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ラムサール条約登録湿地【くじゅう坊ガツル・タデ原湿原】

印刷用ページを表示する掲載日:2010年4月1日更新

ラムサール条約登録湿地【くじゅう坊ガツル・タデ原湿原】

くじゅう坊ガツル・タデ原湿原の概要

平成17年11月8日、アフリカのウガンダで開催された第9回ラムサール条約締約国会議にて、くじゅう坊ガツル・タデ原湿原が保全すべき重要な湿地として登録されました。中間湿原としては、国内最大級の面積を有しています。

坊ガツルタデ原
          坊ガツル湿原                    タデ原湿原
地図位置図 
     出典 「登録記念式典しおり」

名称くじゅう坊ガツル・タデ原湿原
所在地坊ガツル  竹田市久住町大字有氏の一部 (標高約1200m)
タデ原    玖珠郡九重町大字田野の一部 (標高約1000m)
面積91ha (坊ガツル湿原 53ha  タデ原湿原38ha)
自然公園法の規制阿蘇くじゅう国立公園特別地域内
湿地の重要性 くじゅう坊ガツル・タデ原湿原は大分県の西部に位置し、九重火山群の山頂帯と山麓湧水地に形成された中間湿原であり、登録地は坊ガツルとタデ原を中心とした地域である。坊ガツルにはヌマガヤーヒメミズゴケ群落、ヌマガヤーヌマクロボスゲ群落、ヤチカワズスゲ群落等、タデ原にはヨシーアカバナ群落、ヌマガヤーヒメミズゴケ群落、ノリウツギーヒメミズゴケ群落等が成立しており、ツクシフウロ、シムラニンジン、オオミズゴケ等の希少な植物の生育が確認されている。なお、これらの植生は毎年、春季に実施される野焼きによって維持されている。
 当該地域は、山岳地に形成された中間湿原として国内最大級の面積を有し、多様な地質・地形を反映した植生分布となっており、我が国を代表する湿地タイプである。

ラムサール条約とは

 水鳥の生息地として国際的に重要な湿地や湿地に生息する野生生物の保護を目的として1971年にイランのラムサールで採択されました。日本は1980年に加盟し、2008年の第10回締約国会議で4の湿地が追加登録されたことにより、現在の国内登録湿地は37カ所となりました。1999年の第7回締約国会議の際に、生態系の保全などについても条約の目的に含め、対象湿地を拡大しました。
 ラムサール条約は国際的に重要な湿地及びそこに生息、生育する動植物の保全を促進することを目的とした重要な国際条約であり、締約国には登録湿地の保全と「ワイズユース」(賢明な利用)の推進が求められています。

1宮島沼11風蓮湖・春国岱21佐潟31くじゅう坊ガツル・タデ原湿原
2雨竜沼湿原12野付半島・野付湾22瓢湖32藺牟田池
3サロベツ原野13仏沼23片野鴨池33屋久島永田浜
4クッチャロ湖14伊豆沼・内沼24三方五湖34漫湖
5濤沸湖15蕪栗沼・周辺水田25藤前干潟35慶良間諸島海域
6ウトナイ湖16化女沼26琵琶湖36久米島の渓流・湿地
7釧路湿原17大山上池・下池27串本沿岸海域37名蔵アンパル
8厚岸湖・別寒辺牛湿原18尾瀬28中海  
9霧多布湿原19奥日光の湿原29宍道湖  
10阿寒湖20谷津干潟30秋吉台地下水系  

●今後は、持続可能な自然環境の保全が課題です。

パンフレット「日本のラムサール条約湿地」

ラムサール条約登録記念式典

市長
 平成17年11月19日 九重町ビジターセンター駐車場にて登録記念式典が開催され、環境省野生生物課名執課長から登録認定書が大分県と竹田市に授与されました。
 なお、九重町は登録当日の11/8にウガンダ(アフリカ)での締約国会議で既に受け取っています。
登録認定証
         登録認定証

1.         2.         3.         4.

九重の自然を守る会会長大分県企画振興部長環境省野生生物課長感謝状の贈呈

1.九重の自然を守る会 嶋田会長あいさつ
2.
大分県 武田企画振興部長あいさつ
3.
環境省 名執野生生物課長あいさつ
4.関係者への感謝状の贈呈

野焼きについて

 くじゅう坊ガツルやタデ原では長い間途絶えていた野焼きを地元の人たちが中心となって復活させました。
 毎年、春の芽吹き前に野焼きを行うことで、現在の美しい湿原景観や多様な生き物たちの生息、生育する環境が守られています。
野焼き坊ガツル野焼きタデ原
    野焼きの様子(坊ガツル)          野焼きの様子(タデ原)

■ 野焼きとは
野焼きとは、毎年春のお彼岸の頃に牛馬の飼育に利用している野草地(改良草地では行われません)に火をつけて、草原を焼く作業のことを指します。火をつけることを「火を入れる」ということから「火入れ」とも呼ばれています。
野草地の多くは放牧地と採草地として利用されていますが、野焼きはかつては採草地、すなわちススキなど草丈の長い草地だけで行われていました。近年、一部の放牧地では放牧頭数が減少し、放牧圧が低くなって草丈が伸びたままの枯れ草が見られるため、これらの放牧地でも野焼きが行われています。
  
■ 野焼きをする目的
現在の気候条件下では、草原は何もしないで放っておくと森林に移行していくので、その第一歩であるアキグミやサルトリイバラなどの低木(これらは草刈りの障害にもなります)の成長を抑え、牛馬が餌として好むネザサやススキ、トダシバなどイネ科植物の成長、繁茂を促します。もう一つの目的は、前年の枯れ草が新しい草に混じると刈り取りの邪魔になるので焼いて取り除くことにあります。
つまり、牛馬の飼育に必要な良い草を得るために、草原の森林化を防いで新しい草の芽立ちを助け、また古い枯れ草を除去して草刈り作業を容易にするために行われているといえます。
  
■ 草原維持の困難性
草原を維持するには、野焼きやそのための輪地切り(防火帯をつくるための草刈作業)などに多くの人手と労力を必要とします。近年、畜産業の低迷による畜産農家の減少や、過疎化・高齢化による労力不足により、草原が放置され自然の遷移による森林化や植林等が増大しています。それにより、草原の実面積の減少、草原と植林地がモザイク状に分布することによる輪地切り延長の増大により野焼きが益々困難になっています。 
輪地切り
したがって、畜産放牧のみによる草原の維持管理は今後さらに困難になりつつあり、このまま推移すれば、森林化等が進み草原景観が消えていくのではと心配されています。

自然ガイドブック


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