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特集2 輝くセカンドライフのために
 「団塊の世代」という言葉を聞いたことがありますか?
経済企画庁長官も務めた作家の堺屋太一氏の小説名が由来で、
第二次世界大戦後の1947年から1949年の3年間に生まれた世代を指します。
約700万人と人口も多く、日本の高度経済成長を支えてきましたが、
この世代が今年から一斉に定年退職を迎えます。
年金制度への影響やベテラン従業員の不足など、
退職が社会に及ぼす影響の大きさから「2007年問題」とも呼ばれています。
県では、こうした「団塊の世代」の方々の第2の人生をサポートするため、
さまざまな取り組みを行っています。

総合相談窓口「団塊世代交流サロン」
 「自分の持つ資格を生かして就労につなげたい・・」「夫婦で就農したいが、技術がないので指導を受けたい・・」。大分市にある「団塊世代交流サロン」には、退職後の自由な時間を有効に生かそうと団塊世代の方などが相談に訪れます。
 サロンは、昨年5月、団塊世代の要望・相談に応えるため、大分市のソフトパーク内に県が設置しました。開設時間は、毎週土曜日の午前11時から午後7時までで、相談窓口に団塊世代コーディネーターを配置しているほか、同世代が相互に交流できるスペースも確保しています。
 団塊世代コーディネーターの佐藤雅秀さんにサロンの状況を伺いました。
 「相談窓口では、通常、『就職相談』『納税相談』など、受ける相談内容を掲げますが、ここにはそんなものはありません。相談内容を決めてしまうと来る人が狭まりますし、敷居も高くなります。ちょっとのぞいてみようか、世間話でもしに行こうか、と気軽に立ち寄れる場にしたいと思っています。開設以来、就職、趣味のクラブ、NPO法人の立ち上げなど多くの相談を受けました」
 佐藤さんの橋渡しで、NPO法人や趣味のグループに参加したり、自らNPO法人を立ち上げに関わるなど、新しい生きがいに出会った人も現れています。サロンの利用者などが集まって、団塊世代の交流と親睦を目的とした「おおいた団塊くらぶ」も結成されました。
 「団塊世代は、頑固で言うことを聞かないという人もいますが、エネルギーに溢れ、活動的な人が多く、大分市の飲み屋は団塊の世代でもっているという話もあります。このエネルギーを企業のためから、これからは地域活性化のために注いでいただけたらと思います。いよいよ2007年を迎え、今年度退職する人は、これから真剣に第2の人生を考え始めます。このサロンを積極的に活用していただいて、団塊世代の方々が輝くセカンドライフを送っていただけるよう、少しでも力添えができればと思っています」と今後の抱負を語ってくれました。
佐藤さんの写真
佐藤雅秀さん
相談を受けている様子 発表会の様子
「おおいた団塊クラブ」の発会式

セカンドライフは、まず、健康づくりから
 団塊世代が、社会や地域で活躍するためには、まず健康であることが大切です。
 県では、団塊世代を含む壮年者を対象とした健康セミナーを開催し健康づくりをサポートしています。その中で竹田市の「シニア健康・生きがい教室」を取材しました。この教室では、介護予防運動を習得するとともに、地域のリーダーとして介護予防等の施策に取り組むボランティアの育成もめざしています。この日は教室の最終日で、修了証書の交付も行われました。
 「歩くときは背筋を伸ばして、歩幅は広めに!」「ストレッチは、反動をつけずにゆっくりと動かしてください!」館内に講師の声が響きます。受講者は、運動が身体や精神面にもたらす効果を身をもって体感したようです。
 運動の後には、今自分が取り組んでいること、これから地域のためにできることなどをグループで話し合いました。
 「健康マラソンに参加したい」「障がい者との交流などボランティア活動に参加したい」「地域の人びとを集めて、体操を教えたい」。参加者からさまざまな思いが語られました。
 参加者の後藤國太さんに教室の感想を伺いました。後藤さんはソフトテニスに長年親しみ、地域でテニス教室も主催するスポーツマンです。
 「教室に参加したきっかけは、まず自分の健康づくりが目的でしたが、運動の重要性を再認識することができました。この教室などがきっかけとなって、友人を20名ほど集めて介護予防体操や筋力トレーニングなどを定期的に行うようになりました。わたしは団塊の世代より少し上の年代ですが、地域の方々の健康や介護予防の手伝いが少しでもできたらと思っています。自分自身は85歳になってもテニスができることを目標にしています」と語ってくれました。
 健康教室の修了者が、地域の健康づくりのリーダーとして、団塊世代を含む多くの方々の健康の伝道師になってくれそうです。
シニア健康・生きがい教室の様子 後藤さんの写真
後藤國太さん

ベテランパワーは地域の財産
 団塊世代の方々は、さまざまな技術と経験、知識を持っており、地域のリーダーとしても期待されます。退職後も健康で、各地、各分野で活躍していただくため、県ではこれからも団塊世代の活動支援に取り組みます。
「ベテラン人材バンク」に登録しませんか?
団塊世代の皆さんと人材を求める側との出会いの場を提供し、活動参加や活用を橋渡し(マッチング)するため、「ベテラン人材バンク」を設けます。インターネットを利用しますが、申込用紙の提出による登録も可能です。社会貢献活動等への参加・就業を希望する方、人材活用を希望する団体・法人の皆様は、ぜひご登録ください。
活動・活用の例 
1. NPO・ボランティア活動への参加
(短期・長期)
2. NPO法人やボランティア団体へのスタッフ・会員としての入会
3. 専門知識や技術・技能を次世代へ継承するための企業のサポート
4. 企業や団体のアドバイザー活動
5. 企業への就業、仕事の受託
6. 特技・趣味を生かした地域活動への参加
問い合わせ
 
県民活動支援室
TEL097-506-2043
団塊世代交流サロン
〒870-0037大分市東春日町17番20号大分第2ソフィアプラザビル4階
TEL097-514-3040
相談・コーディネート業務
  毎週土曜日11:00〜19:00
  (来所受付18:00まで)
  ご希望に応じて他の曜日設定も可能。
相互交流・自主研修活動
  月〜土曜日10:00〜18:00
  (要事前確認)
 「ベテラン人材バンク」イメージイラスト



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