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第13回 大分県事業評価監視委員会 議事録

印刷ページの表示 ページ番号:0000011707 更新日:2010年3月30日更新

第13回大分県事業評価監視委員会 議事録


日  時: 平成16年7月30日 金曜日 9時30分~12時00分 
場  所: 大分市府内町2丁目1番4号 トキハ会館(5階ローズの間)
議  題: 再評価対象事業の審議
出席委員: 秋月委員長、宇野委員、川野委員、中野委員、原委員、樋口委員
開委員、平山委員、深道委員
詳細説明事業
   土木建築部   国道197号                    道路改築事業             佐賀関町古宮~志生木
           吉野原犬飼線                 地方特定道路整備事業     大分市辻~吉野原
           大分大野線                     地方特定道路整備事業       大分市安藤~大野町安藤
           桂川                               広域基幹河川改修事業     豊後高田市小田原
           丸山五和線                     都市計画道路事業          日田市庄手~石井
           大分駅付近連続立体交差  連続立体交差事業               大分市
 農林水産部    大野川中央地区              県営かんがい排水事業       千歳村、犬飼町
           西国東第3地区               海岸保全整備(高潮対策)事業 真玉町新田
            入蔵大峠線                      森林居住環境整備事業       野津原町
 大分市      横尾地区                         土地区画整理事業           大分市横尾

(事務局)
 第13回の事業評価監視委員会の審議件数と、本日開催までの経緯についてご説明申し上げます。
 本日の審議件数は、知事から諮問された37件、また、大分・臼杵市長から審議依頼のありました3件、計40件が審議件数でございます。
 これまで事業説明会を6月28、29日に開催いたしました。その場で全事業の概要説明をいたしました。そのうち残事業期間の長いもの、それから総事業費が増額したもの等の観点から、7月12、13日に二日間に渡りまして委員の方々に3班に分かれてもらいまして現地調査を行いました。
 第1班は7月12日に、秋月委員長、川野委員、原委員、深道委員、4名で6カ所。続きまして第2、第3班は、7月13日に行いまして、中野委員、樋口委員、2名で5カ所。同じく3班としまして、開委員、平山委員で、7カ所の現地調査を行っていただきました。
 また、本日審議していただきます事業は、進捗率の低い事業と休止の事業を対象にいたしまして、10件でございます。
 第1番目としまして、道路改築事業・国道197号。続きまして、地方特定道路整備事業・吉野原犬飼線。地方特定道路整備事業・大分大野線。広域基幹河川改修事業・桂川。都市計画道路事業・丸山五和線。連立立体交差事業・大分駅付近連続立体交差。県営灌漑排水事業・大野川中央地区。海岸保全整備事業・西国東第三地区。森林居住環境整備事業・入蔵大峠線。最後、10件目が、土地区画整理事業・横尾地区でございます。
 本日の資料は、先般お配りしております資料で説明いたします。
 では、委員長、よろしくお願いいたします。

(委員長)
 はい、分かりました。ただ今から委員会を開催いたします。
 今、ご案内のように第13回でございまして、事務局の説明がありましたように、40件についていろいろと審議してまいりました。
 その件のと、同時にまた、その中のいろんな問題から10事業について更に説明を受けて最終決定に持っていきたいと思います。
 なお、この再評価につきましては、事業を巡る社会経済情勢の変化、いろいろとお話もありましたけれども、その投資効果の問題、或いは事業の進捗状況の問題、或いは、その事業の案に、どうやったらいいのかどうかと、そういった可能性の視点というものについていろいろとご審議していただくことになります。
 つきまして、特に次の4点ぐらいについて重点的にご審議をお願い申し上げたいと思います。
 一つは、事業が現状の社会経済情勢の変化と乖離してないかどうかと。非常にこういう変化の多い時代にマッチしてるかどうか、今問題が一つ。それから、かなり残任期間が長いものがございますので、そういったものについて事業の増額の問題もありますし、そういったものが期間内に完全にできるかどうか、こういった問題点。
 そして更に、我々が一応、こういう事業評価の場合に費用対効果といったような問題があります。或いは環境対策の問題があります。そういった問題が十分に行われているかどうか。それからもう一つは、こういった事情を考えて、継続をするのが望ましいのか、或いは中止した方が良いのかと、このあたりについても一つご審議をお願い申し上げたいと思います。
 そして各事業に当たっては、ご説明にあたりまして、だいたい5分程度にご説明をお願い申し上げたいと思います。
 それから、この委員会は公開ということになっておりますので、その点、よろしくご配慮の程をお願い申し上げたいと思います。
 ただ今から審議を始めたいと思います。
 まず第一に、道路課の道路改修事業・国道197号線の説明、よろしいですか。

(道路課)
道路改築事業 国道197号 佐賀関町古宮~志生木 事業内容説明

(委員長)
 どうもありがとうございました。
 委員の皆さん、どうぞご意見お願いします。
 私が冒頭にちょっとご質問と言うよりも。
 この線路は、私は一つは、今、197号線ですか。特に昔から愛媛街道と言われたところで、三崎佐賀関フェリーが、ほとんど一時間置きに20何便出ておるわけですね。
 この物流関係というのがかなり大きく取り上げても良いんじゃないかと思います。九四フェリーの効率的に大きく寄与するんだという点も、ちょっと強調して説明されるといいと思いますがどうですか。

(道路課)
 委員長のおっしゃる通りでございまして、九四フェリー、非常にフリークェントに出ておりますし、使い勝手の良いフェリーでございます。
 片や、そのフェリーと大分市内、或いは大分宮河内インターとかを経由しまして、東九州、或いはもう少し広域的な物流ということを考えましても、この路線というのは非常に重要だと思っております。
 特に物流業者の方も、早期整備をだいぶ要望していただいておりますし、その中でやはり、建築限界が足りません、あのトンネルですね。それについて大型の貨物車、トラックなんかが非常にネックになって危ないということを言われておりまして、そういう面も含めまして早期に改良を図りたいというふうに思っております。
 大分県、それからもう少し広域的に東九州地域全体の物流についても非常に意味のある路線というふうに認識してございます。

(委員長)
 時間的に、10分や15分ぐらい、短縮になるんじゃないですか。どうなんですか。

(道路課)
 そうですね。かなりバイパスで、距離自体も短くなりますし、渋滞はそんなに無いんですが、その分高速走行もできるようになりますので、定時制みたいな面からも効果があると思っております。

(委員長)
 その連携が、僕は、更に親密になれば、更に九四フェリーの利用率も上がってくるんじゃないかという気がするんで、その点よろしく。

(道路課)はい、分かりました。

(委員長)ほかに、無いですか。

(委員)継続に賛成ですね。

(道路課)
 申し遅れましたけど、国道九四フェリーは、2001年ですね。平成13年に10便だったものが16便に増便されておりますので、この路線、ますます重要になっておるところでございます。

(委員長)この点については、何かございませんか。

(委員)特別にございません。是非やっていただいて、頑張っていただきたいと思います。

(委員長)重要度は、より皆さん、認めてるようですが、よろしゅうございますか。

(委員)はい。

(委員長)じゃあ、この件、継続ということでよろしいと思うんですが、よろしいですね。

(委員)はい。

(委員長)では、次の吉野原犬飼線お願いいたします。

(道路課)
地方特定道路整備事業 吉野原犬飼線 大分市辻~吉野原 事業内容説明

(委員長)
 はい。どうもありがとうございました。
 何か、以上についてご質問ございませんか。
 現地、私なんか見たんですけど、非常に広域に渡っているということ。しかも農家がかなりあるということ。従いまして、ああいったところの蔬菜類とかその他の物流問題を解決するには、やはり道路の整備というのが、やはり性急にやらなきゃならん。そういう感じがしたんですけどね。

(委員)
 基本的に委員長の意見と同じですが、これは道路の方、吉野原を見まして、近郊農地として将来性はあると思うんですが、実際、あそこには水はどうなってるのかちゅうのは、ちょっと、気になりまして、非常に多岐にわたる農業ができるのかどうか、そのへんがちょっと気になりました。そういうのも含めながらすれば、非常に有効な道路が期待されるんです。と、思いました。何か、見た感じでは、あんまり元気がないようにも見えたもんですから。

(委員長)その点、どうですかね。

(技術管理室)
 農林水産部ですけど。水稲自体は、ため池等、そういうかたちで水手当ができておりますが、畑作については、吉野原は、まだ未着工の状態で近い将来、そういう事業として申請ができれば、農林水産部としては、重点地区としての対応をしていきたいと。現在のところ、地元の方からは、畑作部分についての水手当の問題については、まだご要望が無い状況にあります。
 だから、都市近郊というようなかたちで将来的には有望な農地であろうと、そういうふうに考えております。

(委員長)やはり大分中心部の蔬菜の供給基地としては、大いに今後、やってもらわないといかんですね。

(委員)
 朝晩の通勤用の抜け道としても、今、使われているわけですか。結構車両が多いんですか、朝晩。朝夕方ですか。

(道路課)
 この吉野原犬飼線については、吉野から南側ですね。野津側に行くところにつきましては、県道が100mほどできておりまして、先に農道ができておりますので、そういう通勤通学にも朝晩使われているという状況でございます。
 それから、今、事業をやっているところにつきましては、未改良という状況ですので、小中学生が通学したり、本当に地区の方が今、使われているというようなところがメインの使われ方かと思っております。

(委員)
 旧道と平行して今度、新しい道路ができるわけなんですけど、小学生とか通学路になっているということで、そういう時に前の道路を自転車とか歩行者専用道路にするような、何か暮らしの道というのを今、言われているんですが、安心して歩けるような道というのをちょっと考えていただければいいかなと思いました。

(委員長)その点、どうですか。旧道の活用ですね。

(道路課)
 はい。通過交通を含めましてメインの交通は新しく造りますバイパスの方に転換すると思っております。旧道につきましてはそういう意味では、かなり自動車交通、大型交通が減りまして、ごく、この地元の近傍の方の利用がメインになるというふうに思っております。
 ただ、やはり専用道路ということにいたしますと車が使えなくなってしまいますので、歩行者自転車を極力優先して安全に通行していただけるような作り方ですね。そのへんを工夫してまいりたいと思っております。

(委員長)
 やっぱり吉野というのは広いですね。
 じゃあ、この吉野原犬飼線、必要性からいって継続という形でまとめさせてもらいますが、いいですか。

(委員)はい

(委員長)はい。じゃあ、ありがとうございました。
 続いて大分大野線ですか。

(道路課)
地方特定道路整備事業 大分大野線 大分市安藤~大野町安藤 事業内容説明

(委員長)
 はい、どうもありがとうございました。
 この路線つきましては、私も実際行ってみたんですけど、確かに大分市の安藤と大野町の安藤とまとまって、昔はどういう集落だったのかと、ちょっと想像がつかないんですが、かなり田舎というような、地方というような感じがしております。
 しかし、現地を見た感じ、それと今、説明がありましたように、やはりこの線に入る大分市側の整備というのがもうちょっと整備されないと、なかなかこの大分大野線も、ちょっと様子を見た方が良いんじゃないかという気もせんこともなかったんですが、委員、どうですか。

(委員)
 基本的にはそう思うんですが、ご説明の中に、国道10号線の整備や中九州横断道路が計画されてるんだというのが、期成会まで作っている地元の人たちに説得力のある説明かどうかとなった場合、これは果たしてどうなんだろうかと思うんです。
 弓立の線の整備をしますよという、これは理解できると思いますが、その中に、10号線もこうなりますよ、大分大学の前も、こう良くなりましたよ、中九州もできますよっていう理由は、僕にもきちんと理解できないんですがね、地元の方々は、そのご説明で、いやそうだなと思えるのかどうか、そのへんお教えいただきたいと思います。

(道路課)
 今回、休止という方針案を作りまして、それを大分市側の地元の方、それから大野町側の地元の方に関係者の方、一応、ご説明いたしました。
 大分側の方につきましては、基本的にはご理解いただいたと思っております。それから大野側の地元の方は、やはり、何とかやって欲しいという意見が強うございましたけど、私どもといたしましてもいろんな説明をいたしまして、やむなきというような感じでしょうがないのかなと思っていただいたのかなと思っております。
 やはり事業を開始しましたので、基本的には地元の方にご説明したとおり、継続してやり上げるというのが、私どもとしても一番望ましいではありますが、こういう社会情勢の中で、やはり道路全体の予算も減ってきてございます。その中で選択と集中ということで全体として道路網の効率的な整備を図るという面からは、今回、広域的な幹線としての優先度が、若干変わってきておりますここの路線につきましては休止という扱いにさせていただいて、集落から国道10号、大分市に出て行くまでの弓立上戸次線の方を一生懸命先に優先的にやらせていただくということで何とかご理解いただけたのかなというふうに理解してございます。

(委員)
 それはよく分かるんですよ。でも、国道10号線の整備がというのは、何か取って付けたような理屈のようにしか、僕は思えんもんですからね。それで地元の方が納得されたんであれば、これは大いに結構だと思いますが。

(委員)今の時点では、何年間中止するのですか。

(道路課) 国道10号までの弓立上戸次線なんですが、今、3工区ほど事業を起こしてございます。一番手前側の国道10号側の端登をやっているんですが、3工区全体を合わせて、おそらく10年前後はかかろうかと思います。その後に、今回の大分大野線の大野工区の方、安藤工区もやっていきたいというふうに、今の時点で考えてございます。

(委員)じゃあ、この最終計画完成の平成22年ちゅうのは、また先へ伸びるわけですね。

(道路課)今回、休止させていただきたいと思っておりまして。

(委員)休止した分だけ伸びる。

(道路課)はい。

(秋月)何か他にございませんか。じゃあ、地元の方々とも一応は了解していただいたということでよろしいですね。

(委員)57号線の方のアクセスは、だいたい継続でずっとやっていくわけですね。

(道路課)大野町の安藤地区、今回の地区から57号線までの間は、全部改良済みになってございまして、アクセス上問題無い区間でございます。

(委員)弓立上戸次線、あれも整備せないかんわね。

(道路課)そうですね。弓立上戸次線自体も未改良区間がたくさん残ってございまして、今、事業が入ってございますけど、あそこもやらなきゃいけない路線になってます。

(土木建築部長)
 委員長。ちょっとよろしいですか。
 あの大野線は、大野町からずっと北の方に今やっているところが1路線になってるんですけども、主要地方道ということで今までずっとやってきました。それで、今、弓立上戸次線との交差点から北の方については、まだ全然改良ができてなくて、その間も非常に長い区間が残っているわけです。
 私どもとしては、大分大野線という路線でありますが、実態のルートとしては大分大野線から県道の弓立上戸次線を一つのルートというふうに解釈してまして、特にそのルートに対して集中的に早く悪いところからやっていこうということで、工区としては弓立上戸次の3工区と安藤工区を合わせて4工区あるものを、安藤工区に投資している金を、やはり弓立上戸次線に最初に投資をして、特に10号に近い方と言うか、集落から国道10号に取り付く方の部分に集中的に投資して、早くそこの効果を出したいというところで、箇所を増やすよりも少なくして早く効果を出したいということで、ルートとしてはこういうルートを一つのルートとしてお考えいただければご理解がいただけるのかなというふうに思いまして、若干、あの部分については手前の部分が済んでから後にやらせて下さいということでお願いしてるところであります。

(委員長)ルートとしては生きてるわけですね。

(土木建築部長)
 ルートとしては2路線になりますが、通行の形態としてはこういう形態でやってますので、それを一本の路線としてお考えいただければ1工区を少し待っていただいて他の3工区に集中投資したいということで効果を先に出したいという考えでやっております。

(委員)
 よくダムとか中止したら、えらい補助金を返さんといかんということがあるようですけど、休止の場合は、例えば今後20年とか休止しっぱなしでも、その助成金とか補助金の問題とかは無いんでしょうか。

(道路課)
 この事業は地方特定ということで単独事業でやってございますので、補助金の問題はございません。ご懸念の点は、多分、無いと思います。

(委員長)
 この件につきましては、今やってる取り合わせ区間ですか、これが一応クリアできてから休止ということでよろしいですね。

(道路課)
 はい。17年度に取り付けの取り合わせのところをやらせていただいた上で、18から休止ということにさせていただきます。

(委員長)よろしゅうございますか。

(委員)はい

(委員長)ありがとうございました。
 大分大野線の審議は、これで終わりたいと思います。
 次は河川課の広域基幹河川改修・桂川です。よろしいですか。

(河川課)
広域基幹河川改修事業 桂川 豊後高田市小田原 事業内容説明

(委員長)はい。どうもありがとうございました。
 この現地を見られた委員何かありませんか。

(委員)
 はい、行きました。現地でかなり話をお聞きをしたんですが、かなり田舎、山村ですね。ここはこういう被害に遭いましたというのを見てみると、やっぱりできるだけ継続をして、しかもなおかつ早急にやった方がいいなというふうに思います。
 ただ、用地買収、これではかなり進んでおるということですけど、地権者がえらいたくさんいらっしゃるようです。しかももう、現地にいなくて、お孫さんや、どこか東京におったり、そういうことで、反対ではないけど、そういう手続き上の手間がかなりかかってんるだと、こういう話でしたですね。だいたいそれも目鼻が付きましたという話ですので、やっぱり継続をして、地域の方に早急にやった方がいいなと、こういう気はいたしております。
 委員も一緒に行かれましたのでなにか。

(委員)
 私もその前からだいぶ関係させていただいてるんですけど、しかたが無いだろうなと思うんですけどね、時間がかかるということは。ただ、ここに限らずですけど、一般的にもう少し何とか早く全体ができないかなという気持ちはいつも持っております。特別にここだけがどうだということではないんですけど、地権者の現状の複雑な状況なんてのもちょっと伺いましたけど、何かもっと早くそれを解決するような方法を大きな目で考えていただけないかなという気はするんですけどね。道路の関係にもちょっとそういうものがありましたし。

(委員長)そういう点は何か良い知恵はあるんですか。

(河川課)
 用地の問題は、県外に確かにおられる方で、相続とかのいろんな問題等で確かに時間がかかるというのは、その手続に時間がかかっております。
 全体的に用地が完璧に、例えばある一部分の方ができなくても、例えば今考えてるのは、全体の効果を少しでも上げるために、まず既往最大と言われる51年の災害にどれくらいの対応ができるのかというのが、まず当面の目標です。
 で、その当面の目標に対して暫定掘削とかいうかたちで掘削を用地のできておるところがやって、橋梁はネックになっておりますから、そこは架け替えていくというやり方をやっておりまして、用地はちょっとねばり強く交渉していくというしか無い状況でございます。

(委員長)
 何か、法律論無効とか何かいろいろあるでしょう。探しても10年間分からんかったら無効とか、何かそうしないと、歯止めを作らんといつまで経ってもね、遅々として伸びていくという感じがしますね。そういう動きはないんですかね。
 当然、強制収用みたいなのがあっても良いような気がするけどね。

(河川課)
 ええ。どうしても協力を得られないということになれば、そういう事業認定という問題も出てくるんですけど、そこまでは今、お聞きしてなくて、そういう手続に時間がかかってるというふうに聞いております。

(委員)
 継続でお願いしたいと思います。私、この今のお話とか、この個表を見ながら、河川環境に大変配慮の行き届いた工事ですね。これについてはもうちょっと、国土交通省に威張って宣伝して欲しいなという、率直な気持ちがいたしました。
 是非、今後の河川工事の模範となるようなかたちで継続をお願いしたいと思います。

(委員)先ほどから言われていることは、いわゆる手続に時間がかかるということなんですね。

(河川課)はい。

(委員)
 私どもから見ると、先にやっちゃって、手続だけ後からやれば良いんじゃないかなという乱暴な気持ちもあるんですけど、例えば途中で異議の申し立てか何かあれば、もちろん当然別になるだろうと思うんですけど、そういうものが無いことがある意味では明らかになっているような場所があれば先にやっちゃったらどうかなという。とにかく待ってる時間というのが、かなり大きな社会的なロスになっていると思うんですね。
 そういう意味でその部分を。

(委員長) 何かそのあたりはね、法律なり何かないですかね。

(委員)
 別な場所での討論だとは思うんですけども、しかし、どこかで声を出さないといつまででもそのままかもしれませんので。
 前から私は思ってるし言ってることなんですが、何かもっと、その部分を解決できるような方策が何か新しく考えられないかなという気は、いつも持ってます。

(委員長)
 そのあたりの意見については、本庁の方にも上げて下さいよ。お願いします。
 じゃあ、よろしゅうございますか。

(委員)はい

(委員長)
 じゃあ、この件については継続ということで取り合わせていただきます。
 じゃあ、次が丸山五和線ですか。

(都市計画課)
都市計画道路事業 丸山五和線 日田市庄手~石井 事業内容説明

(委員長)
 はい、どうもありがとうございました。先生は如何ですか。

(委員)
 事業の継続が認められた場合の延伸は、だいたいどのくらい考えていらっしゃいますか。

(都市計画課)
 一応、5年程度考えています。今、4人、未契約者がおりますので、そのうち4人のうち一人は、先ほど説明しましたように今年中に何とかできそうでございますので。残りの3人のうちの1人だけが非常に難しいということでございまして、延伸期間は、概ね、5年程度というふうに考えております。

(委員)難しいという内容は、どういう意味なんでしょうか。事業に反対という趣旨なんでしょうか。

(都市計画課)
 事業に反対と言うよりは、寧ろ補償の補償金額で非常に隔たりがあるということでございまして、先ほどから議論になってますけど、いちばん難しい人につきましては、場合によっては土地収用法の適用ということも、今、考えているところでございます。

(委員長)そういうことをしないと済まんですよね。

(委員)平成17年以降の国の予算を確保できる見通しは、もうあるんですね。

(都市計画課)
 はい。街路事業はなかなか予算が厳しいんですけども、先ほどから何回も話をしてますように、もう、選択と集中ということで、特に街路事業につきましては、用地ができれば工事の方は一気に進むということでございますので、選択と集中ということで優先順位を持って事業費を投入していきたいというふうに考えております。

(委員)
 橋の方は設計も終わって工事も始まってるみたいなんですけど、日田はやっぱり水郷の里って言われてて、景観とか、同じ橋でも美しい橋を是非架けていただきたいなっていうのと、あと、道路の場合に、新設の道路は、今、電線の地中化ということをなるべくしたらどうかなと思ってますし、国の方もそういう方針になってようですけど、県としてはどういう方針をお持ちでしょうか。

(都市計画課)
 橋梁のグレードアップにつきましては、費用の負担の問題もありますので、今後、検討していきたいというふうに考えております。
 また、地中化につきましても今後検討していきたいと考えております。

(委員長)ようございますか。

(委員)はい。

(委員長)じゃあ、ありがとうございました。
 この件については継続と。特に都市の幹線道路の一環ですし、よろしく。

(都市計画課)
連続立体交差事業 大分駅付近連続立体交差事業 大分市 事業内容説明

(委員長)
 はい、ありがとうございました。
 この問題は、僕ら大分市民としては非常に願望しておるんですけど、聞くところによると、これは今じゃないんですけど、去年か一昨年頃は、用地買収の問題が若干残って遅々として進まんのだと。一方、高架の橋桁あたりはドンドンドンドンできておるわけですね。そのあたりの、市民としては居たたまれないような気持ちになるんですが、その点の用地買収は、もう、完全に終わったんですか。

(都市計画課)
 用地買収につきましては、今、6人残っております。6人のうち、一人は土地収用法を適用しております。そして今、鋭意交渉しておりますけど、非常に難しい人が6人ということでございまして、そのうちの一人は、今言いましたように土地収用適用と。更に今、駅事務所の方で交渉に行っておりますけど、もしこの後、残りの5人の方が、非常に難しいということになれば、収用も視野に入れながら対応していきたいというふうに考えております。

(委員)
 私もこの件は、現地に行ってまいりまして、大分駅南の再開発住宅の方から高架橋が着々とできる様子を見せていただいたんですけど、もちろん継続で行くべきだと思うんですけど、今から高架橋を取り外していろいろ仮設、JRとの取り合いがありますから工事していくと思うんですけど、いちばん通勤とかに使うですからね。210号とか、それから10号線ですね。そこの交通渋滞を招かないような、極力そのへんに配慮して早めに工事をしていただきたいと、そういうふうに思いました。

(都市計画課)
 はい。交通渋滞対策ですが、いちばんの問題は、王子陸橋と、それから田室陸橋、これを落とした時が交通渋滞になるのではないかということで、今、県といたしましてはシュミレーションを使いましてハード事業だけじゃなくてソフト事業、例えば、時差出勤とか、それからなるべく自家用車を使わないでバスを利用するとか、そういったソフト対策も一緒に考えていきたいというふうに、今、考えているところでございます。

(委員長)
 東京でニュースにあった、横断歩道で長くなって時間がかかって困ったちゅうのがあったじゃないですか。それで、また跨線橋みたいなのを作りましたわね。
 それだけに、非常に予想外の交通渋滞というのが生じると思うんですよ。私は勢家のところを通ってるんですけど、あのあたりを高架工事する時に、今、どんどんどんどん走ってますからね。どういうふうな逃げ道があるのか、そのあたりを非常に心配してますんで、そのあたりを十分シミュレーションしてやってもらいたいですね。

(委員)
 先日、現場でお邪魔して説明を承っておりましたんですけれどが、何としても膨大な工事であり、ちょっとやそっとじゃ、これは我々達の説明を聞いても耳に入らないような大変な工事であったもんですから、印象としては、大変な工事でありますけれどが、早期完成をお祈りしてる次第でございますので、どうか一つよろしくお願いいたします。

(委員)
 さっきのご説明の中にありました収用の関係で、ちょっと私、個人的に興味があるもんですから。私としては、一般的には、収用というのは残った一戸が収用にかかるというふうな認識を持ってたんですが、一つを先にかけて残った五つがまだ交渉中という状況は、何かお差し支えない程度で説明いただけるとありがたいなと思うんですけど。

(都市計画課)
 県の方の判断といたしましては、どうしてもできないという人が、やっぱりおるもんですから、何回も交渉を重ねる中で、そういった見通しを持って、もう何回行ってもこの人は駄目だなといった場合は、そういった判断を土地収用法の判断をすると。もう少しこの人は行けば、脈があるんじゃなかろうかと。こういう人については、なるべく土地収用法にかけたくないもんですから任意交渉を続けていくと。どうしてもできない場合は、そういった人たちも収用法適用というふうになっていくというふうに考えております。

(委員長)
 その点、十分配慮してよろしくお願い申し上げたいと思います。
 この件につきましては、市民全部が、早く早期完成を望んでるんで、ある程度、収用法あたりの適用も絡み合わせながらやっていただきたいと思いますね。
 よろしゅうございますか。

(委員)はい。

(委員長)
 はい。どうもありがとうございました。
 じゃあ次が、農村計画課ですか。大野川中央地区、説明お願いします。

(農村計画課)
県営かんがい排水事業 大野川中央地区 千歳村・犬飼町 事業内容説明

(委員長)はい。どうもありがとうございました。

(委員)休止というのについては、私は、基本的には賛成なんです。確か、柴北川上流だったですね。

(農村計画課)はい。

(委員)
 柴北川というのは、大野川の中でも非常に特異的な水質の川で、上にダムを造ることによる影響というのは大きいだろうと思っておりました。その環境という立場から言えば大いに賛成なんですが、やはり大分県の今後を考えた場合、観光と、産業の場合は農業というのが非常に大きい位置付けになろうかと思うんですね。そういう中で、千歳村あたりの丘陵地帯の水がどうなるのか。やはり農業再生を考えた場合、水田ではなくて畑作地域の水で農業振興というの、今後、大分県の大きな政策の中に重要だと思うんですね。そのへんについて先生がお詳しいかと思うんで、お聞き願えれば。

(委員)
 これ、ダム本体をどうするかという問題よりも別に、関連事業でかなり畑地を整備されておるんですね。犬飼も大野町も千歳もですね。で、大野川上中流開発ということで、もう30年ぐらいずっとあの地域を、いわゆる畑作の一大産地にしようということで30年ぐらいやってきたと思うんです。
 で、ここに来て水がないということになると作物が限定をされるわけですね。今、おそらく、お茶と、それからキャベツと里芋とトイモぐらいしか無いと思うんです。
 で、今後、多様な農業を展開をするということになりますと、寧ろそういう重要でなくて比較的軽い作物が、今からのメインになっていくわけですね。しかも鮮度を要求されるということになると、どうしても水がいると。で、関連して畑作の整備をやってきておりますので、そのまま水が無いということになると、これはもう、そこで農業が、あまり発展性の無い農業にならざるを得ないかなと。水があればかなり違った農業が展開ができますので、何とかもう、寧ろ発電とかそういうことでなく、何とか水をやれないかなと、こういう気がいたしております。

(農村計画課)
 確かにご指摘のとおりでございまして、農業に取りまして水は絶対不可欠なものであるというふうに私ども考えております。で、大野川流域につきましては、大野川上流地域には、あの大蘇ダムが、ほぼ完成をしておりますし、また中流地域につきましても師田原ダムとか石場ダム、そのような水源の整備ができておるわけでございます。
 しかし、千歳、それから犬飼町につきましての水源のダムがないということで20年前にこの地域の水源を整備して、この地域の畑地帯の発展を図ろうということで、この事業を計画したわけでございます。そのようなかたちで事業計画をいたしましたが、用地交渉等でなかなか事業着手ができませんで、等々20年という年月が経過してしまったわけです。この間、社会経済情勢も変わりまして、地区内の農業につきましても環境が変わってきたということで、この時点で、確かに水は必要ですし水源は必要なんですが、この時点で受益農家の声をもう一度聞いて、このまま今のダムを造るこの計画を進めていけるのかどうか、これには地元農家の事業推進の意欲が、これはもう、絶対不可欠なわけです。農業には水が必要だからということで、ただこの事業を進めていくわけにはいかない状況にあるわけです。従いまして、ここでこの事業をこのまま推進していくのではなく、ここで一旦、地元農家の声を聞くべきではないか。また、その農家の意向を聞きながら、それに合うような形の今後の事業計画を検討すべきではないかというような考え方で、今回、この事業を一応休止して、そういういろいろな検討をする期間を作りたいというふうに考えまして、休止ということで提案をさせていただいたような状況でございます。

(委員)
 それで、一定期間休止ということですから、できるだけ早くですね。と言うのは、師田原は大野町を中心に水がありますね。それから野津町も弥生の上の方から水を引いてます。それぞれがやっぱり、県内の農業を担うような優秀な産地になってるわけです。ところが犬飼にしろ千歳村にしろ水が無いということで、作物が限定されることになります。

(委員長)
 地元の問題というのは、地元の了承と言うよりも、積極的にこれをどうしようかという、そういう姿勢も必要だと思うんですね。従って、意向確認の懇談会というようなのをかなり精力的にやってもらいたいと思うんですが、どうですか。

(農村計画課)
 ええ。これにつきましても、やはり地元の意向確認というのが絶対重要になるということでございますので、5月の24日から6月の17日にかけまして、各集落毎に地元座談会、それからアンケートも実施しまして、そういう地元の意向確認の努力も、今、始めたところでございます。
 そのアンケート調査結果等も今、とりまとめ中でございまして、できるだけ休止の期間を短くして早く、それなりの結論を出したいということで、そのような座談会でのアンケートも既に取りかかっておるという状況でございます。

(委員長)
 はい、分かりました。よろしゅうございますか。
 じゃあ、一応、休止ということで、そのあたりの条件整備と言いますか、いろんな地元の意向確認なり、今後の調整と言うか、それを十分やっていただきたいと思います。ようございますか。

(委員)はい

(委員長)
 じゃあ、次は海岸保全整備事業ですかね。西国東第三地区、説明して下さい。

(農村計画課)
海岸保全整備(高潮対策)事業 西国東第3地区 真玉町新田 事業内容説明

(委員長)
 はい、どうもありがとうございました。じゃあ、早速委員の皆さん何かありませんか。

(委員)
 一つの、事業としてやってることと、それから継続的な補修の部分ですね。それが何か一緒になって、はっきり区別がつかないような状況がある。補修だと、これは永遠に続くんじゃないかなという感じもちょっとしました。

(委員長)さっきの説明で吸い出してあったでしょう。吸い出しは補修ですか。

(委員)
 そうなると思いますね。クラックなんかもありましたし。ちょっと、一体となってる工事なんで分けることが難しいのかもしれないなという気はしましたけど、これだったらいつまでもやるんだなという感じが、ちょっと受けたのが。その点が、初めてああいったところを見せていただいたんで、初めてのこともありましたんですけど、工事そのものは、当然、ずっと継続していかなければいけないと、そういう気持ちは持ちました。

(委員) 
 そうですね。事業で一定の期間でくくってやっていくというような事業ではないなというような感じがしてるんです。だから、もう国土保全ですから、ほたっておけば、また海中に没するわけですから、これはやっぱりそういう意味では、継続はもちろん当然のこととして、年度で区切って、5年10年で区切っていくような事業ではないような気がするんですね。

(委員長) そういう海岸保全事業ちゅうのは、どのような事業ですか。

(農村計画課)
 これは、海岸法に基づく事業でございまして、現在、第7次の5カ年計画を実施中ということです。始まりましたのが、この干拓事業が終わりまして間もない昭和51年から、この海岸保全事業はずっとやってきておるわけです。これだけの長い堤防等になりますと、先ほど、補修かどうか分かり難いというようなご意見もございましたが、それが海岸堤防全てを管理していく中では、そういう補修的なものも、この事業の中でやるというようなかたちになっております。
 ただ、樋門等で塗装とかそういう補修的なものは他事業でも実施している状況もあるわけですが、それ以外のものにつきましては、やはりこの海岸保全事業で実施するというかたちになるわけでございます。この全体の計画が、平成30年までの42年間というような長い期間での事業ということでございます。先ほどもご意見がございましたように、これだけの大きな事業を短期間で区切って実施するというのは、なかなか困難な面があろうかと思います。
 しかしながら、ここの事業、進捗としましては47%でございますが、最近の予算の付きがちょっと悪うございますので、今後はできるだけ予算の付きを良くしまして、進度を上げていきたいというふうに思っておるところでございます。

(委員)
 何か背後地には休耕田とかそういう、農地が、今、する人が無い時に、ああいう潮を被るところにわざわざ作らないといけない理由があったんだろうなと思うんですけど、越波じゃなくても、やっぱり潮の影響はだんだんあると思うんですけどね、風に乗ったりして潮が落ちてくるということ。そういうことで先々土壌の劣化が進んでいって農地として機能しなくなるということは考えられないんですかね。

(農村計画課)
 ええ。これはもう、元々海だったところなんです。干拓ですので、埋め立ててるわけじゃないんです。堤防で、締め切りまして、そこの海水を抜いて農地にしたところなんです。ですから、塩害というのは、干拓当初の方は非常に被害が出てきて、塩害対策の塩抜きの工事をするんですが、現時点では、そういう越波等による塩害以外は、元々土質による塩害というのはほとんど解消されております。現在では、現地も見ていただいた委員の先生方もおられると思いますけど、あのようなかたちで営農している状況でございます。

(委員長)
 じゃあ、よろしゅうございますか。じゃあ、一応、この事業については継続ということでお願いいたします。
 じゃあ、続きまして、次のは林業振興課の森林住居環境整備事業ですか。入蔵大峠線ですか。よろしくお願いします。

(林業振興課)
森林居住環境整備事業 入蔵大峠線 野津原町 事業内容説明

(委員長)はい、どうもありがとうございました。

(委員)
 ここは現地を見てまいりました。説明では、森は大切だ、林道ができたら間伐なんかもできるぞというような一般論の話もあったんですが、林業が疲弊してしまって、森林環境税を取ろうかという議論も一方でしてるわけです。こういう中で、この工事を継続した場合、こういうふうに林業が振興できるぞというようなことが、今ひとつ。一般論としては分かるんですが、この地域について、これは宇曽山神社もあるしラベンダー園もあるから林道以外に他にも使えるぞ、だから良い道だというふうに聞こえたんですね。
 現地を見て、10年生だとかいろんな木々がありましたが、この山が国有地、ほとんどが公有林だったような気がするんです。この林道が、どのような形で林業振興に役立つのか、林業家を育成する上でこの林道が重要なのか、そのへんのところが今ひとつ僕には分からなかったんです。ですから、私有林がどのくらいあってとか、林業人口がどのくらいあってとか、そのへんのご説明が聞けたらいいなと。一般論としては、二酸化炭素を吸収して良いですよ。道ができると木の切り出しも良いですよというけど、木材価格が安くなってしまって、今どうしようもない状況になってる中で、この道路を造り続けることがそんなに意義があるのか、僕は今ひとつ分からないんですがね。

(林業振興課)
 委員が言われているのは、例えば国有林などがあるのではないかと言うことだろうと思います。確かに利用区域中には国有林もありますし、終点付近には県行造林という分収造林地もございます。
 県行造林地は、基本的に土地は個人が所有しており、そこに県が分収契約をいたしまして、スギなどを植栽、育林を行い、それを伐採して販売した後、県と土地所有者で収入を分ける仕組みになっていますから、基本的には民有林になるわけでございます。
 全体的に見ますと、この林道の利用区域内森林面積が約800haございますけれども、この中にスギ、ヒノキが植栽されているところが約600haあります。このうち40年生以上の森林が約230haございます。この森林は今後、伐採し木材を生産して、収入を上げていく仕組みを取っているわけでございます。
 普通、木材は40年生から50年生ぐらいで伐採しているわけですが、公有林の部分については、基本的には、今後の森林施業のやり方は、伐採して更新するという方法ではなく、もう少し伐期を延ばして70年生とか80年生とし、これを抜き伐りして木材生産をします。これにより森林の持つ保全機能とかそういうものをもう少し高めていく施業方法をやらなければならないと思っています。
 そのためには、現在生育している森林を抜き伐りしていかなければならないため、道が必要だと考えておりますので、今後の森林の育成を図っていくうえで、この林道の整備は必要になってくると考えています。

(委員)
 ちょっとお聞きしますが、この地域にはかなり国有林があるんですよね。この国有林では、80年生のヒノキなどをバリバリ伐っているわけですね。これは、県の直接の行為ではなく、国有林ですから営林署の管轄と思うんですが、あんなに伐らなくて、もう少し何とかならないか。100年経っても木は木ですから、残しておくことができないかと感じています。
 それから、もうひとつ260ヘクタールぐらいの自然林がありますね。これは、是非、残してもらいたいなと。特に国に対して県を通じて強く申し入れをしておいてもらいたいと思います。
 針葉樹は、確かに伐採をして植林するということを、60年サイクルぐらいでやっていかないと林業家として大変厳しいものだと思いますが、国有林はそこまでする必要が、果たしてあるのかな。100年でも200年でも残しておけるのでないかと思ってます。それから、自然林の中では、例えば何百年も経っているようなケヤキや、あるいはカエデなども、それなりの役割を持っているわけです。
 先ほど先生がおっしゃるように、税金を取って保護しようというのであれば、やはり自然林は自然のままに可能な限り残していくという姿勢が欲しいと思います。
 直接ここの林道と関係ないかもしれませんが、このことをお願いしたと思います。

(林業振興課)
 国有林では、確かに伐採されていましたが、国有林の経営の中では、やむを得ない事情があったのでないかと思っています。
 そうは申しましても、先ほど先生から森林環境税の話がある中で納得できないとのことでしたが、国有林もこのような情勢について検討していると思っています。今後、森林環境税を検討していく中で、当然そのような意見も出るだろうし、県としても県行造林や県有林についても同様のことを検討していくべきだと考えています。
 
(委員)
 他県と比べれば、大分県の林道の延長は非常に少ないようです。隣の宮崎県では、1ヘクタールあたりに50m林道が入っているわけですが、大分県では、1ヘクタールあたり30m、ちょっと少ない感じがします。
 日本で一番スギの蓄積量が多いのは大分県です。二番目が宮崎県なんです。木材の生産についても、現在、宮崎県が1年間に58万立方メートルぐらい伐採していますが、大分県は50万立方メートルに届いていません。その原因は何かと言いますと、やっぱり林産物の生産には林道が欠かせないというような問題が山積していると思います。
 林道の利用方法についてはそれぞれ考え方があるでしょうが、やっぱりどうしても1ヘクタールあたりに50mの林道は、大分県でも必要ではないかと感じています。その点理解をいただきたいと思います。
 また、先ほどの国有林の伐採につきましても、伐採する区域の周辺には必ず防風林となる木を残しているもので、風や台風に対する備えも行っているということも理解して頂きたい。だいたい保安林は、1年間に10ヘクタールしか伐採できないわけですから、国有林も年月をかけて伐採されているように感じています。この点も是非、理解して頂きますようお願いします。

(林業振興課)
 先ほど路網の概念図で説明しましたが、幹線となる林道があり、それから分線、作業道が入っていきますが、現在、大分県は1haあたり25mぐらいの路網となっています。1haあたりに25mというのは、木材の搬出するのに、350mぐらいの索道を使用する必要がある路網の密度です。これが、1haあたり50mになると、搬出距離が約半分の170mになり、格段に搬出のためのコストが下がります。林業を経営する立場から見ると、更に路網を入れていかなければならないと思います。
 ただ、このような中で、先ほども申し上げましたが、伐期を40年生から70年生、80年生にしていくには、抜き伐りなどの森林整備のための作業が必要になります。この作業にも、道が必要なので、路網の密度を上げていく工夫をするべきだと思っています。
 このことからも林道の整備は、まだまだ足りないと考えています。

(委員)
 委員にも申し訳ないんですが、僕は、基本的に林道をどんどん造るというのは良いことでないと思っています。林業や人工林を昭和30年代のような木材をどんどんと必要としていた時のような形で今後も維持しようという観点で考えれば、どんどん林道を造らなければいけないという考えになると思います。
 しかし、適正な人工林、そして保安林だとか天然林をどう育成していくかという観点もある。森作りというとすぐにスギ、ヒノキのことしか考えないような気がしてしようがない。
 やはり森林というのは自然林、これが重要な役割を持っていると考えるわけです。林業の疲弊の原因は、いま林道が少ないから林業が盛んじゃないためというふうにお考えになっているのですか。そのことを一つだけお聞きしたいんですけれど、私はそうじゃないような気がします。林道が足りないから大分県の林業は衰退しているんですか。

(林業振興課)
 いいえ、そういうことではなくて、現在、大分県の場合、40万haぐらい森林がございますが、その約半分20万haがスギ、ヒノキを主体とした人工林になっています。これは人為的に植栽したものですから、やはり人為的に手入れをしていかないと先ほど申し上げました70年生とか80年生の森林にならないわけです。そうするためには、人工林の間伐を進めていかなければならない。伐った木を全部山に伐り捨ててしまえば、道はいらないという理屈になりますが、やはり木材を資源として利用していくためには道が必要になります。
 ただ、どこでも道を造るということではなく、保安林なら保安林として残す、あるいは天然林の区域は天然林として残していくことも必要です。しかし、今後、木材生産を繰り返し資源を循環させていくという区域、いわゆる資源循環林に位置づけられた森林については、路網を整備してコストを下げていくシステムを作って路網の整備をしていきたいと考えています。

(委員長)
 天然林と人工林の自然の循環関係ちゅうのがありますわね。
 じゃあ、この入蔵大峠線、よろしゅうございますか。継続ちゅうことで。

(委員)はい

(委員長)
 じゃあ、そういうことで。どうもありがとうございました。
 続きまして大分市の横尾地区、一つよろしく。

(大分市)
土地区画整理事業 横尾地区 大分市横尾 事業内容説明

(委員長)はい、どうもありがとうございました。じゃあ、どうぞ委員の皆さん。

(委員)
 現地に私行ってまいりまして、これ冒頭で秋月委員長さんのおっしゃった、変化にマッチして実現性に向けた取り組みちゅうことで、今まで公共事業というのは、だいたい硬直性なものが多かったんですけど、こういった宅地需要も、今、民間の住宅地がかなり余っておりますので、こういう大胆な見直しというのは、今から公共事業で取り組んでいかないといけない課題じゃないかと思っております。是非成功させて、早く基本計画に沿った町作りができるようにしていただきたいと思います。

(委員長)
 この地区は文化財遺産が多いですわね。一応は、調査は終わったとみて良いんですか。

(大分市) 
 文化財調査につきましては、まだ、この右側の現状の計画では28ha残るような形になります。
 ただ、この左側の見直し案でいきますと、その面積が7haに減少させることができます。
 文化財課との協議の中で、文化財の遺跡がある部分が、表土の30センチメートル下にございます。それより60センチメートル盛り土をすることによりまして、だいたい90センチメートル、地盤面から文化財の部分にあたりますので、そうすることによって文化財調査が必要なくなると。この部分がほとんど住宅専用地域になっておりますので、ほとんど木造住宅になりますので、道路部分以外等が調査が不要と、そういうかたちから大幅な文化財調査の削減が可能になります。ただ、それにいたしましても、7haが、まだ文化財調査が必要になっております。

(委員長)
 そのあたりの進展によっては、また工期が延びるという可能性がないこともないようなんで、その点良く調査してからかからんとね。

(委員)
 なかなか文化財調査とか、そういう文化的なことにお金が無くて、とりあえず塞いで公園にしておけばいいということに、どうしてもなりがちなんですけど、是非、そういう調査もまた大切なことだと思います。大分県の大分市の財産じゃないかと思いますので、そういうことにもまた力を入れていっていただきたいと思います。

(委員長)
 大分市に関しては、横尾地区の区画整理だけじゃなくて、全般的にやはり文化財的なあれが多いですわね。だからそのあたり、大分市の区画整理の時に。私は滝尾なんだけども、あの辺りはゴロゴロしてるけんね。そういう点は十分配慮しながら。ある程度はスピードを持ってやる必要もあるかもしれんしね。そのあたり、よく考えてもらいたい。
 横尾地区、よろしゅうございますか。

(委員)はい

(委員長)
 じゃあ、横尾地区につきましては、区画整理は、継続してやっていただきたいと思いますし、そういう点、いろいろと実施にあたりましては十分な配慮をしていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。


(委員)はい

(委員長)
 ただ今、今日、10件につきまして詳細な審議ということをしていただきました。一応、それぞれの継続、或いは休止ということで結論を上げておりますので、本事業監視委員会としては、知事から県関係37件について諮問されましたので、この件については知事さん宛、そして大分市臼杵市長さんから依頼されまた3件につきましては、市長さん宛に回答申し上げたいと思います。
 ただ、皆さんのいろいろなご意見の中で、やはり付帯的な意見としてこういうことをいろいろ考えて、継続或いは休止にしていただきたいと言うことで、ちょっと申し上げたいと思うんですが、一つは、全体計画の事業の実施にあたっては整備手法の検討などによるコスト縮減に取り組み、事業期間の短縮を図ってもらいたい。
 それからもう一つは、やはりこういう、特に森林問題もございますので、自然環境の保全等につきましては、今後、引き続きその趣旨を尊重して工事の進捗にあたっていただきたいと、こういう付帯条件をそれぞれ付けまして、知事さん、各市町村宛てに答申いたしたいと思いますがよろしゅうございますか。

(委員)はい

(委員長)
 どうもありがとうございました。
 以上で今回の13回の事業評価委員会を終わります。
 で、あと、答申につきましては、また事務局の方と相談しながら、知事さん或いは市町村宛てに答申いたしたいと思いますのでご了解お願いいたします。
 以上で委員会が終わりましたので、事務局お願いいたします。

(事務局)
 委員の皆さん方には、長時間にわたり大変ありがとうございました。以上をもちまして本日の委員会の議題は、全て終了させていただきます。
 なお、報道関係の皆様方には事前にお知らせしてますように、本日16時から審議の内容の説明と、本日お見えでない各社に資料を配付を記者室で行う予定としておりますので、よろしくお願いいたします。
 最後に事務局を務めます建設政策課長からご挨拶を申し上げます。

(建設政策課長)
 どうも、本日は長時間にわたるご審議、誠にありがとうございました。
 先ほど事務局の方からありましたけれど、本日夕方、この審議会の内容につきまして、委員長の意見を伺った後、報道機関の方へ発表したいと、こういうふうに考えております。
 また、今後の予定でございますが、8月23日に委員会の方から知事の方への答申というかたちでそういう準備をさせていただくと同時に、その答申の結果をもちまして17年度の予算編成と言いますか、国に対する要望等を行っていきたいと、こういうふうに考えていますのでよろしくお願いしたいと思います。
 それじゃあこれをもちまして、第13回の大分県事業評価監視委員会、これを閉会したいと思います。
 どうも本日はありがとうございました。

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