防ぐ森林づくり」、「持続的経営が可能な森林づくり」の事業区分で約8割が森林づくりに使用されており、当初の税の趣旨は踏まえられていると思う。むしろ、委員会の中でもう少し川下対策を行い、木材が出るようにしないと森林につながらないという意見もあった。
委員長:当初、「環境を守り災害を防ぐ森林づくり」の1の荒廃人工林の整備(間伐放置林緊急整備)に重点を置いていたが、この間、国の間伐施策が充実してきた。国からの助成等が利用できるところは利用するということで、次の対策について、その時々に委員会で議論して重点化事業(荒廃竹林整備や再造林支援など)も変化してきたと言える。
委員:自然植生の再生に力を入れるというのであれば理解できるが、観光や有用材等に力点が置かれ、総じて桜等の植栽ということになっているが、自然植生の再生に繋がっていない。むしろ植栽が自然生態系の破壊に繋がらないか懸念される。今後しっかりモニタリングしながらどのようなものが植えられたかチェックしていく必要がある。
事務局:針葉樹から広葉樹の転換という場合であれば方向性としてはよいかもしれないが、自然植生の回復を目的とするのであれば、潜在植生等にまで配慮した実施が必要と考える。
委員長:生物多様性という言葉が出てこなかったが、評価に当たっては留意する必要がある。
次に、川上対策の4年間の取組をどう評価するか意見をお願いしたい。
委員:事業効果においては再造林必要数量に対する事業実施量からすると必ずしも十分とはいえない。これからの委員会でしっかり考える必要がある。
委員:川下の対策として、公募事業等の効果の検証のあり方で、実際どのような効果を感じているか
委員:公募事業により木材の需要拡大の取組が、他県も含め行われてきたが、評価となると非常に難しい。即効的に出てくるものではなく、かといって実施が無駄ということでもない。評価は少し長いスパンでみていくことも必要。技術的なアプローチもあるし、需要者に対する木造のPRの両輪でやっていくべき。
委員:木材を使用する側(工務店や設計士)にわかりやすいPRが必要。
木材を使うことの有用性を消費者に説明が簡単にできるようにしなければならないと思う。木材が使われなければ、植栽してもまた放置される。
委員:木材を使う側としてわかりやすいのは補助金をつけることであるが、金額や手続きの簡素化などの配慮も必要。
日田や佐伯など木材産地があり、県産材を積極的に使っていきたいが、価格の問題や量の問題がある。木材の利用に関する事業のPRに力を入れてもらいたい。啓発活動にも取り組んでいるということであるが、活動の情報がうまく伝わっていない。
委員:この委員会に製材業界が入っていないが、大分方式乾燥材が全国でも認知されるようになっており、この材を活かすことで山側にも活力を与えられる。
関係業界が連携して、大分方式の県産材を使用した場合にエコポイントのような独自の制度を委員会の中で構築していくことができれば、山側にも活力を与えることとなり、それがまた大きなPRになると思う。
委員:元々山は再生する機能を持っている。経済循環の中で山に価値があれば自然に山は守れる。大分に荒廃した山がなくなれば環境税の効果も県民に伝わる。
環境税の活用のテーマとして、多面的な機能が発揮できる森林づくりにもう一度立ち返る必要がある。
委員:今日の会議を次につなげていく上で、検証の視点を整理しておく必要がある。 森林が大変な状況にあり、ものすごい危機感の中で、長期的な展望を持って、すぐにでも手を打たないといけないこと、そこにお金を使わないといけないことのための環境税であった。
これまでの取組がどうだったのか、これからどうなのかを検証しつつ、このような厳しい状況の中で、委員会で次の方向を出すためのスケジュールを練っておく必要がある。
また、森林環境税の理念である県民主導という体制づくりとはどういうことかを委員会で考えられたらと思う。
委員長:公開性と参加型のビジョンについての検証や公募事業等で細かい事業がどれだけ出てきて、その結果がどうだったのかを整理して、その中から次につながるものについて、普及性や緊急性について議論して拾い上げていくことも考えたい。
委員:次回の委員会に次の資料を準備してもらいたい。
(1)再造林放棄地の情報(数量)について
(2)森林環境税導入前と導入後の林業の変化について
(3)木材価格と出荷量の推移について
委員:評価方法については、個々の事業単位で行わずに、前回、委員長が作成している評価項目(様式)を使い、4つの柱ごとに評価を行うこうとが良いと考える。
事務局:評価様式については佐藤委員長が作成した様式を参考に作成し、次回までに各委員へ送付したいと考える。次回は各委員が記入した評価を持ち寄って進めていきたい。次回までに必要なものがあれば事前に連絡頂きたい。
4.今後のスケジュ-ルについて(事務局)
平成22年6月18日に第2回森林づくり委員会を開催予定である。
5.意見交換について
議事の中で意見交換ができた。
6.その他
質疑等無し
会議の資料名一覧
・森林環境税について
経緯、賦課方式、税制、税の目的化等、税収、県民アンケート等
・税を活用した事業の取組概要について