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特集2 祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク

印刷ページの表示 ページ番号:0001071658 更新日:2017年9月26日更新

自然と人間社会の共生を目指して「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」

 大分・宮崎両県に跨がる祖母・傾・大崩山系は、急峻な岩峰や数々の渓谷など、独自の景観美と原生的な自然を併せ持ち、ニホンカモシカなど希少動植物の宝庫としても知られています。この地域における自然と人との共生の取組が認められ、今年6月「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」として登録されました。
 ユネスコという国際機関から世界的な評価を受けたことにより、地域活性化やブランド価値の向上、環境教育・研究の拠点としての活用が期待されます。

~ユネスコエコパークとは?~ 
  ユネスコエコパークは、世界遺産で知られるユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の制度です。
 貴重な生態系や生物多様性を保全し、自然に学ぶとともに、文化的にも経済・社会的にも持続可能な発展を目指す、地域づくりのモデルとして高く評価されたエリアが登録されています。

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祖母・傾・大崩ユネスコエコパークゾーニング図

ユネスコエコパークの取組

 ユネスコエコパークでは、自然そのものの価値だけでなく、自然を利用する地域の住民、研究者や行政などが自主的に日常的な保全活動を行うことが重要とされます。
 「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」では、ユネスコエコパークに求められる、「保存機能(生物多様性の保全)」「学術的研究支援」「経済と社会の発展」の3つの機能を最大限発揮するため、「核心地域」、「緩衝地域」、「移行地域」の3つの地域において、豊かな自然環境のほか、自然への畏敬の念とともに発展を遂げてきた人々の営みを次世代へつなぐことを目指しています。

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尖峰と渓谷が育む森と水、いのちの営みを次世代へ~自然への畏敬をこめて~

【人々を魅了する祖母・傾・大崩山系の自然的特徴】

 「尖峰」に象徴される急峻な山岳地形と、数々の美しい渓谷。祖母・傾・大崩山系では、古来から日本有数の規模を誇る原生林と清流が育まれています。
 標高が高く原生林が多く残されたこの地域では、山の高さに応じて暖温帯から冷温帯までの幅広い植生を見ることができます。また、限られた地域にしか生育・生息しない希少な動植物が数多く存在する貴重な地域です。

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スダジイ林

【自然と人間社会が共生する祖母・傾・大崩山系周辺】

 厳しい自然環境の中でその恵みを活かそうと、ここに暮らす人々は古くから知恵と工夫を重ねてきました。
 貴重な自然環境や生態系を次世代へ残していくため、原生林の保護を図るとともに、保水機能などの森林の機能を守る植樹や間伐などの取組、生態系等に関する調査などが進められています。
 また、自然との共生に関する教育や研修会、自然環境を活かした体験学習などの取組も行われています。地域住民の山や自然に対する信仰や畏敬の念から生まれた豊作を祈願する祭礼や神楽等の伝統文化を次世代へ引き継ぐ取組も盛んです。

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休耕田への植栽活動 神志那庸一さん 提供

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御嶽(おんたけ)神楽は平成19年3月、大分県の神楽では初めて(単独団体では唯一)国指定重要無形民俗文化財に指定されています。
現在、御嶽神楽には高校生以上20名が所属し、子ども神楽所属の中学生2名がその伝統を受け継ぐため、毎週水曜日に練習を続けています。

 「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」は、自然環境や生態系を守りつつ、その自然をうまく活用し、地域や社会が発展していく「自然と人間社会との共生」を実践していきます。

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問 自然保護推進室 ☎097-506-3025