県政だより 新時代おおいた VOL.37
県政だより 新時代おおいた vol.37 表紙写真
vol.37 2004年11月発行
特集1 災害から生命と財産を守るために

特集2 地域のみんなで支える子育て

特集3 こども県政だより2
     おおいたをおいしく食べる・おいしく育てる

風紋 「やさしくしなやかな社会をめざして」

地産地消・とよの国の食彩

県民レポーターによる訪問記

心ひらいて

風の四季

地域の風だより

県内の各世帯に配布(奇数月に発行)しています。 ご意見・ご感想をお聞かせください。     メール a10400@pref.oita.lg.jp
【表紙の写真】 中山間地域の農業を守ろうと、「余谷21世紀委員会」副会長として地域の活性化を図る院内町・余谷の真田定二さん
 
 2週続いた台風の接近ですっかり倒れてしまった早生品種のイネ「ひとめぼれ」を前に「倒れてなければバインダーで刈ることもできますが、ここまで倒れてしまうと手で刈るしかない。雨が続くし、今年の作柄が心配です」と語る真田さんは生まれも育ちも余谷。大規模経営が困難な中山間地域の農業を維持するため、余谷21世紀委員会で消費者との交流活動を続けています。
  「刈り残しのイネも全部刈ってください。一粒も無駄にしないで」経験に乏しい学生に稲刈りの指導をする真田さんの言葉から、農作物に対する愛情と自然の恵みに対する敬意とが感じられました。「一粒の米をとおして生産者の苦労を知ってもらい、余谷の棚田を守りたい」活動の根底にある思いが伝わってくるようです。


特集1 災害から生命と財産を守るために
 今年日本列島に上陸した台風の数は観測史上最多の10個となりました(10月31日現在)。特に、県内に大きな被害をもたらした台風16号・18号及び23号は記憶に新しいところです。こうした災害発生時に県民の皆さんの安全に関わる情報を迅速にお知らせするため、県ではインターネットを活用した情報提供を始めました。

  今年2月の鳥インフルエンザ発生の際、県庁の関連ホームページには多数のアクセスがありました。インターネットを利用した緊急時の災害情報提供体制の整備は今後ますます重要なものになると考えられます。
  そこで県では、皆さんの安全・安心に関する情報をまとめて提供する「安全・安心のページ」を県庁ホームページ内に開設するとともに、外出時にも情報が得られるよう携帯電話サイトを新設しました。「安全・安心のページ」には自然災害関連の情報のほか、重症急性呼吸器症候群(SARS)などの感染症情報、牛海綿状脳症(BSE)や鳥インフルエンザなど食の安全・安心に関する情報も掲載されています。また、地震や台風などによる被害を防止・軽減するためには十分な備えが必要ですが、そのための情報も「まめ知識」として提供しています。
  安全・安心情報をもっと詳しく知りたい場合は「県政出前講座」があります。おおむね20人以上の会合に県職員が出向き、防災対策、安全な住まいづくり、食の安全、犯罪防止対策など県民の生命と財産を守るための幅広い取り組みについて説明し、皆さんと意見交換を行います。
  地震や台風などの自然災害は発生を防ぐことはできません。しかし、発生に備えて防災体制を整えることは可能です。県では地域防災計画の見直しや津波浸水予測調査を行い、防災対策を推進しています。今後30年以内に50〜60%の確率で発生するとされる東南海・南海地震や台風などによる被害を最小限に防ぐため、家庭や地域でも防災について話し合ってみましょう。

安全・安心のページホームページ画面

◎県ホームページ安全・安心のページ
http://www.pref.oita.jp/10400/anzen/

◎携帯電話サイト
http://mobile.pref.oita.jp/




家庭でできる災害への備え
家族一人ひとりの役割分担を決める

災害が起きた時にどう行動するか、各自の役割分担をあらかじめ決めておきます。高齢者や障害者、乳幼児等がいる場合、誰が避難の手助けを行うかも決めておきましょう。

家屋の危険箇所をチェックする
家の内外をチェックして、屋根や壁、柱、塀など危険な箇所を確認し、修理や補強の方法を考えましょう。集合住宅にお住まいの方は避難器具の使用方法を確認し、周囲にものを置かないようにしましょう。
家の中に安全な空間を確保する
家具の配置を考え、安全な空間が確保できるように工夫しましょう。また、家具の転倒・落下防止策も考えておきましょう。
災害時の連絡方法や避難場所を確保する

家族が離ればなれになった時の連絡方法や
避難場所を確認しておきましょう。

非常時持ち出し品を用意する

貴重品、非常食(カンパンや缶詰等火を通さなくても食べられるもの)に水、救急医薬品(持病のある方は常備薬も)、懐中電灯、ラジオ、衣類等をいざというときにすぐに持ち出せるよう準備しておきましょう。リュック等に入れて取り出しやすい場所に置き、使用期限も定期的に確認することが大事です。

阪神・淡路大震災の教訓

 6,433人もの犠牲者を出した平成7年の阪神・淡路大震災では、死因の83.9%が建物の倒壊、家具や家電品の下敷きによる圧死、窒息死でした。家屋の補修や家具の転倒防止をしておくことでかなりの被害が防げたと考えられます。また、一人暮らしの高齢者も多く逃げ出すことが困難で、犠牲者の過半数が60歳以上でした。こうした尊い犠牲者の死を無駄にせず、阪神・淡路大震災の教訓を生かすことが重要です。
*東南海・南海地震
 東海〜四国沖の太平洋の海底が震源となって起こる地震。国の地震調査研究推進本部が平成13年9月に発表した資料によると、今後30年以内に南海地震が発生する確率は50%、東南海地震は60%(平成16年9月時点)。地震の規模は南海地震でマグニチュード8.4前後、東南海地震でマグニチュード8.1前後、同時に発生した場合はマグニチュード8.5前後と想定。県内では津波による被害が大きいと考えられている。

県政出前講座(安全・安心に関する講座を抜粋)

テーマ

担当部署

防災対策について 消防防災課
水防対策の現状と課題について 河川課
土砂災害に対する警戒避難について 砂防課
安全・安心の住まいづくりについて 建築住宅課
建物の耐震補強について 施設整備課
食の安全確保について 食品安全・衛生課
安心な農産物と環境にやさしい農業 安全流通室
肉用牛の振興について(BSE等) 畜産振興課
安心・安全な魚類養殖について 水産振興課
犯罪抑止対策について 県警生活安全企画課
安全・安心まちづくり支援事業 県警地域課

問い合わせ先:広報広聴課 広聴係
TEL 097-532-3200  FAX 097-534-2230
このほかにもたくさんの講座があります。 詳しくは県庁ホームページをご覧ください。
http://www.pref.oita.jp/10400/koucyou/demae/

 



【もどる】