「去年の1年生は2学級しかありませんでした。でも、児童数は今年の方が少ないんですよ」と語るのは亀川小学校の石原校長。
「去年は80人で2学級。1学級40人で、教室も狭かったですね。
今年は72人で3学級ですから1学級24人。教室が広く使え、一人ひとりの子どもたちにも目が行き届きやすくなりました。学習のリズムも早くつくれます。30人学級編成は1年生だけですから、早く学習のリズムをつくり、それを崩さないことが大切なのです」
担任の恒川先生にも聞いてみました。
「最近は時間をかけてゆっくり指導したい子どもたちが増えています。少人数学級だと子どもたちの表情から状況が把握しやすいし、個別指導もやりやすいですね」
自由な時間や「遊び」が中心の保育所や幼稚園と比べ、小学校では学習活動が中心となります。子どもたちの環境は大きく変わりますが、30人学級編成の導入で、きめ細かな指導が可能になりました。学習習慣や生活習慣がより早く身につくなど、多くの効果が期待されます。
地域全体で子どもたちを支援する事業も始まります。
小中学校では地域の人材を研究指定校の「学習活動サポーター」として登録します。こうした人材が教科の学習の中で先生を補助し、「ふるさと名人」として地域の文化や自然の学習へ参加することにより、児童生徒と地域との結びつきをより深めていきます。
また、中学校を卒業した後、学校や社会になじめず不安を抱える青少年のために「青少年自分探し支援事業」を始めます。中学校卒業後進学も就職もしない、あるいは高校を中途退学した青少年や不登校の高校生等を対象に、基礎学力をつけるための学習指導、相談活動、スポーツ・文化団体等との交流活動を行います。これらの活動を通じて青少年に社会性を身につけさせ、学校復帰や社会的自立への支援を行います。
さらに、今後も生徒数の減少が見込まれる高等学校については、特色ある学校づくりを進めて生徒の多様な進路希望にこたえるとともに、小規模校が多い県立高校の再編整備を行うため、学校・学科の配置、通学区域、入試制度の改善等について「高等学校改革プラン検討委員会」を設置し、大分県にふさわしい県立高校のあり方を検討します。
少子化、核家族化、情報通信技術の著しい発達など、急激に変化している社会の中で子どもたちの豊かな才能を伸ばすには、知・徳・体のバランスが取れた生きる力を身につけさせることが必要です。
それには、一人ひとりの状況に応じたきめ細かな指導や地域全体で子どもたちを支えていく仕組みを作っていくことが重要です。家庭・学校・地域が一体となった取り組みで、未来を担う子どもたちの生きる力をはぐくんでいきましょう。
◎対象は小学校1学年。
◎1学級30人以下の学級編成
(ただし、1学級20人規模が下限。)
平成16年度の対象校は54校、30人学級編成による増加学級は57学級。 |
◎対象者
中学校卒業後進学も就職もしていない者、高等学校中途退学者、高等学校不登校の生徒等、おおむね15歳から19歳程度の方
◎支援内容
基礎学力を身につけるための学習活動、進路に関 する相談活動、職業体験やスポーツなどの交流活動
◎事業開始
平成16年7月中旬(予定)
*アイネスなど大分市内の施設で定期的に事業を実施するほか、インタ
ーネットやファクシミリ、電話での学習指導や相談にも応じます。
◎問い合わせ先
大分県青少年・学事課 青少年育成担当
TEL 097-536-1111 内線 3074・3075 |
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