ありのままのその子を
受け止めて
「100点とったらゲームを買ってあげる」とか「お利口さんだから大好き」という言葉を時々耳にします。
「〜したら〜してあげる」というように何かしらの義務を伴う愛情を「条件付きの愛」というそうです。いつも頑張って結果を出していないと親の愛情が得られないと感じる子どもがいたら、とても悲しいことです。
良いところをほめて伸ばすのは大切なことです。自分の成果を認めてもらうと嬉しくなって、さらに頑張ろうという気持ちになります。これは、「承認の欲求」が満たされるからです。しかし、人にはもっと根本的なところで、愛されたい、ありのままの自分を受け止めてもらいたいという気持ち(愛と所属の欲求)があります。この愛と所属の欲求が満たされないと、自尊感情が育ちにくく他者に対する思いやりにも欠けることが多いといわれています。
頑張っている時も、そうでない時も、成功した時も、失敗した時も、ありのままのその子を受け止め、そして愛する。条件付きの愛ではなく、無償の愛で接することができたら、子どもの心の中に温かく穏やかな気持ちが拡がっていくでしょう。
急に接し方を変えることはできなくても、春の訪れとともに、少しずつ変えていけたらいいですね。
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