本文
大分県の特産品(豊後牛)
1.いつから生産され始めたの?
「『豊後牛』は昔から優秀なんだ!」
農家で飼われている牛は、お肉になる「肉用牛(にくようぎゅう)」と、牛乳をしぼる「乳用牛(にゅうようぎゅう)」に分けられます。 「豊後牛(ぶんごぎゅう)」とは、「肉用牛(にくようぎゅう)」の中でも特においしいと言われている「黒毛和種(くろげわしゅ)」という品種の牛で、大分県内で生産されたものをいいます。
「豊後牛(ぶんごぎゅう)」の歴史は古く、1921年、東京で行われた全国品評会(ぜんこくひんぴょうかい)で「千代山(ちよやま)」号という牛が最優秀賞(さいゆうしゅうしょう)にかがやき、「牛は豊後(ぶんご)が日本一」という幟(のぼり)をもってパレードしたという記録が残っています。
最近では、2007年10月に鳥取(とっとり)県で行われた和牛(わぎゅう)のオリンピック「第9回全国和牛能力共進会(ぜんこくわぎゅうのうりょくきょうしんかい」で「豊後牛(ぶんごぎゅう)」が大活躍(だいかつやく)、出品牛が農林水産大臣賞(のうりんすいさんだいじんしょう)を受賞しました。
「豊後牛(ぶんごぎゅう)」はこうした優秀(ゆうしゅう)な父牛と母牛から生まれてくるのです。
2.おもな生産地はどこ?
「久住飯田高原の『繁殖農家』と県北地域の肥育農家で育つんだ。」
肉用牛を飼育する農家は、母牛を飼育し、生まれた子牛を販売する「繁殖(はんしょく)農家」と、子牛を太らせ肉牛として販売する「肥育(ひいく)農家」に分けられます。
大分県では、「繁殖(はんしょく)農家」は牛を育てる牧草(ぼくそう)が豊富(ほうふ)な久住飯田高原(くじゅうはんだこうげん)などに多く、この地域では広大な草原に牛が放牧(ほうぼく)されている風景もよく見られます。
また、「肥育(ひいく)農家」は県北地域に多くなっています。
久住高原(こうげん)の放牧(ほうぼく)風景
3.飼われている頭数はどのくらい?
「1,840戸の農家で47,500頭が飼われているんだよ。」
2011年2月1日現在、県内では1,840戸の農家で47,500頭の「豊後牛(ぶんごぎゅう)」が飼育されています。このうち、子牛を生む母牛が21,800頭、お肉になる肉牛が14,600頭となっており、この中から年間約3,000頭(2009年度)が「豊後牛(ぶんごぎゅう)」という銘柄(めいがら)でお肉として出荷されています。
4.どうやって生産されているの?
「おいしいお肉ができるまでを追跡してみよう!」
子牛は、生後10ヶ月くらいまで生まれた農場(繁殖(はんしょく)農家)で育てられ、子牛市場に出荷されます。
子牛市場で肥育(ひいく)農家に購入された子牛は18ヶ月ほどかけて太らせてから肉牛として出荷され、食肉処理場(しょくにくしょりじょう)・スーパーマーケットなどを経て、私たちの食卓に並びます。
5.おいしい食べ方は?
「軟らかいところや硬いところ、上手に料理しておいしく食べてね!」
きめの細(こま)かな美しい霜降(しもふ)りと、まろやかでとろけるような味わいが特長(とくちょう)の「豊後牛(ぶんごぎゅう)」。
そのお肉は牛の体の部位(ぶい)によっても特徴(とくちょう)があり、それぞれの持ち味を生かした料理方法が、おいしく食べるポイントです。
全農大分県本部HPより
こんなこともあるよ
「新しいブランド The・おおいた豊後牛」
大分県で生まれ育った豊後牛のお肉で、品質の良さを表す「肉質等級」が3等級以上と優れているお肉を「The・おおいた豊後牛」と呼んでいます。
「The・おおいた豊後牛」は県内の認定を受けたお肉屋さんで、シールをはって販売しています。
また、「The・おおいた豊後牛」が食べられる旅館や焼肉屋さんもありますので、みなさんも探して食べてみてね!
「おいしさの決め手 オレイン酸」
最近の研究によれば、牛肉に含まれる「オレイン酸」が多いと、風味と口当たりが良くなると言われています。このオレイン酸に注目した新しい基準が作られました。それが「豊味いの証」(うまいのあかし)です。
「The・おおいた豊後牛」のうち、オレイン酸含有率が55%以上の牛肉に「豊味いの証」のマークをつけて」販売する仕組みが始まっています。