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令和元年度 大分県教育センター 長期派遣研修生 研究報告書

印刷用ページを表示する掲載日:2020年6月1日更新

大分県教育センター
大分市立碩田学園
教諭 矢野 由美

自己との関わりを意識し,主体的に他者とつながる道徳科学習指導
-問題意識をもたせ,議論につなぐ導入の工夫を通して-

【小学校道徳】

本研究は、「特別の教科 道徳」(以下、道徳科)の授業の導入場面において、問題意識をもたせる工夫を行うことを通して、道徳的価値に関わる事象を児童が自己の問題としてとらえ、主体的に他者とつながろうとする意識の変化について検証したものである。具体的には、第6学年3学級を対象に、導入場面での教材との出合わせ方を学級ごとに変えて検証授業を実施し、その後の児童の思考を比較した。導入の工夫をした学級では、特に工夫をしなかった学級に比べて、導入後の展開場面で様々な発言をするようになり、より多面的・多角的な見方や考え方が引き出され、活発な議論につながった。これによって、道徳的価値に関わる事象を自己の問題としてとらえ、主体的に他者とつながろうとする意識が高まったと考えられる。また、導入の工夫をした授業を継続することで、児童の道徳科の授業の意欲が高まり、学んだ道徳性を生活に生かそうとする態度が醸成された。

自己との関わりを意識し,主体的に他者とつながる道徳科学習指導 [PDFファイル/976KB]

大分県教育センター
大分市立明治北小学校 
教諭 朝倉 由佳

小学校音楽科鑑賞領域における思考力,判断力、表現力等の育成 
-感性を働かせ,音楽活動を楽しむ言語活動の工夫-

【小学校音楽】

新学習指導要領で求められている音楽科の資質・能力に関する所属校児童の実態調査から、音楽的な理由や根拠をもとに、自分の考えを表現することに課題があると分かった。鑑賞領域の授業においては、聴き取ったことと感じ取ったことの関わりについて共有する言語活動の工夫が必要である。曲を特徴付ける要素や曲想の変化をとらえて聴いたり、曲想と音楽の構造を関係付けたりするための言語活動を取り入れることで、児童は曲のよさを見いだし、曲全体を聴き深めることができた。

小学校音楽科鑑賞領域における思考力,判断力、表現力等の育成 [PDFファイル/753KB]

大分県教育センター
津久見市立津久見小学校
教諭 後藤 龍太郎

根拠を基に,筋道を立てて説明する力を高める指導の工夫 
-「変化と関係」領域における数学的活動を通して-

【小学校算数】

本研究は、算数科「C変化と関係」領域において、自分の考えを、根拠を基に図や表、用語などを適切に用いながら筋道を立てて説明することができる児童を育成するための指導の在り方を探ったものである。問題場面をとらえる段階を、根拠をもつ段階と見通しをもつ段階に分けて授業を展開した。図や表で数量の可視化すること、数学的な表現の意味や価値を位置付けていくこと、丁寧に自分の説明を振り返る場面を設定することで、児童の説明する力の高まりが見られた。

根拠を基に,筋道を立てて説明する力を高める指導の工夫 [PDFファイル/874KB]

大分県教育センター
日出町立豊岡小学校
教諭 塩川 陽子

音と文字をつなぐ外国語学習 
-文字の音韻認識や形状認識を高める指導通して-

【小学校外国語】

これからの小学校の外国語学習において、中学校への接続を踏まえ、英語の音と文字をどうつないでいくかは大きな課題である。小学校においても、「読むこと」「書くこと」の領域が加わることで、文字指導を行うことが求められるようになる。そこで、今まで行われてきた音声中心の授業を主軸とした、段階的・継続的な文字指導について研究した。本研究は、授業の始めに帯活動として、文字の音韻認識や形状認識を高める活動を合計30回取り入れた。その結果、児童が英語の音を聞いて、それに対応する文字を認識できるようになった。同時に、児童の実態に即した教材をスパイラルに取り入れることで、児童は繰り返し達成感を得、難しいことに挑戦しようとする意欲につながったと考えられる。また、文字を伴う活動に対しても興味・関心が高まることが確認された。

音と文字をつなぐ外国語学習 [PDFファイル/561KB]

大分県教育センター
日出町立日出中学校
教諭 阿南 幸一

中学校社会科公民的分野における社会参画意識を高める指導の工夫
-価値判断や意思決定する場面を位置付けた学習活動を通して-

【中学校社会】

本研究は、中学校社会科公民的分野において、価値判断や意思決定する場面を位置付けた学習活動を通して、社会参画意識を高めるための指導の工夫を探ったものである。中学校社会科の学習指導要領改訂の趣旨の1つに、接続可能な社会づくりに向かう社会参画意識の涵養や、よりよい社会の実現を視野に課題を主体的に解決しようとする態度の育成が求められている。これらの力を養う場面を位置付けた意思決定過程の手立てを明確にし、地域社会へ提言する授業を行ったところ、社会参画意識の高まりが認められた。

中学校社会科公民的分野における社会参画意識を高める指導の工夫 [PDFファイル/1.82MB]

大分県教育センター
大分県立南石垣支援学校 
教諭 前田 いずみ

特別支援学校高等部の教科「職業」の指導内容・指導方法の改善 
-自己理解に基づく,よりよい将来の職業生活を考えることができる生徒の育成を目指して-

【特別支援教育】

本研究は、卒業後の就労を中心とした生活を具体的にイメージできる生徒の育成を目指し、特別支援学校高等部新学習指導要領「職業」の内容を、指導の形態別や高等部3ヵ年の系統性等の視点から、指導内容表として整備し、設定した指導内容の是非について実際の授業を通して検証したものである。設定した指導内容の検証では、卒業後の生活を具体的にイメージし、今後の自己の課題を発見するなどの期待した姿が見られ、指導内容の方向性については一定の成果を上げたと思われる。一方、生徒によっては学習レディネスが一部備わっていない等の問題も見られ、設定した各学年の題材ごとの指導内容について、個別に指導のステップを構築していく必要がある等の課題が明らかとなった。

特別支援学校高等部の教科「職業」の指導内容・指導方法の改善 [PDFファイル/660KB]

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