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第27回 豊の国木造建築賞

印刷用ページを表示する掲載日:2012年12月10日更新

「豊の国木造建築賞」は、昭和61年に始まり、今年度で第27回を迎えました。

今年度は、住宅32点、住宅以外9点、リフォーム部門においては、住宅5点、住宅以外2点の合計48点の応募があり、新築部門において最優秀賞1点、優秀賞2点、奨励賞1点、リフォーム部門においては優秀賞2点、両部門を通じて協賛賞9点の計15点を入賞作品として決定しました。
応募作品は、建築主をはじめ、設計者、施工者、それぞれのこだわりが感じられる作品が多くみられました。

  ◇ 応募期間 : 7月13日~8月20日
  ◇ 書類審査 : 9月  5日
  ◇ 現地審査 : 9月19日、25日

入賞作品(新築部門)

部門

建築主建物所在地用途設計者施工者
新築




O邸

大分市

住宅

後藤建設株式会社
一級建築士事務所
末益 敏昭                 

後藤建設 株式会社
代表取締役 小野 裕造 



吉田 英史

別府市住宅

アーキテック・一級建築士事務所
常廣 竜也

 株式会社 アイビックホーム
代表取締役社長 高倉 宏一



竹中 靖典

由布市

住宅

山道勉建築
山道 勉

株式会社 佐伯建設
代表取締役社長 川崎 栄一



大分県建設業協会賞

住宅

日本ハウジング株式会社
佐藤隆幸

日本ハウジング株式会社
代表取締役 馬場 鉄心

甲斐武・甲斐裕子

大分市

大分県建設組合連合会賞

住宅

有限会社
エイチエム建築企画室
阿南春美

株式会社 熊野建設
代表取締役 佐藤 俊治

S.T.T House

豊後大野市

大分県建設合同労働組合賞

住宅

株式会社 
大建設一級建築士事務所
大迫 雅俊

株式会社 大建設
代表取締役社長 渡邊 廣明

山村 幸次

豊後大野市

大分県建築士会賞

住宅

三ヶ尻設計事務所
三ヶ尻 勝

株式会社 幸建設
代表取締役 幸 勝美

土井 敏裕

日出町

大分県建築士事務所協会賞

住宅

一級建築士事務所たかせao
高瀬 幸伸

woodland
櫻木 進

小門 哲生

中津市

大分県職業能力開発協会賞

住宅

橋本 優子

有限会社 セルフリッジスホーム
代表取締役 志手 保信

橋本 義幸

大分市

大分県森林組合連合会賞

住宅

柳瀬真澄建築設計工房
柳瀬 真澄

有限会社 筑羽工務店
取締役 秦 福美

秋吉 達次郎

由布市

大分県地域づくり機構(大分県住宅供給公社)賞

住宅

伊藤憲吾建築設計事務所
代表 伊藤憲吾

株式会社 平野工務店
代表取締役 平野 英壽 

後藤 安徳

杵築市



由布院別邸 樹Dinig 十和蔵

由布市

飲食店

皇商業空間設計
一級建築士事務所
 大野英樹 大野公聖 

株式会社 栗木工務店
代表取締役 竹下 茂樹

入賞作品(リフォーム部門)

部門建築主建物所在地用途設計者施工者






下田 浩

竹田市

住宅

有限会社 
川野組一級建築士事務所
川野和男                 

有限会社 川野組
工藤克秀

財津治子・河野健司

別府市

飲食店/Cafe

株式会社 オクト・パス
代表取締役 渡邉 章

株式会社 オクト・パス
代表取締役 渡邉 章



大分県木材協同組合連合会賞

住宅

有限会社 エイチエム建築企画室
阿南 政春

株式会社 丸高建設
代表取締役 石川 高次郎

合原 まどか

玖珠町

最優秀賞および優秀賞作品の紹介(新築部門)

最優秀賞 
 - O邸 -

 

作品データ

O1

O2

O3

所在地 : 大分市
用  途 : 住宅
建築主 : O邸
設計者 : 後藤建設 (株)
施工者 : 後藤建設 (株)
延面積 : 165.6平方メートル

作品のポイント

 「四季を通じて住を楽しむ空間を」との要望で、外観は落ち着きのある”むくり”大屋根の木造住宅とし、家の中心と重心を中央部に合わせ地震に強い構造とした。玄関から続く土間と南北に設けたウッドデッキにより、四季を通じて外とアクセスできるように配し、家の中心に吹き抜けのあるリビングを設け、各部屋への動線の中心とし、セキュリティとプライベートを保ちながら四方から風が流れ、排出されるように欄間・高窓を配した。室内は広い廊下とバリアフリー、ドアは引戸を中心に開放感を持たせ、夫婦の部屋には専用の洗面、トイレを設けて老後に配慮した。

優秀賞 
 - 吉田邸 -

作品データ

吉田1

吉田2

吉3

 

 所在地 : 別府市
 用  途 : 住宅
 建築主 : 吉田 英史
 設計者 : アーキテック・一級建築士事務所
 施工者 : (株)アイビックホーム
 延面積 : 117.59平方メートル

作品のポイント


敷地は朝見神社へ続く主要な道路の角地にあり、静かに佇むイメージとなるよう外壁の色を黒を基調とした。また、敷地は準防火地域内であるので、外壁を燃えにくい材料とする必要があるが、制限のない部分には板張りや格子などを設置し、モダンな外観の中に自然なやさしい雰囲気となるように気をつけた。計画当初より薪ストーブの採用が決定していたので、建物中心に吹抜を設け、室内空間を立体的な一室空間として取り扱うことで薪ストーブの暖気が室内の隅々にまで行き渡るように配慮している。家族の顔が見える生活を送ることができるよう、共用勉強コーナーを2階に設置し、子供室も吹抜に面して設置している。吹抜の廻りをぐるり一周できる、回遊する動線は便利の良い動線というだけでなく、生活に楽しさを与えるものである。

優秀賞 
 - 竹中邸 -

作品データ


take1

take2

take3

所在地 : 由布市
用  途 : 住宅
建築主 : 竹中 靖典
設計者 : 山道勉建築
施工者 : (株) 佐伯建設
延面積 : 167.26平方メートル

作品のポイント

代々住み継いでこられた築80年余りの古民家の建て替えです。長年の増築も含め大きすぎた住居を共に息遣いが感じられご両親が穏やかに過ごされるようなバリアフリーの家をと望まれました。
■コンパクトにしながらもプライバシーの保ち方を考えた住まい
それぞれの世代の収納スペースの厚みや、その付近の動線が緩衝領域となっています。相手に自然と配慮できたり、自分の気持ちを切り替えたりする「ひと呼吸ゾーン」となっています。
■2Fの在り方、並びにプランから導き出される構造の強さを考えた住まい
■家の歴史(時)のつながり、家族(世代)のつながり、そして地域(社会)とのつながり
縁側(ぬれ縁)は地域に根付いたご家族にとっての楽しみ、穏やかな交流の場でもあり、不自由な状態の時には、スロープから縁側とつながり、直接車イスでの個室へのアクセスを可能とします。県産材の杉や桧を中心とした無垢材、木製建具や造作家具、内壁や天井などに木の素材や特性を活かした意匠、外壁は九州の火山灰シラスの左官材、どの材も調湿や経年変化を楽しめ、環境への負荷やエネルギー消費への配慮ができるものとなっています。また、新しい材に加え、旧家で使われていた瓦・梁・柱・框・建具・家具・手すり・基礎石・植栽などを解体の際に保管し、職人たちの丁寧な仕事によって適所へ組み込んでいきました。旧家や地域の歴史、家族の想い出と共にある他のものでは代用することのできない古材は、新しい材とやさしく馴染みながらそっと溶け込むように存在し、包まれる人たちの気持ちを和らげています。建て主ご家族と共に見つめてとらえた家の本質は幾層にも重なって、より一層深みある「日常」を紡いでいってくれるものと願っています。

優秀賞作品の紹介(リフォーム部門)

優秀賞 
 - 下田邸 -

作品データ


下1



下2


下3

 所在地 : 竹田市
 用  途 : 住宅
 建築主 : 下田 浩
 設計者 : (有)川野組一級建築士事務所
 施工者 : (有)川野組
 延面積 : 273.54平方メートル

作品のポイント

 かなり長い間空き家だった明治期の商家を、平成18年に街並み環境整備で、前面と裏面2階及び屋根葺き替え工事を行った。その後も空き家の状態であったが、所有者の娘さん夫婦が住宅として住みたいと計画が持ち上がり今回の改修となった。道路面は大正期に改修した時の図面が残っていたのでそれを参考とし街並みに考慮した。所有者から、東西(中庭~道路)に風が通り、夏涼しかったと聞き、道路面の欄間を開閉できるように改修し風の道を作った。全面的にバリアフリーを考慮したが、計画上段差ができる部分は、10cm内外とした。想い出としての、2階和室(書院)・広縁・広縁側の建具は修繕しそのまま残した。

優秀賞 
 - 財津・河野邸 -

作品データ



材


財2

財3

 所在地 : 別府市
 用  途 : 飲食店/Cafe
 建築主 : 財津治子・河野健司
 設計者 : (株) オクト・パス
 施工者 : (株) オクト・パス
 延面積 : 104.59平方メートル

作品のポイント

別府鉄輪の温泉街に位置する、築130年の医院だった空家をオーナーの残したい想いと現在のカフェ店主の鉄輪を愛する想いに共感し、この形や雰囲気、時代背景を出来るだけ残して伝えたいという想いから始まりました。雨漏りのためにやり替えていた屋根以外は壊れかけていたと言っても過言ではない状態の建築物のリノベーションでした。玄関屋根の手の込んだ意匠、今は作られていないガラスのレリーフ・・・内装の床などは雨漏りでほとんど腐っている状態の中、ひとつひとつ手作業で選別した使える木材を2階の床材として再利用、ガラス窓も店内の意匠として使い、当時使われていた台所の作り付けの家具は、展示スペースやバック棚として生まれ変わりました。壁材には呼吸をする木材と相性のいいホタテ貝の漆喰の壁を用い、空気環境も天然素材による安全性を重視、店内でのここちよさも、大きな窓からの風と共に町の景色も感じて頂けるよう配慮しました。外部も当時の形を残しながら、新しく加えたところも古さを演出した杉板の鎧貼り、昔からよく使われていた薄いブルーグレーの塗装でノスタルジックな鉄輪の景観に溶け込むような仕上がりになっています。観光地である鉄輪の、旧き新しき形のカフェレストラン「むすびの」が食文化や様々な文化を通じて皆さんと繋ぎ合って行く場所となることが嬉しく感じています。

過去の受賞作品


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