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新時代おおいたNo.113

印刷ページの表示 ページ番号:0002017026 更新日:2017年7月26日更新

新時代

【HTML版】
特集1/九州の東の玄関口としての拠点化
特集2/災害に強いまちづくり、人づくり
風紋/グローバルリーダーとは
県民ひろば1/差別のない社会づくりのために
県民ひろば2/やばけい遊覧~大地に描いた山水絵巻の道をゆく
おおいたゆかりの図書/心ひらいて/おおいたの食彩  

【PDF版】
新時代おおいた113号 [PDFファイル/8.22MB]

【電子書籍版】
おおいたイーブックスのページへ(外部サイトへリンク)

 特集1 九州の東の玄関口としての拠点化

 東九州自動車道の北九州市~宮崎市間が平成28年4月に全線開通し、九州を循環する高速道路ネットワークが完成しました。
 また、本県は、多くのフェリー航路があり、陸路と海路の結節点に位置します。これまで以上に人と物が集まる拠点となるポテンシャルが高まっています。

とく1

九州の東の玄関口としての拠点化戦略

 県では、多くの人と物が本県を経由して九州内外を行き来する状況をつくることで、経済の活性化や雇用の創出を促進し、地方創生を加速させるため、「九州の東の玄関口としての拠点化戦略」を29年3月に策定しました。今後、「ハブ(人・物の流れが結節するところ)」としての港、空港等の充実と「スポーク(人・物の流れるルート)」としてのフェリー航路、航空路線、高規格幹線道路等の充実を図ります。

人と物の流れの基幹拠点

 九州の東部にあり、瀬戸内海に面している本県では、港が人の流れ、物の流れの結節点として重要な役割を果たしています。中でも、フェリー航路が2航路あり充実している別府港を「人」の流れの基幹拠点に、RORO船航路が2航路あり充実している大分港大在地区を「物」の流れの基幹拠点に位置付け、重点的に拠点化に取り組みます。

(1)別府港~九州の人の流れの基幹拠点~

 別府港には、八幡浜(愛媛)と大阪の2つのフェリー航路があり、利用者数は年間約44万人(27年)に上ります。
 また、九州の他の長距離フェリー発着港に比べ、旅客の割合が高く、別府市街地や国道10号に隣接することから、路線バスの便数にも比較的恵まれています。
 しかし、「両航路のフェリー乗り場が分散し老朽化している」「他の交通機関への乗り継ぎがわかりにくい」「近い将来に予想される大阪港航路の船舶の大型化への対応が必要」等の課題があります。
 そこで、フェリー乗り場等の集約整備による効率性・利便性の向上など、フェリーターミナル港としての機能を強化するとともに、九州の海の玄関口としてふさわしいにぎわい空間の整備に取り組んでいきます。

とく1
別府港

(2)大分港大在地区~九州の物の流れの基幹拠点~

 大分港大在地区には、RORO船航路としての国内航路が2航路週6便就航しています。
 国内では、トラック運転手の不足等により、トラックによる陸送からフェリー・RORO船を利用した海運等への輸送手段の転換(モーダルシフト)のニーズが高まっています。今後は本県を経由する国内貨物の増加にも取り組んでいくことが必要になっています。
 そこで、大在地区が国内物流の幹線経路になることを目指し、RORO船航路の利用を促進するとともに、大在地区の近くへの港利用企業の誘致・集積に取り組みます。また、RORO船ターミナルとしての機能を発揮していくため、岸壁等のインフラ整備にも力を入れていきます。

大在港
大在港大在地区

問 交通政策課 ☎097-506-2157

大分港大在地区を拠点とした陸送から海運へのシフト

 大在地区には、九州-関東間を最短時間で結ぶ2つの定期RORO船航路が就航しています。さらに本年秋からは3航路8便に増便され、関東方面の航路・便数が、九州で最も多くなるため、県内だけでなく九州各地からの利用拡大も見込まれています。
 関東方面への定期航路が拡充されることにより、県内製造業や農林水産業の市場や取引を広げ、物流事業者を集積することで新たな雇用を創り出すことにもつながり、県内企業の競争力が強化されます。
 県では、大在地区のRORO船の利便性の周知と、利用促進を図るため、セミナーの開催や、個別企業を訪問して航路を紹介するポートセールスに取り組んでいます。特に今年度は、試験的にRORO船を利用する荷主への助成制度を開始し、利用拡大に取り組んでいきます。

★公益社団法人 大分県トラック協会 青木建会長のお話

Q 会長の会社が陸上運輸からRORO船等を利用した海運への転換を進めたのはなぜですか?
A
 運転手不足や長時間労働の改善、CO2の削減など、環境のことも考えてモーダルシフトに取り組んでいます。乗船中は、運転手も休憩できるし、事故の心配もないので、いいですね。

Q 大在地区が物流拠点として発展するためには何が必要だと思われますか?
A
 まだまだ、背後圏からの集荷拡大が必要と感じています。県内だけでなく、県外からの利用も推進するためにも、高速道路から大在地区までのインフラ整備と高規格幹線道路の4車線化は必要です。また、大在地区は、今でも週6便と便数が多いですが、荷主のニーズに応えるためには、各定期航路が毎日運航していることが必要ですね。
大分は、内航運輸の拠点となるポテンシャルが高いと感じています。東京オリンピック・パラリンピック開催なども大分に良い流れを呼んでくれると思いますよ。

Q 今後のトラック協会としての取組を教えてください。
A
 会員企業の7割がドライバー不足を感じており、これが協会にとっても大きな課題となっています。協会としても、労働環境改善や働き方改革などに取り組んでおり、フェリーに加えRORO船を利用している運送事業者に対する助成を行って、モーダルシフトを進めたいと考えています。

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【表紙のお話】
国内の物流を支えるトラック運輸東九州自動車道を利用したトラック輸送と、フェリー・RORO船による海上輸送を組み合わせることにより、トラック運転手の労働環境が改善され、さらにCO2の排出量も削減されるなど、環境にやさしい長距離輸送ルートが構築されます。

★RORO船のお話

 とく1とく2

 貨物を積んだトレーラーやトラックをそのまま運べる船で、フェリーに似ていますが、一般の旅客は乗れません。船に可動式の斜路(ランプウェイ)が付いていて、車が自分で乗り(ROLL-ON)自分で降りる(ROLL-OFF)ことができます。これを略してRORO(ローロー)船と呼んでいます。
 海の上は渋滞もなく大型車を一度に運べるので、効率も良く、使うエネルギーも少なくてすみます。道路で運ぶと許可が必要になるような重いものや長いものも船で運べば、その間は経路の選択や誘導車の配置等の必要がなくなります。
 船内には電源コンセントもあり、温度管理が必要な農産物なども安心して運べます。
 運転手の不足や労働環境の改善、CO2排出削減など物流を取り巻く課題の解決策として注目されています。

とく1

【県内のRORO船定期航路】

(1)商船三井フェリー(株)
☎097-525-9133
大分→東京→御前崎(静岡)→苅田(福岡)→大分
(大分→東京24時間)

(2)川崎近海汽船(株)
☎050-3821-1540
大分→清水(静岡)→大分
(大分⇄清水20時間)

(3)日本通運(株)(本年11月〜)
☎097-524-1943
東京→大分→博多→宇野(岡山)→東京
(東京→大分24時間)

【ORO船を利用する荷主に対する試験的利用助成等の問合先】

港湾課港湾振興班  ☎097-506-4618

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