ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

株式会社菊家

印刷ページの表示 ページ番号:0002088007 更新日:2023年4月25日更新

女性を応援する「菊家ファミリー」

 

大分銘菓を全国に向けて製造・販売し続けているお菓子メーカーの「菊家」。その商品といえば「ボンディア」や「ドン・フランシスコ」、「地卵はちみつプリン」に「蜜衛門」…ときりがありません! 創業以来、多くの女性が活躍してきた同社には、家族的な社風が根付いており、出産後の復職率100%という数字にも繋がっているようです。

時代のニーズに応えて

 創業は昭和31年。長年、大分で愛されてきた「菊家」では今、新しい時代のニーズに応えるべく組織改革を行っています。数年前には、顧客の声を汲み取ろうと「マーケティング本部」を新設。

その本部長に抜擢されたのが、入社以来、商品開発や広報などに携わってきた伊崎岐子(いざきみちこ)さんです。そして、伊崎さんがこの会社に入るきっかけこそ、「女性が活躍していたから」だったそうです。

女性が活躍する企業

もともとは公務員だった伊崎さん。当時はまだ男性が多い職場で、伝統的に女性は最前線で活躍できない風潮だったとか。それを受け入れながら働いていたある日、縁あって「菊家」の面接を受けることになりました。すると、面接をしてくれた女性が「商品開発をしている」と言い、また店舗では店員やお客さんに声をかけたり、主力として働いたりしていることに驚いたそうです。「大分にも女性が活躍できる会社があるんだ!と始めて知りました」。それはいったいどんな会社なのか? 興味が湧いて、転職を決意したのでした。

キャリアを続けたい!

入社して企画部に配属された伊崎さんは、宣伝広告や商品企画などを担当。上司は、面接をしてくれた女性でした。働き始めてますます驚いたのは、男性が女性の意見に耳を傾けていたこと。女性社員にも発言権があり、影響力があり、「コミュニケーションが取れる会社だ」と肌で感じたそうです。

そんな中、結婚し、子どもを授かった伊崎さん。従来、同じ境遇で辞めていく女性社員が多かった中、こう感じていたそうです。「培ってきたスキルを今後も活かしたくて、産休育休を取れるのなら復帰して会社に貢献したいと思いました」。

後輩たちのために

 会社に復職を相談したところ、「ぜひ」と良い返事。「制度はあるものの、結婚を機に退職を希望する女性も多く、従来は産休の取得から復帰に至らないケースがほとんどでした。そこに風穴を開けてもらったのが伊崎さん。会社にとってもキャリアを続けてくれるのは大きな喜びですから、バックアップさせてもらいました」。

そう当時を振り返るのは、総務人事部の三浦慎也みうらしんやさんです。とはいえ、「子どもを授かったという嬉しいことでも、それを会社に報告するのはドキドキしました」という伊崎さん。後輩たちに同じ思いをさせまいと、復帰後は、安心して産休を取得できる空気づくりにも努めてきたそうです。

「菊家ファミリー」の温かさ

  産休、育休に短時間勤務…出産後の女性が働きやすい制度と、個別に相談に応じるスタイルで、女性のキャリアを応援している菊家。近年は、パート従業員の産休育休取得も可能になりました。加えて、伊崎さんが「嬉しかった」と語るのが、ファミリーのような社風。特に、志半ばで戦線離脱してしまった新商品の開発プロジェクトに関して、伊崎さんが担当していた業務に社長自ら携わり、進捗状況を報告してくれたそうです。

「おかげで、戻った時にすぐに頭が仕事モードになれて、ありがたかったです。このアットホームな雰囲気こそ、当社の最大のメリットかもしれません」。

お菓子づくりに女性の声を

  伊崎さんの例に続いて、女性社員が続々、育休を取得するようになったという同社。「いい前例ができたことで、めまぐるしく制度も整っていき、いまでは復職率100%です。そのためにも、チームでひとつの仕事に取り組む環境にどんどん変わってきています」と、三浦さん。今後は、女性たちの意見を自社商品により反映させて、お客さまのニーズに合ったお菓子づくりを目指したいとも話してくれました。

「お子さんが初めて口にするお菓子は菊家のがいいねと言っていただけるような、健康志向のお菓子づくりが創業からの理念。私たちのお菓子でいろんな人が笑顔になれるような仕事がしたいです」と言う伊崎さんの顔にも、明るい笑顔が浮かびました。

子どもへの愛情

キャリアアップが叶ったのは「家族と会社のバックアップがあったからこそ」と感謝も忘れない伊崎さん。平日の夜はご主人が食事の担当。伊崎さんは、自分のつくった朝ごはんで家族を「いってらっしゃい」と送り出すことをルールにしているとか。「子どもが菊家のことを大好きでいてくれるのも、夫が私の仕事を応援してくれているからだと思います」。休日は、子どもと一緒に料理をするのが恒例。繁忙期は帰宅すると寝ていることも多いという子どもとは、交換日記で愛情も交換してきたそうです。

そして最後に、これから社会に復帰したいと思っているママたちにこんなメッセージを贈ってくれました。

「子どもがいることにも、スキルがあることにも胸を張ってほしい。いざというときのために普段は100%以上の力を発揮すれば、必ず周りは応援してくれます。まずは目標を持って、前進してほしいですね」。

会社概要

企業名株式会社菊家
事業内容洋菓子、和菓子、焼菓子、ゼリー、アイスクリーム、パンなどの製造販売
設立1956年12月
所在地 〒879-5516
由布市挾間町赤野向ノ山740
Tel 097-583-3200
従業員数480名
URLhttps://eshop.kikuya-oita.net

※ 2020年2月現在