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特集1 アジアの医療産業拠点に!東九州メディカルバレー構想
特集2 採れたて!美味しいおおいたをもっと食べよう
風紋 人口減少社会への備え
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平成22年10月、大分県と宮崎県が連携して策定した『東九州メディカルバレー構想』。
県は医療分野への新規参入を支援するとともに、大学と連携し、地場企業の優れたものづくりの技術を活かした取り組みを進めています。
メディカルバレーってどんな意味なの?
医療分野の集積拠点という意味で、医療分野に関係ある企業がたくさん集まっている地域のことだよ。
そんなにたくさん企業が集まっているの?
そうだよ。この東九州地域(大分県と宮崎県)は血液や血管に関する医療機器を製造する企業が多く立地しているんだ。医療機器の生産金額は、両県合わせてなんと、1161億円。なかでも人工腎臓をはじめ血液回路、血管用カテーテルなどの製品シェアは日本一。さらに血液浄化製品シェアは世界一で、血液や血管に関する医療機器産業の世界有数の開発・生産拠点となっている地域なんだよ。
(※大分県の医療機器生産金額は1031億円で全国6位、宮崎県は130億円で全国第27位(平成24年薬事工業生産動態統計年報))
すごい!世界一や日本一のシェアで製品が作られているんだね。ところで、医療機器ってどんなもの?
例えば、旭化成メディカルMT(株)では、人工腎臓(ダイアライザー)(シェア日本1位)や、ウイルス除去フィルター(シェア世界1位)が作られているし、川澄化学工業(株)では、血液バッグ製品(シェア日本1位)が作られているんだよ。どれも医療現場には欠かせないものだよね。
新製品の開発もしているの?
県内企業と大学等との共同研究により、新たな医療機器の開発も進んでいるよ。例えば、徳器技研工業(株)では、「足踏み式痰吸引器」(※1)や、「カフ圧計、カフ圧調整器」(※2)を開発したんだ。これらの製品は病院の先生等の声をもとに、社長の徳永さんが開発・製品化したんだよ。
大学と企業が一緒になって作っているんだね。
この構想は、産学官連携といって、企業と大学と行政がしっかり手を組んで一緒に進める取り組みなんだ。
具体的にはどんなことをしているの?
次のような4つの拠点づくりを進めているよ。今回は研究開発と医療機器産業の拠点づくりに取り組む2社を紹介しよう。
臨床医工学講座
大分県では構想の4つの拠点づくりを実現していくため、医療・福祉機器関連産業を目指す企業に対して次のような段階に応じた支援を行っているよ。
国の地域活性化総合特区指定
(平成23年12月)
指定により、国から税制面、財政面などの支援を受けることができます。現在、この支援を受け、県内企業と大学等が連携し「在宅用人工呼吸器の開発」を進めています。
平成26年1月にサイバーダイン(株)(茨城県つくば市)の子会社の大分ロボケアセンター(株)が別府市に開所されたのは知ってるかな。ロボット産業は、福祉・介護現場でも重要な役割が見込まれているから、これから県内企業の参入も進んでいくかもしれないね。
私も将来は医療福祉機器関係の現場で働きたいな。これからもっと関連企業が増えるといいわね。
県は、医療・福祉機器産業のビジネスチャンスを拡大して、平成28年度までに、この地域での新規医療機器製造登録業者数10 事業所を目標にしているんだ。今後も産学官が連携を深め、医療機器産業の一層の集積と、この集積を活かした地域活性化や、医療分野でアジアに貢献する地域を目指していくよ。
お問い合わせ:産業集積推進室 ☎097-506-3273