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県政だより 新時代おおいた VOL.39
県政だより 新時代おおいた vol.39 表紙写真
vol.39 2005年3月発行
特集1 大分から全国に、アジアに発信“The おおいた”ブランド

特集2 「いきいきと働きたい」あなたを応援します

特集3 こども県政だより3 みんなが主役・大分国体/障スポ大会

風紋 「ビジネス・ゲームの試み」

地産地消・とよの国の食彩

県民レポーターによる訪問記

心ひらいて

風の四季

地域の風だより

県内の各世帯に配布(奇数月に発行)しています。 ご意見・ご感想をお聞かせください。     メール a10400@pref.oita.lg.jp
【表紙の写真】 全国高等学校選抜レスリング選手権大会目指して練習に励む
日本文理大学附属高等学校2年生・矢野吉住さん

 
 日本文理大学附属高等学校レスリング部は、国体の最重点強化競技団体としての指定を受けています。部員全員が寮生活を送りながら、朝・夕方・夜と毎日厳しい練習を行っています。「今年の目標は、まず3月末に行われる高校選抜です。優勝目指して頑張ります」という矢野さんは、もうすぐ卒業する3年生に変わり、部を引っ張っていくことになる2年生です。
  平成16年度の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)では2位の成績を残した矢野さん。「平成20年度の大分国体では、成年の部になります。この階級(60kg級)は層が厚いので、今まで以上に頑張らなければ」と気を引き締めます。


特集
大分から全国に、アジアに発信「The・おおいた」ブランド

 「スローフード」や「地産地消」、「食の安全・安心」といった言葉を耳にする機会が多くなりました。素早く、手軽に口にすることのできるファストフードが広まる一方、「おいしさ」「品質」「安全性」「産地」にこだわりを持つ消費者も増えています。
 豊かな自然に恵まれた大分県には、新鮮でおいしい食材がたくさんあります。よりおいしいもの、安全なもの、産地が確かなものを求める消費者に大分の農林水産物をアピールし、新たな市場や販路を開拓しようと、”The・おおいたブランド“を目指す産地づくりの取り組みが始まっています。
 
 伝統のブランド 
乾しいたけ
大分しいたけ、ブランドシール 
  品評会では6年連続・38回の団体優勝、国内生産量の30%以上が大分県産。大相撲の優勝力士にも贈られる「乾しいたけ」は、質量ともに日本一を誇る大分の代表的なブランドです。
  生産者の一人、平成16年の第52回乾椎茸品評会「香信」の部で農林水産大臣賞に輝いた、三重町の首藤岩光さんにお話を伺いました。
「気候がシイタケにちょうどいいんでしょう。山の中は寒いし、雪も降る。また、台風の雨や雷もシイタケにはいい刺激になります。
 何より、良いほだ木と種こまが必要ですね。また、品評会に出品できる良質なものはわずかですから、生産量を多くすることも必要です」
  大分で行われているシイタケの栽培方法は、クヌギなどを伐採して原木(ほだ木)とし、そこに菌を植えつける「原木栽培」です。農薬や肥料を使わずに、水と太陽、樹木の養分だけで育てられた大分産の乾しいたけは、安全・安心でおいしいと全国的にも評判が高く、8割が贈答用として使われるほどです。
 その流通を引き受けている大分県椎茸農業協同組合(OSK)の但馬参事は「昨年、東京の三越百貨店の百周年記念イベントに出店し、1日で200万円以上を売り上げました。
しいたけ料理のレシピを広め、良質でおいしい大分産の乾しいたけをもっと普及させたいですね」と意欲的です。
 しかし、平成15年に中国産等の乾しいたけを大分産と偽って表示する「産地偽装表示」事件が起こりました。産地偽装表示が続けば、消費者の信頼が失われてしまいます。
 そこで、県では乾しいたけの製造・販売業者等への調査・指導を強化するとともに、乾しいたけの産地表示に対する信頼性を向上させるため、「大分しいたけトレーサビリティシステム」の構築を進めています。生産者、市場、袋詰業者と行政とが一体となった取り組みで、伝統のブランドを守ろうとしているのです。

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シイタケを収穫している首藤さん夫妻
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肉が薄くヒダが美しい「香信」
首藤さんのほだ場(三重町)
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OSK倉庫で入札前に
乾しいたけを調べる
仲買い業者
天白どんこ
   
 新しいブランド 
豊の活ぶり
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箱詰めされて出荷される「豊の活ぶり」
 年の瀬の蒲江町上入津で、早朝からブリの水揚げが始まりました。発泡スチロール製の箱に詰められたブリは次々とトラックに載せられ、正月用のブリとして、県内外の市場まで運ばれます。箱に描かれているのは「豊の活ぶり」のロゴマーク。県内の養殖漁業の生産量の60%以上を占めるブリにこのブランド名をつけたのは平成9年度のことです。
 しかし、水産物消費量の減少や輸入水産物の増加により、「豊の活ぶり」の価格も低迷しています。そこで、「豊の活ぶり」の品質向上と消費拡大を図るための新たな取り組みが始まりました。
  統一した固形飼料を使用することでブリの品質を向上・均一化し、出荷されたブリの高鮮度を保持するため、出荷基準の策定と実践に取り組んでいます。また、生産者の顔がわかるシールの貼付や商談会の開催、各種イベントへの出品等で「豊の活ぶり」ブランドの定着を図っています。  

 

 アジアに飛び立つおおいたブランド
 昨年9月、上海の「中国国際食品飲料展」に大分産のナシが初めて出品され、非常に好評でした。
 また10月には、香港で2回目の「大分県食品フェア」が開催されました。前回同様、鶏飯、菓子、水産加工品、酒類等のほか、新たにナシやカボスなどの青果物を加え、92品目が出品されました。2〜3日で売り切れる商品もあり、商談会にも多くの業者が来場しました。
 さらに、今年2月に上海で開催された「大分ブランド展示商談会」では、食品のほか内装材など14品目が展示されました。
  「おいしい」「高品質」そして「安全」な大分の食材が、上海や香港の食卓にならぶ日もそう遠くなさそうです。

 大分の豊かな自然は、安全でおいしい山の幸・海の幸をはぐくんでくれます。そして、生産者や流通業者、研究者は、品質をさらに向上させよう、ブランドイメージを守ろう、新たな市場を見つけよう、と日々努力して創意工夫を重ねています。こうして付加価値を高められた大分の農林水産物は、県内だけでなく全国各地、そしてアジアにまで”The おおいた“ブランドとして発信されていくのです。

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「中国国際食品飲料展」に出品された
大分産(日田)のナシ(上海)
大分の食材がいっぱいの
「大分県食品フェア」(香港)





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