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知事からのメッセージ 風紋 -モンゴル訪問

印刷ページの表示 ページ番号:0000280829 更新日:2013年9月30日更新

モンゴル訪問

大分県知事 広瀬勝貞

  8月下旬に、モンゴルに行ってきました。

 モンゴルの外務大臣等の招きによるものですが、大分県知事が今なぜモンゴルなのか?と、少し迷うところもありました。それでも、モンゴルは東日本大震災の時、いち早く国として精一杯の見舞金を贈ってくれたことに国民の一人としてお礼が言いたかったこともありました。また、今年3月に安倍総理が訪問し、両国は、自由と民主、平和、そして助け合いの精神を共有して戦略的パートナーシップを拡大しようと確認したこともあり、日本として近隣との関係が厳しい中で、大事な価値観を分かちあう国があることに、大変親近感を覚えたこともあります。経済発展著しい国なので、大分県としても興味深い仕事のタネもあるのではないか、という期待もありました。

 大分県出身の清水駐モンゴル大使のお骨折りでアルタンホヤグ首相に面談の機会を頂きましたが、その際ご自身が20年前、山形県の農家で世話になった時のことを挙げて、協力には先ず相互の理解が大事だと言って、歓迎していただきました。また、これから経済発展を是非実現していくために道路などの社会インフラの整備や資源エネルギーの開発に力を入れていくと熱く語っておられました。

 外務大臣にも出席していただいて大分県の訪問団とモンゴル各界の方々との交流フォーラムなども開催していただきましたが、先方からは農畜産品のブランド化、地熱開発、観光開発等に協力していきたいと話がありました。

 また、人口当たり留学生日本一を誇る大分県だけあって本県留学経験者が確認できただけでも130人以上いるそうで、そのうち何人かがフォーラムに出席して各界で元気一杯活躍している様子を紹介してくれました。


 ところでモンゴルには戦後、日本人約14,000人が抑留され、厳寒の中、1,800人の方々が亡くなったのだそうです。ウランバートル郊外にその慰霊碑が建立されていますが、訪問団一行慎んでお参りしました。

 その後、モンゴルの草原をドライブしてみました。大海原のようにどこまでも拡がって、半端ではない数の羊や馬の放牧の群れがポツポツと小さく見える程でした。「この道を走れば欧州へも中東へも行ける」と言われて、思わず息をのみました。そういえば、ホテルに連日、欧州の様々な国の旗を掲げた埃まみれの車が到着していました。聞いてみるとあちらの若者がバカンスを利用して、ロシアを経てモンゴルを縦走してたどり着いたものでした。ユーラシア大陸の今に盛んな東西交流の姿を実感しました。

 県政だより新時代おおいたvol.90 2013年9月発行