新時代おおいた　VOL.39（2005年3月発行）

　こんなかわいいメジロのイラストを最近（さいきん）よく目（め）にしませんか？これは、3年後（ねんご）の2008年（ねん）（平成（へいせい）20年（ねん））に大分県（おおいたけん）で開催（かいさい）される、第（だい）63回国民体育大会（かいこくみんたいいくたいかい）と第（だい）8回全国障害者（かいぜんこくしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）（障（しょう）スポ大会（たいかい））共通（きょうつう）のマスコットキャラクターです。

　大分（おおいた）の県鳥（けんちょう）・メジロをイメージしたこのマスコットキャラクターは、全国（ぜんこく）の皆（みな）さんからデザインを募集（ぼしゅう）して決定（けってい）しました。マスコットキャラクターの愛称（あいしょう）も同（おな）じように皆（みな）さんから募集（ぼしゅう）し、3月末（がつまつ）には決（き）まります。
　スポーツをしていないので、国体（こくたい）などは自分（じぶん）には関係（かんけい）ない、と思（おも）っている方（かた）がいるかもしれません。でも、選手（せんしゅ）として出場（しゅつじょう）しなくても、さまざまな形（かたち）で国体（こくたい）・障（しょう）スポ大会（たいかい）に参加（さんか）することはできます。マスコットキャラクターの愛称（あいしょう）を考（かんが）えることや、式典（しきてん）や競技会場（きょうぎかいじょう）でのボランティアなど、いろんな場面（ばめん）で活躍（かつやく）の場（ば）が見（み）つかるはずです。
　県（けん）では今（いま）、皆（みな）さんの知恵（ちえ）で国体（こくたい）・障（しょう）スポ大会（たいかい）を盛（も）り上（あ）げようと「やってみたいボランティア・できるボランティア」について、意見（いけん）を募集（ぼしゅう）しています。
　「観客（かんきゃく）に大分国体（おおいたこくたい）やごみゼロおおいた作戦（さくせん）のロゴマークが入（はい）った袋（ふくろ）を配（くば）ろう」「県外（けんがい）からやってきた人（ひと）とこんな交流（こうりゅう）をしてみたい」「大分（おおいた）の観光地（かんこうち）や特産品（とくさんひん）を県外（けんがい）の人（ひと）に知（し）ってもらうために、ガイドブックを作（つく）ろう」など、どんなことでもかまいません。
　「みんなが主役（しゅやく）」の大分国体（おおいたこくたい）・障（しょう）スポ大会（たいかい）をつくるために、できるボランティア・やってみたいボランティア活動（かつどう）について、意見（いけん）を出（だ）してみませんか。　

http://www.pref.oita.jp/19000/bosyu/volunteer/

国体・全国障害者スポーツ大会豆知識

Q.大分（おおいた）で国体（こくたい）を開催（かいさい）したことはあるの？
A.昭和（しょうわ）41年（ねん）に第（だい）21回大会（かいたいかい）が開催（かいさい）されました。

大分国体のシンボルマーク Q.大分国体（おおいたこくたい）のシンボルマークは何（なに）を表（あらわ）しているの？
A.左（ひだり）のオレンジは星（ほし）を、右（みぎ）の緑（みどり）は緑豊（みどりゆた）かな大分（おおいた）の山並（やまな）みを表現（ひょうげん）しています。

Q.有名（ゆうめい）な選手（せんしゅ）が国体（こくたい）に出場（しゅつじょう）したこともあるの？
A.サッカーの小野伸二選手（おのしんじせんしゅ）や大（だい）リーグの松井秀喜選手（まついひできせんしゅ）も出場（しゅつじょう）したことがあります。昨年（さくねん）の埼玉大会（さいたまたいかい）では卓球（たっきゅう）の福原愛選手（ふくはらあいせんしゅ）も参加（さんか）しました。

Q.国体（こくたい）の正式競技（せいしききょうぎ）はいくつあるの？
A.大分国体（おおいたこくたい）では陸上競技（りくじょうきょうぎ）、水泳（すいえい）、サッカー、テニスなど37競技（きょうぎ）。ほかに公開競技（こうかいきょうぎ）として高校野球（こうこうやきゅう）（硬式（こうしき）・軟式（なんしき））、デモンストレーションとしてのスポーツ行事（ぎょうじ）としてゲートボールやドッジボールなどがあります。

Q.最近（さいきん）の国体（こくたい）での大分県（おおいたけん）の成績（せいせき）は？
A.平成（へいせい）15年（ねん）の「NEW!!わかふじ国体（こくたい）」（静岡県（しずおかけん））、平成（へいせい）16年（ねん）の「彩（さい）の国（くに）まごころ国体（こくたい）」（埼玉県（さいたまけん））ではともに19位（い）で、「10位台（いだい）の定着（ていちゃく）」という目標（もくひょう）が達成（たっせい）されました。

Q.「全国障害者（ぜんこくしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）」はいつ始（はじ）まったの？
A.平成（へいせい）13年（ねん）の宮城大会（みやぎたいかい）からです。それまでは、「全国身体障害者（ぜんこくしんたいしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）」「全国知的障害者（ぜんこくちてきしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）」とにわかれていました。

Q.全国障害者（ぜんこくしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）では、どんな競技（きょうぎ）を行（おこな）うの？
A.個人競技（こじんきょうぎ）ではフライングディスクや水泳（すいえい）、陸上競技（りくじょうきょうぎ）など、団体競技（だんたいきょうぎ）では5人（にん）で行（おこな）う車椅子（くるまいす）バスケットボールや10人（にん）で行（おこな）うグランドソフトボールなどです。

＊大分国体（おおいたこくたい）のホームページに、「２００８大分国体（おおいたこくたい）・全国障害者（ぜんこくしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）クイズ」が掲載（けいさい）されています。全問正解（ぜんもんせいかい）すると、記念品（きねんひん）があたります。正解（せいかい）は必（かなら）ず国体（こくたい）のホームページの中（なか）や、この特集（とくしゅう）ページにありますよ。皆（みな）さんも挑戦（ちょうせん）してみてください。

http://www.pref.oita.jp/19000/quiz/

目指（めざ）すは全国（ぜんこく）、そして世界（せかい）へ

大月葵斐（おおつきあおい）さん（18歳（さい））

　平成（へいせい）15年度（ねんど）の静岡国体少年（しずおかこくたいしょうねん）の部（ぶ）、全国高校選抜（ぜんこくこうこうせんばつ）レスリング選手権大会（せんしゅけんたいかい）、平成（へいせい）16年度（ねんど）のJOCジュニアオリンピックカップ、全国高校総体（ぜんこくこうこうそうたい）、そして埼玉国体少年（さいたまこくたいしょうねん）の部（ぶ）、この5大会（たいかい）すべてで「優勝（ゆうしょう）」の栄誉（えいよ）に輝（かがや）いたのが、佐伯市（さいきし）の日本文理大学附属高等学校（にほんぶんりだいがくふぞくこうとうがっこう）レスリング部（ぶ）3年生（ねんせい）の大月葵斐（おおつきあおい）さんです。
　柔道（じゅうどう）を練習（れんしゅう）するかたわら、「体（からだ）を引（ひ）き締（し）めよう」と小学校（しょうがっこう）6年生（ねんせい）から始（はじ）めたレスリングで頭角（とうかく）をあらわした大月（おおつき）さん。毎日（まいにち）の練習（れんしゅう）の成果（せいか）が5冠（かん）となって実（み）を結（むす）びました。すでに大学進学（だいがくしんがく）も決定（けってい）し、3月（がつ）からは東京（とうきょう）での新生活（しんせいかつ）が始（はじ）まります。大学生（だいがくせい）になっても、国体（こくたい）では大分県（おおいたけん）の「ふるさと選手（せんしゅ）」として登録（とうろく）し、大分（おおいた）の皆（みな）さんの応援（おうえん）を受（う）けて頑張（がんば）ってもらいたい、というのが勝龍三郎監督（かつりゅうざぶろうかんとく）はじめ周囲（しゅうい）の方々（かたがた）の願（ねが）いです。
　平成（へいせい）17年度（ねんど）からは国体成年（こくたいせいねん）の部（ぶ）での出場（しゅつじょう）となりライバルが増（ふ）える上（うえ）、競技（きょうぎ）ルールも国際（こくさい）レスリング連盟（れんめい）が変更（へんこう）した新（しん）ルールに変（か）わるため、練習（れんしゅう）にも厳（きび）しさが増（ま）すようです。
　来年（らいねん）の目標（もくひょう）は？
　　－まず、大学選抜選手権（だいがくせんばつせんしゅけん）での優勝（ゆうしょう）、それから国体出場（こくたいしゅつじょう）です。
　では、3年後（ねんご）、2008年（ねん）の目標（もくひょう）は？
　　－大分国体成年（おおいたこくたいせいねん）の部（ぶ）での優勝（ゆうしょう）、そして北京（ぺきん）オリンピックですね。
　大月（おおつき）さんの視線（しせん）は日本（にほん）を越（こ）え、はるか世界（せかい）に向（む）かっているようです。


正面（しょうめん）タックルをかける	巻（ま）き投（な）げをかけている大月葵斐（おおつきあおい）さん

全国障害者（ぜんこくしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）に参加（さんか）して

藤原知子（ふじわらともこ）さん（13歳（さい））

　大分県糸口学園（おおいたけんいとぐちがくえん）から宇佐養護学校（うさようごがっこう）に通（かよ）う藤原（ふじわら）さんは、第（だい）4回全国障害者（かいぜんこくしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）（彩（さい）の国（くに）まごころ大会（たいかい））で、800m、1,500m、リレーの3種目（しゅもく）に出場（しゅつじょう）しました。小学校（しょうがっこう）5年生（ねんせい）から走（はし）り始（はじ）め藤原（ふじわら）さんは、ライバルに負（ま）けると悔（くや）し涙（なみだ）を流（なが）すこともあるそうです。指導（しどう）している徳田（とくだ）さんは「陸上競技（りくじょうきょうぎ）を続（つづ）けることで、人（ひと）に負（ま）けたくないという思（おも）い、前向（まえむ）きな競争心（きょうそうしん）が育（そだ）つ、それは社会（しゃかい）での自立（じりつ）にもつながる」と励（はげ）まします。藤原（ふじわら）さんの目標（もくひょう）は、「自分（じぶん）の力（ちから）で全国大会（ぜんこくたいかい）に行（い）くこと」。その目標（もくひょう）に向（む）かって、今日（きょう）も練習（れんしゅう）を続（つづ）けていきます。


	藤原知子（ふじわらともこ）さん

全国障害者（ぜんこくしょうがいしゃ）スポーツ大会（たいかい）に参加（さんか）して

福田直美（ふくだなおみ）さん（23歳（さい））

　障害物（しょうがいぶつ）に触（ふ）れないよう、注意（ちゅうい）しながら車椅子（くるまいす）で上手（じょうず）にすり抜（ぬ）け、ゴールまでのタイムを競（きそ）う「スラローム」で彩（さい）の国（くに）まごころ大会（たいかい）に出場（しゅつじょう）した福田（ふくだ）さん。「以前（いぜん）、器械体操（きかいたいそう）をやっていたこともあり、体（からだ）を動（うご）かすことが好（す）きです」という福田（ふくだ）さんは、国立別府重度障害者（こくりつべっぷじゅうどしょうがいしゃ）センターで筋力強化（きんりょくきょうか）や体力向上（たいりょくこうじょう）のため、スポーツを取（と）り入（い）れた訓練（くんれん）を始（はじ）めて約（やく）1年半（ねんはん）。全国大会（ぜんこくたいかい）に出場（しゅつじょう）したことでバリアフリー化（か）が進（すす）んでいない場所（ばしょ）での苦労（くろう）も体験（たいけん）しました。
　「そういう部分（ぶぶん）への配慮（はいりょ）が広（ひろ）がると、楽（らく）になりますね。訓練（くんれん）を終（お）えても、スポーツはずっと続（つづ）けたい」と語（かた）ってくれました。

福田直美（ふくだなおみ）さん