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健康危機管理体制の構築

印刷用ページを表示する掲載日:2010年11月25日更新
施策名危機管理への対応研究発表期間
(年度)
取組名健康危機管理体制の構築
課題名1感染症や食中毒の動態及び疫学に関する研究20062009
   

【調査研究の背景】

感染症や食中毒の動態及び疫学に関する研究
 感染症及び食中毒の発生を防止するためには、動物・環境・食品・人に関わる各種原因微生物の動態とそれらに関連する諸要因等を生態学的・疫学的視点から包括的に調査解析する必要がある。

【調査研究の成果】

感染症や食中毒の動態及び疫学に関する研究
リケッチア感染症対策:
秋に、豊肥及び日田地区で発生する恙虫病の発生状況や要因を調査分析してツツガムシに刺されないように広報するとともに、日本紅斑熱リケッチアを媒介するマダニについて県南地域の分布状況を調査した結果、媒介種は採取されず、患者発生の可能性は低いと考えられた。
ビブリオ食中毒への対策:
腸炎ビブリオ等の食中毒起因菌汚染地域からの輸入魚介類について汚染状況を調査し、検査した362検体の54%から病原ビブリオを検出した。

【発表論文等】

分類発表論文名発表先担当
大分県のつつが虫病,1998-07年報:35,19-24,2007微生物
Epidemiological characteristics of tsutsugamushi disease in Oita Prefecture, Japan.(大分県におけるつつが虫病の疫学的解析)Microbiol Immunol.,52,135–143,2008微生物
大分県におけるマダニの分布状況及びマダニからのリケッチアの検出,第1報年報:37,19-23,2009微生物
輸入魚介類からの病原ビブリオの検出状況,1990-06年度年報:34,36-39,2006/
臨床と微生物:33,305-306,2006
微生物

施策名

施策名危機管理への対応取組名健康危機管理体制の構築
課題名感染症や食中毒の動態及び疫学に関する研究

概要

対 策論文名研究の概要
リケッチア感染症対策大分県のつつが虫病,1998-071998~'07年に血清検査依頼があり陽性となった132人について疫学的な調査を行った。報告されたつつが虫病の患者数は183名で,年平均18.3名の届出があった。抗体検査で陽性となった132名について疫学的な解析を行った結果、患者の多い月は10月及び11月であり,秋冬型の発生型であった。患者の感染推定地域は,多い順に竹田市,大山町,荻町,庄内町,朝地町,久住町等で、年齢別では60歳代,70歳代が多く,前回の調査より高齢化していた。性別では,女性の方が多く,前回より割合が増加していた。臨床症状では,発疹,発熱,倦怠感が90%以上の患者に見られた。発疹の部位は全身又は体幹に多く,刺し口の部位は足又は手に,リンパ節の腫脹は鼠径又は頚部,腋窩に多かった。患者の職業は農業,無職,一般事務が多く,感染推定時の作業は農作業が最も多かった。感染推定場所は,畑,林,水田の順で多かった。Otの血清型は,Kuroki,Kawasakiの割合が多く,次いでKarp(Jp-2)型が見られた。ツツガムシとOtの関係から,本県のつつが虫病の主な媒介種はタテツツガムシであると推定された。つつが虫病の予防には,Otを保有するツツガムシに刺されないようにすることが最も重要であり、県では毎年11月上旬に保健所や市町村を通じ,つつが虫病に対する注意を呼びかけ、当所ホームページでも情報提供している。
リケッチア感染症対策Epidemiological characteristics of tsutsugamushi disease in Oita Prefecture, Japan.(大分県におけるつつが虫病の疫学的解析)1984年11月~'05年2月に、つつが虫病が疑われ検査依頼のあった患者561名の血清をIf法で調べたところ、384例(68.4%)が陽性であった。感染の推定地域は、竹田市(41.7%)と大山町(13.5%)、荻町(8.3%)であり、患者は10月、11月、12月に多く、秋冬型の発生であった。Pcrにより血液238件中120件からOt遺伝子を検出し、その血清型は、Kuroki(47.5%)及びKawasaki(42.5%)、Karp(10.0%)であった。大分県のKarp型の亜型はJp-2であり、Kuroki型の亜型はKr-2であった。1982~'98年に558頭の野ネズミ(アカネズミ:98.6%)を捕獲した。これらから72,010個体のツツガムシが採取され、6属16種に分類された。フトゲは20.5%、タテは5.9%を占めた。患者の地理的分布はタテの分布にほぼ一致していた。大分県ではタテが主要な媒介者であり、一部地域においては、フトゲも媒介者となっていると考えられる。
リケッチア感染症対策大分県におけるマダニの分布状況及びマダニからのリケッチアの検出,第1報2008年5月~'09年9月にかけて臼杵市、津久見市、佐伯市で旗ふり法により3属4種161個体のマダニを採取した。4種は、フタトゲチマダニ、タカサゴチマダニ、タカサゴキララマダニ、ヤマトマダニであり、優先種はフタトゲチマダニとタカサゴチマダニであった。マダニ63個体についてリケッチア遺伝子を検索したところ、フタトゲチマダニから高率(29/51個体)にLonタイプの遺伝子が検出された。タカサゴキララマダニ1個体中1個体からRickettsia tamurae の遺伝子が検出されたが、Rickettsia japonica は検出されなかった。
ビブリオ食中毒への対策輸入魚介類からの病原ビブリオの検出状況,1990-06年度病原体汚染地域からの輸入魚介類を対象に、腸炎ビブリオを中心に食中毒起因物質として厚生労働省通知(平成15年8月29日付,食安監発第0829018号)に記載されているコレラ菌(V.cholerae O1),Nagビブリオ(V.cholerae Non01),ビブリオ・フルビアリス(V.fluvialis)およびV.furnissii,V.mimicusの汚染実態について調査を行った。62検体中196検体(54.1%)から病原ビブリオが検出され、その内訳は腸炎ビブリオ147検体(40.6%)、V.cholerae Non01 68検体(18.8%)、V.fluvialis 59検体(16.3%)、V.mimicus 32検体(8.8%)で、数種類の病原ビブリオが同時に検出される検体も数多くあった。このことから、今後も食中毒対策を十分に講じなければ、腸炎ビブリオ汚染が拡大する可能性が示唆された。

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