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特集2
「おおいた教育の日」の取り組みが始まりました			11月1日は何の日かご存じですか? 紅茶の日に灯台記念日、そして「おおいた教育の日」。 大分県では、「教育」について学校、家庭、地域の皆さんで考えてもらおうと、平成17年度から11月1日を「おおいた教育の日」と定めました。
CGでつくったうちわの絵。題して「虫の逆襲」

地域に開かれた学校が子どもたちを変える 宇佐市立駅館小学校
 毎月の公開授業にゲストティーチャーの活用、地域の方の作品を展示した「せんだんギャラリー」。宇佐市立駅館小学校は、地域の方が大勢訪れる、まさに地域に対して「開かれた学校」となっています。
  たとえば、読み聞かせの「お話しバスケットの会」。ゲストティーチャーとして折り紙建築工作を指導する大分県建築士会宇佐支部の皆さんに、地元の書道の達人。理科や英語の授業は大分大学大学院と連携しています。
  また、公開授業は保護者だけではなく、地域の皆さんにも公開されており、毎回百数十名の参観があるとか。どうして地域の方がこんなに参加してくれるのでしょうか。
 「現代社会で、子どもたちの教育を学校だけで担うには限度があります。家庭や地域の協力なしに、教育はなし得ません」同校の廣澤校長の言葉です。家庭や地域に対して学校を開くためには、教職員自身の閉鎖性を改めることや意識改革が必要でした。そして、学校を地域に開くことで保護者や地域の方とのつながりが強まり、信頼感が増したのだそうです。
 「教職員全員が指導し、地域に開かれた学校にすることで、子どもの集中力が高まりました。人や物への接し方がやさしくなりました。すると、学力も高まってくるのです。自分にみんなの目が注がれている、つまずいても見ていてくれる人がいると感じることで、落ち着いて学習ができるようになったのです」
 「教育」を県民みんなで担おう、そのために地域に対して開かれた学校を増やそうと「おおいた教育の日」の取り組みが始まりました。駅館小学校以外にも、公開授業を行う学校が増えています。皆さんもぜひ参観してみてください。「教育」について考えるきっかけになるはずです。
せんだんギャラリーの写真
地域の方の作品の多彩で見事なこと!作品を傷つけないように、子どもたちも注意しています。「せんだんギャラリー」
参観する知事の写真
知事も「ふれあいトーク」でお邪魔しました。
参観しているのは5年生の英語の授業。とても楽しそうでした。
図工の授業をしている写真
6年生の図工は、建築士会宇佐支部の皆さんがゲストティーチャーに。「うみたまご」に「ビッグアイ」うまくできたかな?

親子でものづくりと実験に挑戦 鶴崎工業高校の「鶴工アカデミー」
 「手を打ちそうで怖い」「大丈夫、そんなことないから。力一杯打ってみて」金づちをこわごわ手にした子どもたちが、親や先生、高校生に励まされながら、釘を打っていきます。ここは大分県立鶴崎工業高等学校の実習室。いすづくりに奮闘しているのは、「鶴工アカデミー」のウッドクラフト講座に応募した小学4〜6年生と保護者の皆さんです。2時間もたったころ、組み立てられたいすはバーナーで焼き色をつけられて、見事に仕上がりました。
  ほかにもコンピュータグラフィックを使ったうちわの図案づくりと、電子顕微鏡・七宝焼きの実験講座が開催されました。教員のほか、生徒も補助員として活躍しています。
  付き添いのお父さん、お母さんたちもパソコンに触れてみたり、金づちの使い方のお手本を見せたり、粘土できれいなバラの花をつくったりと、子どもに負けないぐらい熱中しています。みんなとても楽しそうですが、「鶴工アカデミー」の目的は何でしょうか。
 「まず、小学生にものづくりや実験の楽しさを知ってもらうこと。次に、工業高校への理解を深めてもらうことですね。もちろん、親子でふれあう機会づくりにもなります。そして、本校の生徒にとってもメリットがあるのです。小学生を指導することによって、生徒が自分自身を見つめ直すことにもつながりますから」産業デザイン科主任の池永先生の説明です。平成18年に創立100周年を迎える鶴崎工業高校。「鶴工アカデミー」のほかにも授業公開などを通して地域の方の学校への理解を深めてもらいながら、21世紀を担うエンジニアやものづくりの専門家を育成しています。
 「3〜4年ほど前から始めましたが、中には毎年来ているお子さんもいます。『鶴崎工業に進学したい』と言われると、非常にうれしいですね」
  地域に開かれた学校が、親子のふれあいの場も提供する―こんな試みを多くの地域に広げようと取り組みを進めています。
  明日を担う心豊かでたくましい子どもを育てるためには、県民の皆さん一人ひとりの「教育」への理解と関心が必要です。皆さんも「おおいた教育の日」の取り組みや学校の公開授業などを通して、「教育」に参加してみませんか。
おおいた教育の日 シンボルマーク おおいた教育の日 シンボルマーク
  教育(Education)の頭文字「E」をモチーフに、学校・家庭・地域社会の3要素が相互に協力し合い、未来を担う子どもたちをやさしく温かく包み込み、育成するように願いを込めています。
  外側の大人たちは大海原を表す青色、中心の子どもたちは、無限大(∞)の可能性を秘めた新芽を表す黄緑色でデザインしました。
  デザインを公募した結果、135点の作品の中から、杵築市の佐藤大作さんが最優秀として選ばれたものです。
 2人の女の子の写真  作品を作っている様子の写真 釘を打っている様子の写真
ビーズを釉薬の上にのせるのが難しかった。でも、できばえに満足。 七宝焼きの後はオーブンクレイ(オーブンで焼いて堅くする粘土)で作品づくり。 その調子、その調子。釘がまっすぐ入ってる。
第17回 大分県立鶴崎工業高等学校 産業デザイン科生徒作品展
生徒作品(椅子)の写真 日時:平成18年2月18日(土)〜25日(土)
  10:00〜18:00(最終日は15:00まで)
場所:イリス(九電コミュニティプラザ)
  大分市金池町2-4-6
展示作品:
産業デザイン科在校生120名が制作したイラストレーション、ポスター、コンピュータグラフィック、照明器具、製品模型、木工家具、インテリアパース、写真、陶芸 ほか

問:鶴崎工業高等学校産業デザイン科
  TEL 097-527-5261

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