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社会福祉法人 庄内厚生館

印刷用ページを表示する掲載日:2020年4月22日更新

福祉業界のオールラウンダー

 

由布市庄内町を拠点とする庄内厚生館は、大分県の民間では唯一、子どもから障がい者、高齢者、生活困窮者までをトータルでサポートできる社会福祉法人。現在は18の施設を構えています。多くの女性も活躍しており、先日、おおいた女性活躍推進事業者表彰を受賞しました。

今に続く70年の以上の歴史

庄内厚生館が誕生したのは、戦後間もない1946年のこと。蓮乗寺の住職でもあった初代・伊藤慈海(いとうじかい)理事長が戦災で夫を亡くした女性たちの就業場所を開設したのがその始まりです。それにともなって、母子家庭の母親たちが子どもを預けられる保育園や戦災孤児のよりどころとなる児童養護施設をつくり、その中に障がいを持つ子がいるため障害児入所施設も設けました。そして、利用者さんも地域の方々も高齢化してきたため介護施設までを創設したという歴史があります。

未来への新しい挑戦

  「利用者さんたちの成長に合わせて発展してきたんです」と振り返るのは、創設者の孫にあたる法人本部長の伊藤秀海(いとうひでみ)さん。初代、そして現理事長の伊藤大海(いとうたいかい)さんから福祉の精神を受け継ぎながら「我々の業界がやってこなかったことに挑戦していきたい」と、今、次々に改革に取り組んでいます。

その一環として、昨秋に新設したのが「育児目的休暇」「育児休業中の給与支給」と「子育て休業サポート手当」の3つです。

男性の意識改革を

「女性が活躍できる職場にするためには、男性の働き方改革や育児参加も不可欠。男性職員の意識改革こそ必要だと思うんです」との思いから生まれたのが「育児目的休暇」。たとえば、里帰り出産をした妻が自宅に戻ってくるタイミングなどに合わせて男性の育児休暇取得を促すもの。さっそく、社内で共働きの職員が第一号になりました。「育児休業中の給与支給」は、法廷で定められた支給額に加え、法人からも上限13%の給与を支払う制度。さらに「子育て休業サポート手当」は、育休を取得する職員が発生した部署のメンバーに、そのサポートをするための手当を支給するというものです。

キャリアアップをバックアップ

「職員の入社後の成長を応援したい」と資格の取得も全面バックアップ。かねてから社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、保育士などの国家資格を目指す人に対して、必要な入学費や授業料を組織で全額負担する制度があり、これを活用する人を増やしたいと言います。「そもそも資格を取りたいという人はモチベーションが高く、こちらも応援したくなるんです。資格取得後は資格手当が支給されるようになり、給与も上がる仕組みになっています」。

働きながら学べる環境

  この制度を活用し、キャリアアップを目指して頑張っている女性がいました。障害者支援施設「久保更生園」に勤めている上甲華(じょうこうはな)さんです。上甲さんは、別府市出身。大分大学の経済学部を卒業後、庄内厚生館に就職しました。業界を絞らず、事務職を希望していたという上甲さんは「福祉に関わる勉強をしてきたわけではないので、未知の世界でした」と入社当時を振り返ります。

  事務をこなしながら、利用者さんの生活支援にも携わる日々。一人ひとり個性の違う利用者さんとのコミュニケーションの取り方がわからず、先輩たちに教えてもらったり、専門書を読んだりしながら必死で学んでいったそうです。「利用者さんが、できなかったことをできるようになった瞬間に携われると、やりがいを感じるようになりました」。

社会福祉士を目指して

  福祉の知識を深めるには、資格を取ることだと思った上甲さんは、仕事にも慣れてきた3年目になって、活躍の場が多岐にわたる社会福祉士の国家資格取得を目指すことにしました。資格取得応援制度を活用し、目標は、来春の合格。「いずれは相談員になりたい。そして、一つのことだけではなく、幅広いことに対応できるオールラウンダーになりたいです」と夢見ています。「入社時に資格がなくても、福祉の業界は未経験でも、働きながら学べる職場です」と、伊藤さん。「将来が頼もしい。彼女をモデルに、多くの職員がキャリアアップを目指してくれると嬉しいです」と、経営企画室の工藤麻美(くどうまみ)さんも期待しています。

若いアイデアを将来の組織に

  いつか結婚や出産を経験することになっても、この仕事を続けたいという上甲さん。福利厚生の充実ぶりに、将来への不安もないと言います。ちなみに、ここ数年間は離職者も少ないとのこと。介護施設における全国の平均離職率が16.2%(H29年度:厚生労働省)であるのに対して、庄内厚生館の昨年の離職率は2.6%と、ずいぶん少ない数字になっています。「経営企画室を中心に、各施設の現場の人たちが働き方改革に取り組んでくれている結果です」という伊藤さん。今後は、法人全体としての風土をさらに醸成すべく、若手主体のプロジェクトチームも発足予定だとか。斬新な取り組みに、これからも目が離せません。

会社概要

企業名社会福祉法人 庄内厚生館
事業内容児童、障害児者、高齢者、生活困窮者への福祉サービス提供
設立1946年9月
所在地 〒879-5406
由布市庄内町西長宝1433-1
Tel097-582-1211
理事長伊藤 大海
従業員数180名
URLhttp://www.kouseikan.jp

※ 2020年3月現在


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