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国や大分県庁などの地方公共団体が職務上作成した文書です。明治4年の廃藩置県により大分県が誕生した以降の公文書約6万3千点(うち電子公文書約4千5百点)を収蔵しています。保存している公文書の大半は紙に書かれており、世界に一点しか存在しない大変貴重な歴史資料です。
「官省進達留 壬申一月~六月」
明治5(1872)年1月から6月までの大分県から国への報告や伺いなどを綴じた簿冊です。明治5(1872)年1月に大分県初代長官(後の知事にあたる)の森下景端(もりしたかげなお)が元府内県に到着したことを申し出た「到着御届書」、仮庁舎を旧本陣幸松平三郎宅(大分市勢家町)に設置した旨の報告「仮庁御届書」など、貴重な史料が多く収められています。
「縣治概略」
「縣治概略(けんちがいりゃく)」は、明治4(1871)年11月から明治12(1879)年12月までの間に、大分県が県民へ出した布達や伺・届等が編年で纏められたもので、「大分縣用箋」3292丁に墨書された全25巻の和綴本です。内容は政治・経済分野など多岐にわたっており、草創期の大分県政を知る上で欠かすことができない史料群です。
国や大分県庁などの地方公共団体が作成した、公文書以外の資料です。県の条例、規則等を収めた大分県報、統計書、報告書、パンフレットなど約3万6千点を収蔵しています。
「大分県管内地図 全」(明治14年)
当館が収蔵する地図の中で、最も古い大分県の地図です。
当時の各郡を色分けして示し、余白部分に大分・竹田・別府・佐伯・中津・日出・臼杵・豆田など十六の町の略図が載っています。
「大分県写真帖(明治40年)」
明治期に発行された写真帖です。大分県内の主な建築物・名勝地・産業・町並みなどを写真と説明文で紹介しています。
「大分県報」
地方公共団体が条例や規則を制定したときには、それらを公布することが法律で定められています。
「大分県報」は、県の条例や規則のほか、公告や告示などを県民の皆さんにお知らせするために発行されたものです。
「大分県統計年鑑(統計書)」
大分県の人口、経済、社会、文化などの各分野にわたって基本的な統計資料を総合的に収録したものです。
「私の地位」(大分県知事官房/昭和3年発行)
数字ばかりで難しい「統計書」をわかりやすくするために作成された行政資料です。
人口、産業、教育など、いろいろな分野で大分県と他県を比較したランキング本で、カラーのイラスト表もあり、当時は畳表や金・銀・水産加工物などが全国の上位にランクインしていたことがわかります。
『広報誌』
左「縣政の窓」(昭和23(1948)年)、右「県政のあゆみ」(昭和30(1955)年)
「第21回国民体育大会(ポスター) 」
昭和41(1966)年10月に大分県で開催された「第21回国民体育大会」のポスターです。
「2002 FIFA WORLD Cup KOREA JAPAN OITA(ポスター)」
平成14(2002)年に大分県で開催された「FIFAワールドカップ」(サッカーワールドカップ)のポスターです。
民間の団体や個人が作成した、大分県のことに関する資料です。地図や観光案内、写真集、ポスター、郷土誌など約3万6千点を収蔵しています。
『鳥瞰図』
「別府温泉御遊覧の志を里」
『観光案内ポスター』
左「水郷日田観光祭(川開き)」、中「秋の耶馬渓 深耶馬渓麗し谷」、右「花火大会 夏の別府」
『引札』
左「青筵卸商並ニ諸品仲買 豊後速見郡日出町 松木万市」、右「銘酒玉川 速見郡御越町 醸造元 高橋酒場」
熊毛村文書、下北津留村文書、千歳村大木区文書など約1万8千点を収蔵しています。
「熊毛村文書」
「下北津留村文書」
収集した貴重な資料を後世に伝えるために、年代の古い公文書から順にマイクロフィルムやデジタル画像を撮影し、保存・利用に供しています。マイクロフィルムやデジタル画像を撮影した資料のうち、痛みの激しい資料や貴重な資料、利用頻度の高い資料などは複製本を作製し、閲覧に供しています。
左上「マイクロフィルム」、右上「複製本(白黒)」
左下「デジタル画像(DVDディスク収納)」、右下「複製本(カラー)」
「県治概略」「大分県報」「統計書」などの複製本の一部は閲覧室に配架しています。