ようこそ知事室へ
 
   ご心配をおかけします 〜4月30日 入院先にて
 

 新型インフルエンザのことが本当に心配です。県でも迅速、着実をモットーに的確に対応します。皆様方には、県や市町村からの情報に注意して、冷静に行動されるようお願いします。

 私の方は、腰椎変性すべり症と腰部脊柱管狭窄症ということで、放置していると段々悪くなると診断され、思い切って手術を受けました。こんな時期に恐縮ですが、おかげさまで、術後の経過は良好で、あとは無理をせず、しかし、着実にリハビリを行うことだと言われています。そうは言っても、正直、術後といい、リハビリといい、なかなか厳しいものだということもよくわかりました。

 実は、20年前に腰を痛め、病院に行ったら、腹筋や背筋を鍛えるようにと言われ、そのように心がけてきました。しかし、うかつにも、その後の我が身の衰えと、医学の進歩を見過ごして今日に至ったわけです。

 それにしても、こうして入院すると、改めて世の恩、人の情を感じます。最初に診断をして手術を勧めていただいた大分の医師、手術から術後までの面倒をみていただいた医師、看護師をはじめとした病院スタッフの皆さん。それに、大分の整体の先生方、先生方が上手すぎて腰のことなどすっかり忘れて仕事ができました。友人・知人、また多くの県民の皆様から、いろいろなアドバイスや多くの激励の言葉をいただきました。心からお礼申し上げます。家内はじめ家族にもまたまた借りができてしまいました。

 折角の長期入院だから仏様のことでも考えてみてはということか、甥が『古寺をゆく』という本を持って来ました。パラパラと見ていたら、

手を打てば鯉は餌ときき 鳥は逃げ
妻は茶と聞く猿沢の池(「古寺をゆく   興福寺」より)

 という歌が目にとまりました。

 同じ物事でも受け取る側によって意味が異なる、豊かな心をもって見れば豊かな世の中に住むことができるし、貧しい心には貧弱な世の中しか見えないということだと思います。いろいろの人にお世話になり、ご心配いただいてこうして病院にいるとしみじみと優しい世界を感じます。典型的な俗人としては、こんな境地がいつまで続くか心許ない限りですが。

県政だより新時代おおいたvol.64 2009年5月発行
 
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