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令和7年4月1日知事定例会見

印刷ページの表示 ページ番号:0002293556 更新日:2025年4月1日更新

動画はYouTube「おんせん県おおいた公式」へ                                    
日時:令和7年4月1日(火曜日)13時30分~
場所:第一応接室

記者会見時に配布した資料を掲載します。

定例記者会見画像

ミャンマー地震について

3月28日にミャンマー中部で起きた大規模な地震により、多くの尊い人命が失われ、タイ・バンコクや中国雲南省などを含む広い地域で、甚大な被害が発生しました。亡くなられた方に、深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

本日の午後から県庁内の本館、新館、別館に募金箱を設置しております。

被害に遭われた方々の一日も早い回復と、被災地の早期復旧を心からお祈り申し上げます。募金につきましても県民の皆さまには何卒ご協力をお願いします。

配 布 資 料:なし

愛媛県の林野火災における防災航空隊の活動について

岩手県大船渡市に続き、隣県の宮崎県や愛媛県等、全国各地で大規模な林野火災が相次いでいます。被災地域の皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、地元の消防本部・消防団をはじめ、懸命な消火活動を行った関係機関に敬意を表します。

愛媛県今治市の火災においては、本県の防災航空隊が、消防庁長官の求めにより、「緊急消防援助隊」の航空小隊として出動しました。

3月26日から4日間出動し、防災ヘリコプター「とよかぜ」により、上空からの消火活動等を行ったところです。

隊員によりますと、愛媛県とは、昨年3月に締結した相互応援協定に基づき、現地調査や合同訓練を行うなど、平時から顔の見える関係を構築していたことが今回の広域応援でも大変役立ち、しっかりと任務を遂行できたとのことです。愛媛県の中村知事からも、応援初日と昨日の鎮圧時の2度、お礼の電話をいただきました。

今回の活動をはじめ、本県の防災ヘリコプターは年間約80件の緊急運航を行い、県内のみならず、周辺県の救助・救急・火災防御に対応しています。今年の秋には、新たな機体への更新を控えており、さらなる活躍が期待されるところです。

春先はとりわけ火災への警戒が必要です。県民の皆様には、風が強い時や空気が乾燥している時には、火を扱うことを控えていただきますよう、お願いします。また今回も野焼きなどが原因で発生した可能性もありますけれど、田んぼや畑などで焼いているものが飛んでいって火災になることがありますので、特に気をつけていただきたいと改めて県民の皆様にお願いしたいと思います。

​配 布 資 料:なし

大阪・関西万博での大分県の取組について

いよいよ今月13日に開幕する「大阪・関西万博」に向けた本県の取組についてお知らせします。

まず、万博会場内では、5月28日から6月1日まで開催されます「地方創生SDGsフェス」に出展し、日本一の地熱発電など、「再生可能エネルギー先進県おおいた」をPRします。

次に、9月3日から5日まで、九州7県合同催事に出展します。

「九州の宝を世界へ~Treasure(トレジャー) Island(アイランド) KYUSHU(キュウシュウ)~」をテーマに、九州一体となって、観光、食などをPRします。また、大分県ブースでは、「温泉」をはじめとする本県の観光・地域資源に加え、ハローキティや進撃の巨人といった世界的に人気がある本県ゆかりのコンテンツなど、本県の幅広い魅力を発信します。

このほか、万博会場外では、8月1日から31日の間、大阪駅直結の「KITTE(キッテ)大阪」にて、期間限定のアンテナショップを開設するほか、関西圏の飲食店等で県産品を活用したメニューフェアも実施することとしています。

加えて、5月2日には、サンリオエンターテイメントの小巻社長と、万博会場において「日経地方創生フォーラム」に登壇し、トークセッションを行う予定です。

県内でも、大分空港等でサンリオエンターテイメントとの連携による観光キャンペーンを実施するとともに、9月20日、21日の両日には、各市町村の地域資源等を観光客や県民の皆さんに、見て、体験していただく、「おおいた地域博覧会」を開催いたします。県内各地の地域資源を集めた、いわば地域版の博覧会ということで、大分市内で開催します。

あわせて、外国からのお客様も順々に大分にお招きしようということで、ウェールズの皆さんや、ソノマの皆さんなどにも大分に来ていただいて、楽しんでいただけるような取組も、順次進めていく予定です。

また、例えばフェリーさんふらわあとの誘客促進なども進めておりまして、詳しい内容は配布資料の中に書いておりますので、ぜひ観光局や商工観光労働部に取材をいただければと思っております。やはり発信がとても重要ですので、ぜひ報道のご協力をお願いいたします。

大阪・関西万博には、国内2,470万人、海外からも350万人の来場が見込まれています。この機を逃すことなく、観光誘客や本県の魅力発信に取り組みます。

​配 布 資 料:大阪・関西万博での大分県の取組について [PDFファイル/2.38MB]

記者質問

林野火災ついて

(記者)

愛媛県との相互応援協定に基づいて、普段から顔が見える関係ができていたことが今回も役に立ったとのことだが、どのくらい一緒に訓練をしていたのか、またどう役に立ったのか具体的に伺いたい。

(知事)

初対面ではなく、すでに顔を知っている関係だったので、現地で「ここに水を落としてください」といったやりとり、意思疎通がスムーズにできたというのが大きなポイントでした。

(防災局防災危機管理監)

具体的な現地調査や合同訓練については、昨年から今年にかけて3回実施しています。1回目は、昨年の8月7日から9日まで、愛媛県に3名派遣のうえ、現地調査として地形の習熟訓練を行っています。その後、合同訓練を2回行っており、10月31日と11月1日には愛媛県に4名派遣して実施し、1月7日と8日には愛媛県から4名を受け入れ、実施しています。なお、防災ヘリは大分県と愛媛県は同じ機種を使用しており、それぞれ実機で訓練を行っています。

(記者)

大規模な山火事が非常に大きな問題になっているが、現時点で、大分県として山火事の拡大防止に関する計画、あるいはマニュアルのようなものはあるか。または今後作成する考えはあるか。

(知事)

他県での山火事が非常に大きな火災でしたので、まず県から各市町村の消防本部に対して注意喚起の文書を出しました。

消防は基本的に18市町村の14消防局・本部、そして消防団が担っていますので、山火事の発生と、それによる大きな被害を受け、改めて注意するようにという通達を出したところです。

今後、具体的にどう対応していくかは、今回の経験を踏まえて検討が必要だと思っています。

やはりロサンゼルスのように広範囲に火災が起きている地域では、行政の対応についても議論になっていますが、どうすれば防げるのか、という点は重要です。

特に、野焼きや田んぼの片隅で何かを燃やすといった行為が日常的に行われていて、それが風にあおられて大きな火事になることがあります。

そういった行為に関しては、最終的には野焼きを行っている方々の注意にゆだねられる部分もあるかと思います。

(生活環境部審議監)

ごみの野外焼却は、法律上は原則禁止されていますが、一部例外もあります。たとえば、風俗慣習上の行事のどんど焼きのほか、農業・林業・漁業を営むうえでやむを得ない場合の廃棄物処理、草や藁などを燃やすというような慣行に基づく焼却については、例外として許可されているものもあります。

(知事)

そういう事情もあるので、今回の件を踏まえて、何をどう取り組んでいくべきかという点については、やはり一度見直す必要があると思っています。

 

万博について

(記者)

大分県として、万博期間のイベント等を通じて、どの程度の効果を見込んでいるか、また目標があるか。

(知事)

現時点では、金額的な目標等は立てていません。関西に来た方々に、フェリーなどを使って瀬戸内を通って、できるだけ大分に来てもらいたいというのが一つの狙いです。

先週、実は大阪に出張しまして、万博を担当している近畿経済産業局長と、大阪商工会議所の専務理事のところに伺いまして、大分県の取組を紹介しました。大阪・関西から大分へのアクセスについても、たとえばフェリーだと大阪南港から乗ると、朝には別府港に着くんですよね。そういった意味で、アクセスも非常に便利なことも説明してきました。それからもう一つ、空飛ぶクルマの紹介などもしてきました。今回、万博の会場で3社が実証を行いますが、大分でも順次こうした実験をしているので、連携しながら取り組んでいきたいという話をしてきました。

そして、大分には地域に多品種で少量のいいものがたくさんあります。そういったものは、いわゆる大規模消費地のマーケットに大量に送り込んでいくというやり方は難しいのですが、実際に来県してもらって楽しんでもらうとか、あとはECサイトで、海外も含めて販路拡大を狙っていける可能性も十分あります。観光や商工業といった分野に加えて、そういった地域の資源を改めて磨き上げて発信し、地元の方々に誇りを持ってもらうということにも取り組んでいきたいと考えています。

あわせて、宇佐神宮が御鎮座1300年を迎え、イベントなども予定されていますし、「国東半島芸術文化祭」が11年ぶりに開催されます。ほかにも、万博期間中にアルゲリッチ音楽祭なども開催されますので、そうした機会をとらえて大阪・関西からの誘客につながるよう発信していこうと考えています。

また、万博期間中に大分空港が「大分ハローキティ空港」になりますので、これも世界に向けての大きな訴求力になると期待しています。

(記者)

今回の万博やその関連の取組が、今後の大分県の観光のあり方などにどのような影響をもたらすと考えているか。

(知事)

まず、インバウンドの広がりがあると考えています。

タイガーエア台湾が今週から就航しますが、海外には大分の魅力がまだ伝わっていないというのが現状としてありますので、今回の万博をきっかけにしてもっと発信していきたいと考えています。

先々週、台湾に出張した時に現地の方々と意見交換をしましたが、大分には温泉以外に何があるのかという声が多く聞かれました。

台湾で一番大きな旅行会社、ライオントラベルの方にも協力してもらいながらツアーを組んで、実際に大分の観光地を回ってもらったのですが、やはり温泉以外に何があるのかがなかなか伝わっていないんです。皆さんホームページや雑誌を調べてくれてはいるんですけど、情報が行き届いていないところがあると感じました。

そのため、今回の万博を契機に、大分にはこういう魅力があるんだということをしっかりと発信していきたいと考えています。たとえばハーモニーランドもその一つですし、その近くにはアフリカンサファリやるるパークもあります。そのほかにも、宇佐神宮や六郷満山をはじめ、魅力的な地域がたくさんありますので、そうしたところをしっかりと発信していきたいと思います。

もう一つ、たとえばウェールズの方々とは、ラグビーワールドカップの時からのご縁で、継続的にお付き合いしており、4月中に来県予定ですし、カリフォルニア州のナパやソノマの方々も、万博後に大分まで来てくれる予定です。カリフォルニア州で1番のワイン産地であるソノマカウンティーと、ある意味で世界一のワインを作っている安心院の皆さんとが連携できるようにしていく予定です。こうした取組により、万博が終わった後も継続して関係を深めていけるようにしていきたいと考えています。

さらに、「めじろん海外サポーター」のような形で、海外の方々をサポーターに任命して、ネットワークを広げる取組もしています。最近も、韓国、中国から来ている方2名の国際交流員を新たに任命しました。これまでも海外とのつながりは少しずつつくってきていますが、今回の万博を機に、さらに世界中にネットワークを広げていきたいと考えています。

(記者)

現地での大分県産の食材の提供は、九州7県の合同催事のみか。

(知事)

KITTE大阪でもイベントをやります。8月にはアンテナショップの設置も予定していますし、それに加えて関西圏の飲食店での大分県産品を使ったメニューフェアも開催予定です。

(記者)

素材集の活用方法は。

(知事)

素材集は大阪の方でも配布します。ただ、実際に商品を並べて見てもらうのは大分市内で、おおいた地域博覧会として開催する予定です。素材集を全部で5,000部作りまして、大阪の方でも活用していきます。

実物は大分県内で用意しますが、それをオンラインショップにうまくつなげていけたらと考えています。

各地域にある多品種少量のいいものの課題は、やはり量が揃わないところですので、ファミリーレストランや大手コンビニエンスストアに対して、定期的に一定の量を安定して供給するのはなかなか難しいです。ただ、オンラインショップであれば、気に入ってくれた方が少量でも発注してくれるし、対応も可能です。そこにつなげていきたいと思っています。

(記者)

国外でも知名度の高い一村一品という単語を使われるのか。

(佐藤知事)

議会でも議論になりましたが、ワンビレッジワンプロダクトという呼び方を使っていくことになると思います。

 

ホーバークラフトについて

(記者)

大阪・関西万博の九州7県合同催事の展示ブースにホーバークラフトのモニター展示があったと思うが、具体的にどういう展示をされるのか、また万博に向けての期待など、改めて今の進捗状況は。

(知事)

九州7県合同催事のイベントの時に、大分に来ていただければ「ホーバーに乗れますよ」という形でPR展示を行う予定です。

定期運航はまだ開始できていないんですけど、別府湾周遊の運航には3,000人以上の方に乗船していただいています。周遊型でホーバークラフトに乗れるのは、世界的に見ても大分ぐらいしかなく、かなり注目されています。観光の大きな魅力の一つになってきていると思います。現時点ではまだ定期運航の見通しは立っていませんが、大分に来ればこういう体験ができますということを、展示を通して発信していく予定です。

(商工観光労働部審議監)

九州7県合同催事のブースの配置については、あくまでもこういうイメージというものですので、また決まりましたらお知らせさせていただきます。

(記者)

スケジュールがまだ見通せないとのことだが、国の検査状況もまだ予定が立っていないという理解で良いか。

(知事)

皆さんも取材などでご存知かと思いますが、今トイレをつけるかどうかという議論があります。運航時間が「おおむね30分」ということがトイレ設置の目安とされているんですけど、それを少し超える可能性がある場合には設置が必要なんじゃないか、利便性を考慮したらどうなるか、ということです。仮にトイレを設置するとなると、当然また検査も必要になりますので、その分ちょっと時間がかかるということになります。

運転技術自体は、着実に向上していますが、今のところはそうした課題がいくつか残っているという状況です。

(記者)

ホーバーの船体は県が所有していると思うが、トイレの設置費用は県の負担か、事業者の負担か。

(知事)

トイレ設置は事業者側の負担となり、県では支出はない予定です。

(記者)

仮にトイレを設置するとして、どれくらいの期間が必要になりそうか。

(知事)

緊急時に利用できる簡易的なトイレであれば設置自体にはそんなに時間はかからないと思います。ただし、簡易的なトイレで良いのかどうかという議論もあり、そのあたりはまだ運輸局と相談している段階ですので、現時点では具体的なスケジュールは見えていないのが正直なところです。

(記者)

トイレの問題がこのタイミングで浮上することについて、県のリーダーとしての受け止めは。

(知事)

ホーバークラフトは、ご存知のとおり結構揺れます。そのため、トイレをつけても、使い方が結構難しいという課題があります。飛行機のように、トイレはあるけど離着陸時は使わないでくださいというケースもあります。それと同じように、設置したとしても、実際に使うとなると難しい面もあるとは思っています。旧ホーバーもついてなかったですね。

不可抗力というつもりはありません。色々な可能性を事前にしっかり検討して設計段階で対応しておけばよかったのかなと思います。ある意味、久しぶりの復活ですので、新しいチャレンジになりますから、やむをえない部分はあると思いますが、おっしゃることについてもあると思います。

(記者)

大分ホーバードライブが年度内就航を目指すとしていた中で、年度を超えてしまったが、今の受け止めは。

(知事)

目指していたのは間違いありませんが、さきほどご説明したような事情もありました。県としても、やはり一日も早い就航を期待しています。以前も申し上げましたが、万博に向けて目玉の一つにもなり得ますので、できるだけ早く就航してほしいという気持ちはあります。

ただ、何よりも安全第一ですので、安全性がしっかり確認されて、具体的には運輸局の検査をクリアして定期運航して良いとされることが大前提です。

現在は別府湾周遊の運航を続けていますが、本来の目的は空港アクセスの改善ですので、そこをきちんと達成していただきたいと思っています。

繰り返しになり大変恐縮ですが、裸用船契約という形をとっているので、県からの赤字補填などの支出はしておりません。そのため早く就航したいと思っているのは大分第一ホーバードライブだと思います。

もっとも、県が42億円かけて購入した県の財産が、所期の目的どおり活用されていないという点では、やはり非常に問題だと思っていますので、何とか様々な課題を解決して、安全に就航してもらいたいと思っています。

 

ミャンマー募金について

(記者)

県に関係ある留学生など、把握している範囲で被害状況はどうか。

(知事)

令和6年12月末時点で、県内にミャンマー国籍の方が2,330人います。

ベトナム、インドネシアに次いで、全体で3番目に多いです。

市町村別で見ますと、中津市に855人、別府市に560人、大分市に188人がいらっしゃいます。在留資格で見ると、特定活動が988人、技能実習が501人、留学が460人となっています。留学生については、立命館アジア太平洋大学(APU)などにたくさんお見えになっています。

日本赤十字社のミャンマー地震救援金として、今日から6月30日まで募金を受け付けます。民間でも、中津市や別府市、それからAPUなどでも募金活動が行われているようですし、非常に大きな地震でしたので、ぜひご支援をよろしくお願いします。

現時点の留学生関係の被災の状況ですが、ミャンマーの留学生と話す機会がありまして、その方は「親と連絡が取れました」と言われていました。全体的な状況は把握していませんが、非常に心配な状況だと思います。

 

南海トラフ地震の被害想定について

(記者)

昨日公開された南海トラフの被害想定について率直な受け止めと、今回の報告書を県内でどう生かしていくのか。

(知事)

被害が以前よりも厳しい想定になっています。

大きく変わったところが2つあり、1つは震度分布についてですが、日田市が「震度5強」から「震度6弱」に、九重町が「6弱」から「6強」に、玖珠町が「5強」から「6弱」と、震度が大きくなっています。

もう1つは、浸水面積の拡大についてですが、30cm以上の浸水が予測される面積が、県全体で5,600haから7,180haと、約28%増加しています。

このような変化を受けて、想定される死者数も約1万7000人から約1万8000人に増えています。

ですので、有識者会議を開催し、国のこの新しい被害想定に基づいて、

県地震被害想定調査の市町村ごとの被害想定の見直しに着手し、それをもとに県の防災計画の修正も、必要であれば行っていく予定ですので、できるだけ早く進めていきたいと思っています。

(記者)

現時点での具体的なスケジュール感があれば。

(知事)

有識者会議は現時点で3回を予定しています。

1回目はすでに昨年7月に開催しました。これは、国の被害想定が見直されるのが分かっていたため、関係者で一度集まろうということで開催したものです。

2回目は今年の6月、3回目は7月に開催予定です。

その後、実際に調査が必要になりますので、約1年かけて調査を実施して、令和8年度中には新しい大分県地震被害想定を公表したいと考えています。それに基づいて、防災計画も見直していく予定です。

(記者)

昨日の報告でも早期避難の重要性が強調されていましたが、その必要性や現時点で知事として取り組みたいことは。

(知事)

南海トラフ地震では、津波の被害が圧倒的に大きいと見込まれているので、早く避難して、高台に逃げてもらえれば命は助かります。できるだけ早く地震を感知して、逃げてもらうのが大事です。

例えば、県では防災アプリで通知ができますが、アプリを入れている人はまだそんなに多くなくて、県全体で見れば数万人くらいの規模ですので、もっとたくさんの方に利用してもらえるようにしていきたいと思います。

また、佐伯市では、防災ラジオ(FMラジオ)で逃げてくださいと呼びかけますし、各地で防災無線により「津波が来ます!逃げてください!」とお知らせできるようになっています。また、命山や防災タワーなどの高台の整備も進んできています。

こうした取り組みをさらに徹底することと、避難の防災訓練を充実させていくことが非常に大切だと思っています。

高台までたどり着けば命は守られると思いますが、場所にもより、県南の方では津波が来るまで16分くらいしかないところもありますので、今回の被害想定を良い機会と捉えて、「とにかく高いところに逃げる」という意識を県民のみなさんに持っていただけるよう、お願いしていきたいと思います。

 

備蓄米について

(記者)

備蓄米の店頭販売が全国の一部地域で先行して始まっているが、こうした一連の政策に対する評価や国に対して望むことは。

(知事)

なかなか値段が下がらないのですが、どうも、流通のどこかにたまっていて、それが放出されないと下がらないということじゃないかなと思います。ですので、流通のところも含めて、しっかり国の方で対応してもらうことが必要だと思います。

もう一つ背景にあるのは、食料安全保障をどう考えるかっていうところだと思います。これまでずっと減反政策をやってきたわけですけど、今のように国際情勢が非常に不安定な中で、どうやってお米をはじめとした食料確保を進めていくのか、そこはやっぱり、もう一度しっかり検討していくことが大事なんじゃないかなと思います。

大分県では、大規模園芸団地の整備などを推進し、園芸作物の収益性を高める取組を進めていますし、お米に関しても夏の暑さに強い品種「なつほのか」を奨励品種に選定して、それを広く栽培していく取組も行っています。そういったかたちで、供給力をしっかり確保していくことが必要だと思います。

そういう多面的な農業政策が求められていると思いますし、流通政策も含めて、どうやって国内での食料の安定供給を確保していくのかっていうのは、国の政策の中でも非常に重要なテーマじゃないかなと思っています。

国の米の需要見込みは、人口減少の影響で、毎年10万トンずつぐらい需要が減っていくという見通しになっています。それに基づいて、いろんな政策が進められていて、県の農業再生協議会でも、令和7年産のお米の作付け面積の目安を発表し、令和7年は1万7,360haで、令和6年に比べて440ha減としています。確かに人口は減っていきますし、それに伴って米の需要が減るっていうのは、ある程度確からしい見方だとは思うんですが、こういう状況をこのままずっと続けていいのかどうか、つまり、流通の適正化だけでいいのかっていうところも、やっぱり農業政策として検討すべきテーマじゃないかなと思います。

 

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