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epi.25 働く女性応援企業 鶴崎海陸運輸株式会社を取材しました!

印刷ページの表示 ページ番号:0122056568 更新日:2023年4月25日更新

世界が舞台の総合物流企業

 

株式会社マイダスコミュニケーション

鶴崎海陸運輸株式会社は、世界を舞台に大分で船舶代理店業や輸出入手続きから港湾荷役、製品出荷までを行う総合物流企業です。1960年の創業以降、グループ企業と連携をとりながら、港湾運送、船舶代理店、通関、ポートサービス、石油販売、システム開発等、多角的事業展開により大分の経済を貿易の点から支えています。

2016年に施行された女性活躍推進法により、現在では「女性活躍」を標榜する会社も増えてきたように感じます。しかし、女性活躍のための制度を導入するのは、一朝一夕にできることではありません。

今回お話を伺った鶴崎海陸運輸は、地域と共に大分港での貿易を支えてきた創業60年の企業。30年前から女性社員を長く、広く活用するための組織づくりに挑戦し、女性のキャリアアップに向けた教育の拡充や女性の管理職への登用、職域の拡大への取り組み等、女性が活躍できる環境を整えてきました。 

30年前は考えられなかったことが普通になっている

後藤さん画像 「私が入社した当時は、育休を利用する人はいませんでした。」そう口火をきってくださったのは、勤続30年の後藤さん。

現在はシステム事業部マイコングループの係長として、第一線で活躍しているキャリアウーマンです。後藤さんによると、以前は「寿退社」が一般的で、女性が仕事を長く続けられる環境がなかったのだとか。

しかし、鶴崎海陸運輸では、「育児休業法」が成立したのと同時期に、育児休業を制度として導入。1993(平成5)年には、初めて育休を取得する社員が現れました。家事・育児がもっぱら女性の役割とする「性別役割分業」の意識や実態が根強く残っていた当時の日本においては画期的だったといいます。

「でも、制度自体は整ったものの、すぐに周囲の理解を得ることはなかなかできなかったそうです。」後藤さんがつぶやくと、そうそう、と深くうなずきながら勤続20年目の田中さんも同調されました。

「当時の諸先輩方の話を聞くと、周囲に対し、育休を取得することに負い目を感じたりと、苦労されていたと思います。」そんな田中さんですが、育休後に見事に職場復帰されています。「諸先輩方が実績を作ってくれていたので、私の時は比較的、育休を取りやすかったと感じています。加えて、社内結婚なので、周囲の理解も得られやすかったという側面もあると思いますけれど。」とニッコリ。その話を聞いて「今年2度目の育休から復職しました。」と応えてくれたのは、勤続10年目の樋口さん。現在は以前と異なり、職場全体で理解し、サポートしてくれているそうです。

異なる職場環境の中でも、それぞれで活躍できることが共通点

模型画像 産休・育休を取得しやすい環境にあることは、理解できました。では、キャリアの面ではどうでしょうか。そう筆者が質問を投げかけると、3人とも顔を見合わせてしまいました。「実は私たち部署がそれぞれ違うので、働き方も仕事内容も異なります。」と苦笑い。例えば後藤さんが所属するシステム事業部は、比較的残業が発生しやすい部署。業務量の多さで言えば、田中さんが所属する港湾部輸出入グループも負けていません。両部署とも男性社員が多いのですが、そんな中でも仕事は性差なく平等に任せてもらえるそうです。

「ずっと興味があるシステムの仕事をしてきました。でも残り10年ほどで定年を迎えます。将来のことを考えると、もう少し仕事の幅を広げたいと思って、資格の勉強をしているところです。」と後藤さんがやる気を見せたかと思えば、田中さんも「私も子育てがー段落したし、仕事を頑張っている姿を子供に見せるのも教育ですから、通関以外の仕事にもチャレンジしてみたいです。」とやる気を示されました。社内に複数の部署があるため、退職をせずとも興味ある分野を学べ、柔軟に挑戦できるのも鶴崎海陸運輸ならではなんですよ!と笑顔で語ってくれました。

女性が活躍できる職場づくりは、先輩たちの頑張りのおかげ

樋口さん画像一方人事部に所属する樋口さんは、「私は入社1年目に社会保険関係に携わり、給与や総務関係等、年々できる仕事が増えてきているなと感じています。今年9月に復職したばかりで、今は時短勤務で仕事と育児のバランスを取りながら働いています。」と、復職後も育児と仕事の両立が出来ているそうです。

んな樋口さんに対して、「そうか!まだ子供が小さいからね。」と笑顔の後藤さんに、「3歳と1歳だっけ?いつも何をして遊んでいるの?」と尋ねる田中さん。「土日は近くの公園でどんぐりや虫を見つけに散策しています。」という樋口さんの話を聞いて、「かわいいね!」と盛り上がっていました。それぞれの部署が離れており、1年ぶりくらいに再会した3人だというのに、すごく仲が良さげです。不思議に思って尋ねると、鶴崎踊りやつるかい納涼祭、社内レクリエーション等で年に数回しか、顔を合わせる機会が無いこともあり、機会さえあれば女性社員はここぞとばかりにおしゃべりに花を咲かせているそうです。女性社員が少ない会社だからこそ、女性の結束力が高まっているというお話を聞いて、深く納得しました。

現在、鶴崎海陸運輸では社員750人のうち、女性社員は50人以下。圧倒的に女性社員が少ない会社ですが、女性社員が少ないからこそ会社全体が女性活躍に対して理解を示しており、女性が働きやすい環境が鶴崎海陸運輸には整っています。といっても、その動きが加速したのは本当にこの十数年だそうです。役職にしても、法整備が進んだことを背景に、2017(平成29)年に後藤さんが係長に昇格したタイミングで10年後輩の田中さんも係長に任命され、お二人は女性初の役職者になりました。現在の女性役職者は3人、女性が輝く職場作りを加速させています。

最後に、樋口さんはこう付け加えてくれました。「今ある鶴崎海陸運輸での職場環境は、会社が育児休業等に関する制度整備、キャリアアップに向けた教育拡充、そして業務における職域の拡大等、女性が前向きにチャレンジできる職場環境を整えてくださったおかげであり、また、これまでの諸先輩方がライフステージやライフイベントに合わせた柔軟な働き方を示してくださったからこそ、その恩恵を受けているのが私たちの世代です。今後、長くキャリアを重ねることが可能だと思うと、本当にありがたいですね。」鶴崎海陸運輸の女性社員は、感謝の心を胸に、今日もみなさん第一線で活躍しています。

会社概要

企業名鶴崎海陸運輸株式会社
事業内容港湾運送、船舶代理店、通関、ポートサービス、石油販売、システム開発等
設立 1960年
所在地 〒870-0196 
大分市大字三佐1000番地
TEL 097-521-6112
URL http://www.tsurukai.co.jp/

※ 2021年3月現在