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知事からのメッセージ 風紋 -把瑠都は優しかった

印刷ページの表示 ページ番号:0001001790 更新日:2012年2月29日更新

把瑠都は優しかった

大分県知事 広瀬勝貞

 両国国技館の土俵に上がって、優勝の把瑠都(ばると)関に大分県の乾椎茸杯を手渡しました。大分県の乾椎茸は、昨年も全国品評会で団体優勝、これで実に13年連続です。生産者の精進には頭が下がりますが、価格の方は大震災以降、低迷しており、ここは消費者へのPRが大事ということで、私も国技館にかり出された次第です。

 私にとって初土俵(?)で、ちょっと緊張しました。土俵には土足では上がれないので、私には苦手のスリッパにゴムをつけて脱げないようにして、土俵に上がりました。その土俵は結構高くて、上がり段の幅が狭いのでどうしたものかと思っていましたが、見てみると横向きに上がっている力士もいるので、私もそれにならいました。それでも例の桟敷席でくつろいで見物している客に囲まれると、案外こちらも緊張がとける感じでした。

 考えてみると、大分県は古今、結構大相撲と縁があります。近くはもちろん双葉山ですよね。昨年生誕100周年を祝った宇佐の名横綱の69連勝の記録は今なお生き続けています。古くは「日田どん」の大蔵永李。出雲の小冠者を破って永く相撲節会で優勝を続けたと言われています。そんなことも思いながら、緊張をほぐし、25kgという結構重い乾椎茸杯を渡しました。

  当の把瑠都ですが、巨漢でよほどいかめしいものと思っていたのですが、ニコニコ大変優しい顔立ちで、握手した手もふわりとしていました。

 ところで外国人の力士が多いことにびっくりしました。幕内42人中15人が外国人。世界中から人材が集まって生活文化を共有しながら、相撲道に精進しています。横綱白鵬を頂点に本当に強くて、風格を感じさせる力士が多いですね。英国のウインブルドンテニス選手権に世界の強豪が集まり覇を競い、これがテニスを世界屈指の人気スポーツにしました。今の大相撲もそんな感じで、今や世界のスポーツになってきたのではないでしょうか。

 もっともウインブルドンでは、本家本元の英国人の影が薄くなったと嘆く人も多いようですが、相撲もそうならねばよいがと思います。その意味でも郷土力士頑張れ! 初場所千秋楽には、佐伯市出身の嘉風が勝って9勝6敗で勝ち越し、三段目では、日田市出身の琴河津が全勝優勝を達成しました。

 県政だより新時代おおいたvol.81 2012年3月発行