特集1 進む社会資本整備 特集2 食の安全・安心を考える 〜後編〜 特集3 別府アルゲリッチ音楽祭 風紋 しっかり抱いて、下に降ろして、歩かせる トピックス 県民ひろば 心ひらいて とよの国の食彩

アルゲリッチさんが初めて大分県を訪れたのは１９９４年。それは大分市でのコンサートに出演するためでしたが、その際に別府を訪れ、風光明媚なこのまちを一目で気に入りました。    このことが縁となり、別府市からの「ビーコンプラザ・フィルハーモニアホールの名誉音楽監督に」との要請をアルゲリッチさんは快諾。別府のまちで「音楽家と聴衆がともに育ち、ともに楽しむ音楽祭を開きたい」との思いを抱くようになりました。    もう一つ、アルゲリッチさんは別府で音楽祭を始めた理由を「私の友人、伊藤京子さんがいたから」とおっしゃっています。ピアニストの伊藤さんはアルゲリッチさんの愛弟子であり、30年来の友人。アルゲリッチさんとともに音楽祭を立ち上げ、現在、総合プロデューサーを務めておられます。    音楽祭開催の気運をつくるため、お二人はまず、別府の人たちにクラシック音楽の楽しさを理解してもらいたいと「プレコンサート」をスタートしました。第１回の「別府アルゲリッチ音楽祭」が開催されたのはその３年後の１９９８年。今や国内外に名をはせる国際音楽祭は、こうして産声を上げたのです。    音楽祭の運営組織は２００７年に財団法人化し、「財団法人アルゲリッチ芸術振興財団」として新たなスタートを切りました。音楽芸術を人づくりの社会インフラ（基盤）と位置づけ、音楽を通じて教育や地域に貢献していきたいと、音楽祭以外のさまざまな活動にも力を注いでいます。    活動の一つが「ピノキオコンサート」。第１回音楽祭から続けられている子どものための無料コンサート、アーティストを派遣する学校訪問コンサートなど、音楽を通じて、子どもたちの心を豊かに育むことを目指しています。    また、生前クラシック音楽を愛し、遺産の一部を音楽祭にご寄付いただいた乗松和男医師をしのんで「乗松記念コンサート（病院訪問コンサート）」も実施。音楽祭のみならず、こうした活動を通じて音楽芸術の輪を広げ、子どもたちの人間形成や豊かな地域社会の創造に貢献したい、そう願って財団は活動を続けています。100年先の未来を見据えて―。    今年のテーマは「音楽の未来」。    初企画「デュオの響演」では、ヴァイオリン界の奇才、ギドン・クレーメルさんとアルゲリッチさんの顔合わせが日本では約22年ぶりに実現。デュオの醍醐味をご堪能ください。    名物企画「マラソンコンサート」では音楽祭出演者のほぼ全員が集結。若手演奏家を「育む」という目的のもと、桐朋学園オーケストラが世界のトップ・アーティストとさまざまな協奏曲を共演します。 5/11(月) 18:00開演 音楽祭オープニング 大分県出身若手演奏家コンサート ビーコンプラザ国際会議室 全席自由 無料（要整理券） 5/13(水) 19:00開演 公開ブラス・マスタークラス〜金管楽器〜 講師　セルゲイ・ナカリャコフ ビーコンプラザ国際会議室 全席自由1,050円 5/15(金) 19:00開演 デュオの響演 出演 マルタ・アルゲリッチ　ギドン・クレーメル セルゲイ・ナカリャコフ　ほか ビーコンプラザ フィルハーモニアホール 全席指定12,600〜2,100円 5/16(土) 13:00開演 オペラ・マスタークラス 受講生コンサート ビーコンプラザ中会議室 全席自由1,050円 5/17(日) 16:00開演 マラソン・コンサート〜協奏曲と室内楽〜 出演 マルタ・アルゲリッチ　ギドン・クレーメル 出口正子　ユーリー・バシュメット　ほか iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ 全席指定12,600〜2,100円 5/18(月) 19:00開演 公開ヴィオラ・マスタークラス 講師　ユーリー・バシュメット iichiko総合文化センター リハーサル室 全席自由1,050円 ※チケットはプレイガイド等にて２月28日（土）より発売（詳細は下記ホームページをご覧ください） 財団法人アルゲリッチ芸術振興財団 0977-27-2299 http://www.argerich-mf.jp/

【前へ】　【次へ】