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子ども子育て応援県民会議
今年も公募委員など新委員を迎え、「おおいた子ども子育て応援県民会議」が開催されました。
テーマは「子育て満足度日本一の大分県」づくりです。子育て世代の方々へのアンケート調査によると、理想的な子どもの数2.48人に対し、実際の子どもの数は1.77人です。子育て世代の方々は実際よりももっと子どもが欲しいと思っているわけで、国や地方が適切に応援すれば、少子化にも歯止めがかかるのだと思います。そんな思いで「子育て満足度日本一」に取り組んでいます。
子育て支援の第一は経済面での支援です。国では子ども手当を開始しましたし、大分県でも保育料や医療費の支援をしています。これに関して県民会議の委員からの「それもありがたいが、やはり社会全体で子ども子育てを応援しているという気持ちが見えてこないと経済的支援にも戸惑いを感じる。」という声にドキリとさせられました。
子育てと仕事を両立できるように、保育所の整備も進められていますが、一時預かり、病児保育といったきめ細かな保育サービスが必要だという意見にも教えられました。また、保育と教育の一体的な取り組みが遅れているというお叱りもいただきました。
男性の育児参画についても盛り上がりました。その広報啓発のために作成した漫画「スタンドバイミー パパはここにいる」は大変好評でした。多くの方に読んでいただきたいと思います。
そんな中で、ひとり親家庭や両親と一緒に暮らせない子ども達への支援の重要性にも議論は及びました。
また、心痛む児童虐待の問題についても厳しい指摘がありました。虐待の未然防止、早期発見・早期対応、その後のケアに力を入れていかなければなりません。
子ども子育ての問題は奥が深く、課題も多いのですが、大事なことは地域を挙げて子育てを温かく見守っていることを子育て中の方々に実感してもらうことだと思います。そんなこともあって、今年度から、子育てに関するあらゆる相談に24時間365日対応する「いつでも子育てほっとライン」を開設しました。昼夜を問わず多くの相談が寄せられ、改めて子育てに悩みを持つ人が多いことを知りました。
それでも、子育てサービスを積極的に受けてくれる方、相談に来られる方は良い方で、それができずに一人で悩んでおられる方にどう対応するかという問題提起もありました。子育ての孤立感、不安感を持つ方々のところに出向いて相談、支援を行うことも重要だと思います。
「子育て満足度日本一」はなかなか道遠しですが、皆さんと一緒に推進していきたいと思います。県民会議でも貴重な意見をいただいていますが、広く県民の皆さんからも意見を寄せていただきたいと思います。
県政だより新時代おおいたvol.70 2010年7月発行