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知事からのメッセージ 風紋 「風紋 - 心の旅」

印刷ページの表示 ページ番号:0000214978 更新日:2023年1月17日更新

風紋 - 心の旅」 大分県知事 広瀬勝貞

 「風紋」も、これをもって閉じることとします。皆さんには長い間お付き合いいただきありがとうございました。感想やお便りもいただきました。「よかった」「なるほど」という好意的なものが多かったと思いますが、たまには、「長い」「結論がぼやけている」というお叱りもいただきました。いずれも執筆の励みになりました。
 最初のころは、久し振りにふるさとに帰ってきて、緑したたる山野に感動し、渓流のせせらぎに耳を奪われ、庭先で聞く語らいに心打たれました。よくベートーヴェンの「田園」の心躍るような旋律を口ずさんだものです。
 出張も含めいろいろ旅も楽しませていただきました。「少年の船」の旅では、親元を離れて互いに見知らぬグループで生活しながら、自立、自制や思いやりに目覚めていく小学生にも感銘を受けましたが、班長、副班長としてこの小学生のお世話をしながら「自分は何だろう」「将来どう生きるべきか」と懸命に自分探しをする中高生、こちらも本当に頼もしく思ったものです。久し振りのシリコンバレーの旅も刺激的で、変革の時代の教育について多くの示唆を得た気がします。
 大きなイベントもいろいろありました。2007年のアジア太平洋水サミットが忘れられません。特に当時皇太子殿下としてお見えになった天皇陛下の熱のこもったご講演には感激しました。「おおいた大茶会」と銘打った県民総参加の国民文化祭も印象的でした。わき目も振らないで表現に打ちこむ人、夢中に見入る人、文化があんな結合力と爆発力を持つとは思いませんでした。そして、「ラグビーワールドカップ2019」。一時は大分や別府の繁華街が外国のお客さんに占拠されたようでした。老若男女を問わず県民の皆さんが慣れた様子で彼らとビールを飲み交わしている姿には驚きました。「一生に一度」という触れこみでしたが、「一生にもう一度」くらいやりたいですね。
 こうして私たちが世界的イベントを楽しむことができるのも、グローバリゼーションのお陰です。他方、例えば、ロシアのウクライナ侵略のように、グローバリゼーションの進展により、不都合なことも直ぐこの大分県にもはね返ってきます。遠い国の紛争も警戒心をもって見ておく必要があります。だから最近は終戦の夏、平和について皆さんと考えようと、いろいろ書くようにしていました。あの戦争の惨禍をくり返さないために、私たちはどうすればいいか、これからも考え続けたいと思います。地方創生に向けて人を大事にし、仕事をつくり、地域を活性化する諸課題についても書かせていただいています。その中では、未来を担う少年や青年たちへの呼びかけが多かったと思います。彼らには言っておきたいことがいくらでもありますよね。そこでもう一つ。ギリシア神話に「チャンスの神様は前髪しかない」という話があります。チャンスが来たら直ぐに正面から捉えなければ、後から追いかけても捉えられないということです。思いつきではいけません。普段から目標とそのための行程を考えておいて、これぞというチャンスに出会ったら勇気をもって挑戦すべきです。
 挑戦と言えば、やはりこれからは宇宙ですね。宇宙は世界中が注目する新しいビジネスフロンティアです。さらにその先には子どもたちの大きな夢が膨らんでいきます。大分宇宙港の開港を「風紋」最終回で祝いたかったのですが、これは叶いませんでした。
 「風紋」を閉じるに当たり、私自身、改めて一つひとつ心象風景も思い起こしながら読み返してみました。20年に及ぶ長い心の旅でした。県民の皆さんと共に喜んだり、悲しんだり、考え込んだりしながら、少しは世の中のことが判ってきたような気がします。わずかでも皆さんのお気持ちに近づくことができたような気がします。お陰で私にとっては本当に佳い旅ができたと感謝の気持ちでいっぱいです。それでは皆さん、ご機嫌よう。

県政ふれあいトーク 

県政ふれあいトーク写真1県政ふれあいトーク写真2

知事は下記の皆さんを訪問し、ご意見をうかがいました。

10月20日(木曜日)〈豊後大野市〉 NPO法人タオ・オーガニック・ファミリー・ユニオン ここのね自由な学校、おおいたAff女性ネットワーク 豊肥支部、豊後大野市商工会 青年部

12月9日(金曜日)〈豊後高田市・宇佐市・中津市〉 大分県漁業協同組合香々地支店、農事組合法人 蜷木営農、旭タカロン株式会社、犬丸区自治会

問 広報広聴課  097-506-2096