本文
特集1 平成24年度大分県予算 改訂した「安心・活力・発展プラン2005の実行初年度として、
夢と希望あふれる大分県づくりに挑戦する予算
特集2 新「新しく事業を始めたい」~夢の実現への一歩を踏み出すために~
風紋 春は曙・・・
トピックス 大分県行財政高度化指針を策定しました
県民ひろば おおいた妊娠ヘルプセンターを開設しました!
お薦め図書コーナー 心ひらいて とよの国の食彩
平成24年1月に改訂した大分県長期総合計画「安心・活力・発展プラン2005」(※)は、潮目にある時代の潮流を的確に捉え、県民の皆さんとともに改めて練り上げた大分の未来図です。
24年度予算では、こうした考えのもと、「安心・活力・発展」のそれぞれの分野で新たな政策を打ち出しました。
プランに掲げた目標を皆さんと共有し、ともに汗を流し、夢と希望あふれる大分県づくりに向け、県は全力で取り組んでいきます。
それでは今年度予算の概要と主要事業をピックアップしてご紹介します。
(※「安心・活力・発展プラン」とは、夢と希望を持ち、心豊かに暮らせる大分県づくりを目指した長期的かつ総合的な指針を定めたものです。新時代おおいた81号(1月号)では、プラン改訂版の特集をしています。県庁ホームページにバックナンバーを掲載していますので、併せてご覧ください。)
【平成24年度予算のポイント】
・安心・活力・発展の大分県づくりのさらなる推進(おおいた元気枠 53事業 15.8億円)
・投資的経費は各種基金事業の廃止・縮小に伴い、当初予算では減となるが、景気・雇用の後押しも必要なことから公共事業と単独事業を増額するとともに、国の3・4次補正を積極的に受け入れ23年度3月補正予算で計上し、13ヶ月予算として前年度を上回る額を確保
○人件費を5年連続で減少させるなど「行財政高度化指針」に掲げる歳入確保や歳出削減に取り組み、行財政改革を推進
児童虐待の未然防止に向けて、関係機関の情報共有と連携に加え、職員の対応力向上が重要です。そのため、虐待に対する早期対応マニュアルを作成して、保育士をはじめ、幼稚園、小中学校の教職員等全ての関係者に配布するとともに、研修を徹底します。また、緊急の虐待通報や子育ての悩みに万全の対応ができるよう、いつでも子育てほっとラインの夜間相談体制を強化します。
高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、一人ひとりの状況や変化に応じて必要とされる医療や介護、生活支援サービスを切れ目なく提供する仕組みを構築するため、地域包括支援センターの見守りや相談支援を充実するとともに、高齢者の自立に向けたケアプランの作成に取り組む市町村を支援します。
障がい者の就労による自立を支援するため、今年4月から特別支援学校4校に一般就労を目指すコースを設置します。併せて、作業学習などの時間数を倍増するとともに、モップがけなどのメンテナンス技術の検定制度を創設します。
大分大学医学部附属病院にICU19床を整備し、広範囲熱傷などの重篤な特殊疾患に対する高度救命救急センターに指定します。また、救急医療を支えるドクターヘリの運航を今年9月に開始し、どこに住んでいても適切な医療が受けられる体制を整えます。
東日本大震災の教訓を生かして見直した地域防災計画について、引き続き市町村と一体となって検討体制を継続します。
検討にあたっては、県民の皆さんのご意見を踏まえ、海溝型地震に加えて、活断層型地震に伴う津波に対しても万全を期すため、浸水予測、被害想定の調査を実施し、計画に反映させます。
また、地域の自主防災組織の活動を活性化させるため、活動の中心となる防災士を新たに3,000人養成します。
(避難訓練の様子)
小規模集落等での買い物の不便を解消するため、住民と事業者が協力して取り組む移動販売に必要な車両購入や食料保管整備の整備等を支援します。
県内各地に残る貴重な地形や地質を地域資源として活用するため、日本ジオパーク認定を目指す姫島村や豊後大野市の取り組みを支援します。また豊かな天然自然を支える生物多様性への理解を深めるために巡回展を実施します。
マーケット起点の商品(もの)づくりと力強い経営体の確保・育成による農林水産業の構造改革をさらに加速させます。
農業では、こねぎの大規模リース団地や集出荷施設の整備を進めるほか、白ねぎも県域一元販売を開始し、市場占有率を高めて競争力を強化します。
また、5年間で1000人の新規就農者の確保に向けて、農業研修から就農後の不安定な期間を支援する給付金(45歳未満・年間150万円)を交付し、早期の経営安定をサポートします。
豊後牛のブランド力向上に向けて、空き牛舎を活用した規模拡大を図る生産者に対し、増頭経費の一部を助成します。
林業では、素材生産コストの低減や木材加工施設の効率化を図り、構造改革を進めます。平成27年の素材生産量100万m3を目指して、林業事業体等が行う路網の整備や高性能林業機械の導入を支援します。
水産業では、養殖ヒラメなど7魚種のブランド化に向けて、かぼす添加餌料による高付加価値化などを推進します。また、低金利の短期運転資金の融資枠を拡大するなど、魚価の低迷で厳しい経営環境にある養殖業を支援します。
※路網・・・森林内にある公道、林道、作業道の総称
昨年末の東九州メディカルバレー構想特区が地域活性化総合特区の指定を受けたことを生かし、医療機器生産の拠点づくりに向けて、地場企業の研究開発に対して助成するなど、医療関連分野への新規参入を促進します。
また、成長が見込まれるエネルギー産業を育成するため、産学官で構成する「エネルギー産業企業会」を立ち上げ、新技術・製品の開発や販路開拓・人材育成などの取り組みを支援します。
雇用については、企業誘致による雇用の確保とともに、雇用創出の効果が期待される創業について(※詳細は特集2をご覧ください)創業者年間300人を目標にセミナーや学生企業家コンテストを開催します。
さらなる成長が見込まれるアジア各国での自動車部品や半導体関連企業の販路開拓に向けて、セミナーや海外工業団体とのマッチングを実施します。
海外からの観光客誘致のため、増加が見込まれる中国・韓国等からの大型観光クルーズ船寄港の受け入れ態勢の整備や旅行社と連携したツアー造成に取り組みます。関西圏からより多くの観光客を迎えるため、秋の行楽シーズンに、大阪での観光誘致イベントや県内JR線での「まちあるき観光列車」の運航などを行います。
大分の未来を担う人材育成に全力で取り組み、教育の再生を図ります。
九州トップレベルの学力を目指し、県独自で行っている小中学校の学力定着状況調査に理科を追加します。また、小学校の国語、理科の学力向上支援教員を重点的に配置します。
後期再編整備計画に基づき、大分東高校の農業系学科開設準備を進めます。また、学習環境の改善と施設の長寿命化のため、学校の教室や外壁などを改修します。さらに、スポーツや文化などの分野において、個性輝く私立学校を支援するとともに、耐震化では公立並みの助成になるよう県単独分をさらに上乗せし、平成27年度までの完了を目指します。
(学力向上支援教員による授業風景)
質の高い芸術・文化に触れる機会の充実を図るため、県民に開かれた大分らしい美術館の整備を進めます。また、開館に向けた機運醸成を図るため、情報発信拠点として「まちなかアートハウス」を設置し、商店街や芸術関係者と協力しながら年間を通して芸術作品の展示などのイベントを行います。
また、25年度に北部九州4県で合同開催する全国高等学校総合体育大会において、県内高校生が活躍できるよう、優秀指導者を招くなど競技力向上に取り組みます。
(県立美術館の基本設計 模型)
東九州自動車道の「蒲江・県境間」の今年度供用に続き、その他の区間についても26年度の供用を目指して事業を進めます。
また、中九州横断道路は大野・朝地間の整備を促進するとともに、中津日田道路では中津港と東九州自動車道の26年度接続を目指します。
さらに、玉来ダムについて、国の整備継続の方針決定を受け、ダム本体の詳細設計に着手します。
行財政改革をさらに進めるために策定した「大分県行財政高度化指針」の実行元年として、歳入確保と歳出削減に積極的に取り組みます。詳しくは、トピックスをご覧ください。